第6話 楽しい祭り 出会う危険

「「祭りだー!!!!」」


元気よく叫ぶのは俺とレナだ。

レナはまぁわかる誘われた時から楽しみそうな感じが滲み出ていたしぶっちゃけ俺も気になる。

日本のお祭りは焼きそばとかお好み焼きとかそうゆうのがあったわけだけどこっちにはいったいどんな屋台があるのか普通に楽しみなんだよなー。


「ねぇ!」


「行こうよ!」


レナはとてもいきいきと言った。今日はなんだか可愛らしいアクセサリーをしている。日本だと確かオーニソガラムという花が1番近いような気がする。

で花ではなく宝石、ガラスのようなもので作られていてとても可愛いものだった。

どうしたのかレナに聞いてみることにした。


「その頭のやつどうしたの?」


するとレナは


「お母さんに作ってもらったの!」


と元気よくきずいてもらって嬉しそうに答えた。

好感度も順調に維持しているこのまま続けばいいなと思う。

ちなみにレイラさんはどうしているか聞くと少し不服そうに周囲の見回りをお酒を飲みながらしているそうだ。

絶対だめだろ!。

警備ざつっ!。

そんなことを内心つっこんでしまった。

おっとそんなことより今は屋台だせっかく来たんだ楽しまなきゃそう思いレナと一緒に屋台を回っていた。

色々なものを買ってレナと喋りながらたくさん見て回った。

ここの屋台は肉串や焼き魚が多かった。あるものは日本さすがに日本より少ないが1番驚いているのは全て採れたてだということだ。

肉や魚木の実なんかはこの日のために準備していたとはいえ始まる2時間くらいに狩りに行っているのをちらっとだが見た。

その姿を見た時は正直絶句した。

普通の人なら数時間がかかるだろうにそれを短時間でできると、この村の人は確信しているからこそできるわけだから、でもいちばんすごいのは父だ。

30分程度で抱えきれないくらいの鹿や猪なんかを担いでいたからいつから自分もなれたらいいなー。

そんなことを考えているとふと声が聞こえた。


<<なぁ>>


話してきた招待はシエルだった。シエルにはさすがに目立つのでどうにかならないかを聞いたところ一応姿を見えなくすることは出来るらしいでも主人にはうっすら見える時があるとか幽霊かな?。おまけに心の中で会話ができるという異世界系でよく見る念話だ。

そう少し心の中ではっちゃけているとシエルに睨まれた。祭りがある日までシエルと会話して砕けて喋る程度の関係になったがまさか主人を睨むとは後できつく言わなければ。


<<おい>>


<<私たちは契約で成り立っていることを忘れるな。お前ごとき一瞬で消し炭だということも忘れるな。あと心の声私に筒抜けだからな。>>


「えっ、、」


まじ?


ただ無言で頷くシエルに対しての俺の反応は。


恥ずかしーーー!。

え、じゃあまって今までの自分語りとかちょっとキモイなって思われてもおかしくない好感度云々も聞かれたってことだよね。

もう最悪まじかよ、、、うわっ!

はっずーーーー!


<<うるさいわ!いい加減黙って現実を見ろ。嫁候補が何か見ているぞ。>>


シエル、後で絶対やり返してやる。


いかんいかん今はレナとの祭りだ切り替えなくてはそう言ってそっと彼女が何を見ているのか覗き込んだ。そこは村1番の宝石好きで知られているおばさんがやっている屋台だった。屋台で宝石とかいいのかと思っていたが、その屋台で見ていたのは白く綺麗な宝石が入っているペンダントだった。目を輝かせるように見ているレナに意外と大人だなと思いながらも


「これ欲しいの?」


「いやっ全然欲しくないよ」


「早く次行こう。」


レナはそう言って駆け足で行ってしまった。


レナが遠くに行ったのを確認して俺はおばさんにレナが見ていた宝石を買おうとした。だが値段を見て少し戸惑った。

銀貨5枚、屋台にしては高すぎる。

ちなみにこの世界の金銭感覚は低い順から銅貨、銀貨、金貨、白金貨、王貨、とありだいたい銅貨10枚で銀貨1枚と一緒ぐらいだ。さすがに高すぎる。ちなみに肉串等は銅貨5枚前後だ。子供のお小遣いを知らんのかこのババアは。そう思って睨むと笑って言った。


