他人を教え導く立場の者にとって、その相手で「自分がなりたかったもの」を実現するというのは、非常に安易かつ甘美な行為なんですよね……。
対等な関係を築き上げることができたソワレとリアムの二人は本当に素晴らしいと思います。互いに信頼し合える師弟、というかもはや相棒ですよね。大好物です。ご馳走さまでした!
作者からの返信
そうなんです、夢を託すと言えば聞こえはいいですが、自分の願望を叶えるために他人を利用する事になってしまいやすいのです。
ですが、彼女は彼女、リアムはリアムだと、二人は色々な経験を積んで学んできました。(このあたりのことはいずれ書きたいです)
ソワレが途中で呟いた通り、もはや師弟の関係は無きに等しいですが、それでも信頼関係は続いています。だから「相棒」と聞いた時に、咄嗟に一番に浮かんだのがこの二人でした。
楽しんでいただけたなら幸いです。ありがとうございます!
お互いを補いつつ、尊敬し合える素敵な相棒!
ハラハラドキドキの冒険をこれからも続けてほしいものです(。ノωノ)
力に溺れない特性を持つものは多くはないのだろうなぁ。
作者からの返信
お読みいただきありがとうございます!
まさに互いを補い合い、また尊敬しあう相棒です。
本当は自分の研究に没頭したいリアム君ですが、師匠が大事なのでなんだかんだ、危険な場所には必ず付いて来ます。
そして悲鳴をあげまくる。奇特な奴ですねw
力って、あると一番は安心するんだと思います。
無力感とか、自分には何もできないとか、そう思う事が続いた経験上、何か一つでも出来ることがあると本当にほっとするものです。
盗賊たちはそれに、更に生活や生存そのものが関わっていたわけですから、作者としては彼らを責める気にはなれません。
それでも力に溺れないように、と自分を戒めるのは、本当に大変な事だと思います。
よかったです……!!
師匠の方が魔法を使えないんだ!というスタートに驚きつつも、一気に読んでしまいました。
読後にまた響いてくるタイトルと、彼らの後悔のようにソワレがならなかったのはリアムがそばに居たからなのかな……とか。
素敵な相棒のストーリーをどうもありがとうございました!!!
作者からの返信
そう言っていただけるともう大変うれしいです……!!
そうなんです、この子たちは誕生当時から特殊なパートナーなのです。
最初は逆だったんですが、活きのいい女の子が書きたくて、すぐに逆転してしまってました。
タイトルつけるの下手芸人なんですが、今回はちゃんと最後に響くものに出来たようで良かったです。
ソワレはずーっと悩みもしていますが、いつも隣のリアムを見て納得するんです。ああ、欲しい物は、大切なものは、それを壊すものじゃないんだと。
ひたすら前に進もうとしていながら、自分が間違っていないかと、師匠としてソワレの背中を追ってくるリアムの存在は、ある意味重く、そして支えにもなっています。
こちらこそ、お読みいただきご感想ありがとうございました!
魔法が存在する世界で、魔法が使えない「師匠」のソワレ。
彼女から多くのものを受け継ぎながらも、彼女を師匠と呼び続けるリアムの純粋さに、ソワレはずいぶん救われてきたのだろうなあと何となく思ってしまいました。
この二人の関係が恋にならなかったのがちょっぴり不思議な惚れっぽいわたくしですが、まあそれぞれ好みもあるし、リコもいましたしね!!
何よりええもう盗賊のお頭が最高に格好いいと私の心が叫んでいます。
その後、リコちゃんとほのぼのしているリアムさんなんかもいつか読めることを楽しみにしております〜!
