第二話②
先程も述べた通り、私は決して自分の足の速さに自信あったわけではありません。
しかし、なんと言えば良いのでしょうか。
はっきりと自覚しているからこそ、あえて他人から
ましてや当時小学生の子どもですから、イマミヤくんから
「ハ、ハナミはおそくないもん!」
「おそいよ!みんな思ってるって!」
「そんなことないもん!ハナミだって足速いもん!速くなるもん!」
「ぜってームリ。だって、ミカちゃんにまけてたじゃんか!」
「い、いまのはホンキ出してなかったんだもん!」
「うっそだあ。すっごくハアハア言ってたくせに!」
さあ、ここからが大騒ぎでした。
かわいそうなのはミカちゃんです。何も悪いことをしていないにも関わらず、
こうして、見事にへそを曲げた幼き日の私は、大好きな給食のシチューのおかわりもそこそこに、お昼休みになっても、誰とも遊ばず、校庭の隅っこにしゃがみ込んで地面に棒切れをひっかきまわしていました。
「……ハナミは悪くないもん。悪いのはぜんぶ、ぜーんぶイマミヤくんなんだから」
そうは言ってみたものの、はじめに
その頃の私もいくら幼かったとはいえ、自分が何をしでかしたのかはよくよく分かっていましたから、このような言い訳がましく文句を
けれども、だからといって、バカにされたままごめんと謝るにはちょっとしたプライドが許さない。さあ、困った、どうしたものかと、本当にくだらない
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