作者からの返信
リアムにとってソワレは本当に、自分が生きたい生き方を選ぶための、その一歩を踏み出させてくれた恩人なのです。なのでいつも尊敬は忘れていません。
逆に普通の魔法使いであれば、リアムの歳まで何も魔法の勉強をせずに過ごしてきて、さぁ今から弟子入りさせてあげましょう、なんて人はまず居ないので、本当にこの二人の出会いは運命と言えます。
この二人は何故か、キャラクターとして頭の中に立ち上がった当初から、恋愛関係にはならないだろうなーという気がしていました。
恋人や家族としての愛情は対等なものですが、彼らがお互いに抱くのは相手への尊敬であり、自分にないものを持つ相手を自分より上に見る、という類のものだからだと思います。
そう言う意味では兄弟弟子に近いリコの存在は、対等になりやすかったんでしょうね。
お頭かっこいい、と言うのであれっ?と思ってましたが、たぶん盾の男の事ですよね?彼はこの盗賊の№2です。お頭は最初にリアムに蹴っ飛ばされた間抜けな剣士ですw
盾の男は仲間との辛い人生と、盗賊になり罪を犯す、という事を天秤にかけて前者を選んでしまった後で、それが間違いだと気が付いて苦しんでいました。仲間を守る「盾」が武器なのは、彼のそういう性格の現れのつもりです。
リコとのいちゃいちゃはもういずれ!!
どうやって口説いたのか見ものだなぁと思いますが、元々彼を好きでやって来たリコの事だから、上手にリードしたんでしょうね。いずれ書いてみます!
読み終わったあとに、タイトルが胸に響きますね。
魔法への夢は失ったけど、それ以上のものをしっかり手にできているソワレにほっとしました。
『春の再会』ではどこか頼りなげな感じのリアムだったけど、ソワレからみるとしっかり者で心から頼れる相棒となっていたんですね!
お互いに信頼は間違いなくあるけど、自信のなさのようなものはずっと残るという。『春の再会』のリアム視点との差が興味深かったです。
盗賊のおじさん(と勝手に思ってる)がまた切ない…。
>幸せになれるのと、楽に生きられるのとでは、似ているようで大きく違う。
ここが印象的でした。
おじさんがここを手放すことで、少しでも幸せな気持ちをもって生きていければいいなと思ってしまいます。
ここまで読んじゃうと、ソワレとリアムの出会うまでのそれぞれの人生とか、リアムとリコリスの結婚までのあれこれとか(結婚まで意外と早いし!)気になることてんこもりなんで、いつかよろしくお願いしまーす!
作者からの返信
そう言っていただけると、悩みながら書いた甲斐があります!
このお話の根幹でもある「魔招器」の設定を考えた時、ソワレがそれをどうする事を望むのか、という部分はすごく悩んでいました。
今回は敢えてそれを更に進めてみたのですが、私の中の彼女は「将来それがどうなるか」を真っ先に考えて踏みとどまってくれる人でした。
リアムは本当に、ただただ自信がないだけなんです。ソワレに対しても、どれだけ年月が経っても強くなっても感謝を忘れない、そういう意味ではすごくいい子でもあります。ソワレのフリーダムさにたまに困惑はしていますが。
彼はおじさんという歳ではないですが、立場的にこの盗賊たちの中では上から2番目くらいの発言力を持っている、とても冷静な人です。
元は温和で優しい人でもあったのでしょうし、こんな事になってから取り返しがつかないと気が付いて、助けを求めていたのです。
罪人ですからどう処断されるか分かりませんが、これから少しでも幸せになれる道を進められるなら、と思います。
そうですね、私もこれを書くうちに彼らのこれまでとか、もっときちんと(絶対長編になりますが)書いてみようと思いました。
ていうかリアムの手の早さよ……!自信ないのに頑張ったな君!?って作者も思いますw
お互いの弱いとこを補いあうっていうと利害関係な感じを思い浮かべてたんですが、この二人はそんなんなくても良いパートナーになれるんでしょうね。
楽しませてもらいました。
作者からの返信
わーっ!わーっ!!コメントと返信を読み返してたら、全くお返事してない日があった事に今さら気が付きました!!すみませんすみません死んでお詫びを……!!
この二人も最初は利害の一致を見たことで旅立ったわけですが、どちらも自分を明け渡すタイプではなかったので、パートナーとしてお互いを信頼しつつも個人として生きています。なので常に刺激し合う間柄です。ギャップ萌えを煮詰めたらこうなった、というところもあります。
楽しんでいいただけてなによりです!