「どうした坊ちゃん。そんなに欲しいのかい。」


少し間が空いて頷くと


「どうしても欲しいなら勝負しよう。」


「勝負?」


勝負の内容は簡単だった。3つのコップ中にこの水晶玉を入れる。

シャッフルした後に入っているコップを当てることが出来たらプレゼントだそうだ。ちなみに間違えたら俺が持ってる小遣いを貰うと言ってきた。

この銭ゲバめ!。

でも俺はこの勝負を受けた。

理由は簡単だ。獣人族は五感が優れているばあさんが動かせる速さはたかが知れてるから余裕。その慢心がいけなかった。おばさんは日本のギネス狙えるんじゃないかと思えるほどに早かった。水晶が入っているコップが右に行ったと思ったらもう左にいたり正直チートを疑った。でもここはゲームじゃないからそんなことはできない。俺は今までにないくらい本気で目を凝らしコップを見たするとシャッフルを終える直前一瞬カップが浮き白い玉が右のカップに見えた。これは勝ったと思い右だと言おうとすると。


<<待て!!>>


シエルが突然大声で俺を止めたいくら心の中だからってうるさすぎる。

どうしたのだろうか一度考えるふりをしてシエルの話を聞いた。


<<魔法がつかわれている>>


その言葉に俺は驚いた。そんなわけがないとだっていくら魔法が使えない獣人族だからと言っても魔法を感じることが出来る。肌で感じるとでも言うべきかとにかくそんなわけがないとシエルの言ったことに対して否定したが。


<<こやつは隠すのが上手いのだ。おそらく闇系統の転移だ。水晶玉は左だ。まぁ信じないならそれでいいそしたら貴様はもう祭りをたのしめなくなるんだからなぁ。>>


シエルは本当に一言多いよなでもさっきのが本当ならさっきの玉を見せのはブラフ俺を騙そうとしたってことだ。とんでもないな!。そんなに金が欲しいかこの銭ゲバ!。俺はシエルの言葉を信じて左を選んだ。するとおばさんは少し驚いたようにして


「正解だ」

「よくわかったね」


フッフッフ見破ってやったぞ!シエルが!!

そう思っていると威張るなとシエルに言われた。

そして俺はおばさんから白いペンダントを貰いレナを追うように走ろうとした時おばさんに呼び止められた。

「ちょっと待ちなぁ。さっきはよく当てられたねぇ。ついでだこれもあげよう。」

そう言って渡されたのは勝負に使った水晶玉だ子供からしたらうれしいんだろうが俺は精神年齢は大人だから対して欲しいとは思わない。

そう思い断ろうとすると、


「これは魔力を込めると光をだす珍しいものなのさ」

そう聞いて少し考えた。

何それ、めちゃ異世界っぽいやつなんだが!。

でもそんなので勝負すんなよ!。

心のうちのツッコミを終わらせてその玉を少し眺めながら考えた結果貰うことにした。

おばさんにありがとうとだけ告げて走っていった。

そういえばこのペンダント、レナには少し合わないような気がした。歳に合わないというかまぁそんな年頃なんだろう。そうこうしているうちに洞窟に入って行くレナの姿を見て追いかけた。その洞窟は俺がレナを誘って行こうとしたところだが仕方がないそう思いレナを追いかけ一面花畑のところでれなが止まっていた。

レナを呼ぶと


「あ、レックス、、ごめんね急に」


焦るように戻ろうとするので俺はレナの腕を掴んで


「待って!」


そう言ってペンダントを見せた。


「レナこれ見てたよね。あげるよ」


「でも悪いよ」


レナはいきなりだされたペンダントを見て驚いたようにして言った。

どうやらだすタイミングが急だったらしい次からは気をつけよう。


「いいから受け取ってよ。君のために手に入れたんだから」


そうゆうとレナは俺の手からペンダントをゆっくりと手に取り満面の笑みで言った。


「ありがとう!」


ブァァァァァァァァァ!!!!!

俺は内心叫んでいた。最高か。なんなんだこの子はそんな顔されたらもう惚れる全世界の人惚れるってもおーーー。ちょっとキモイのは自覚している。でもそう叫ばずにはいられない本当にそれほどまでに可愛かった。顔では良かったと青少年がするような少し顔を赤らめて言ったが内心はバックバクだ。

しばらく2人は花を見てようやく少し落ち着いてそろそろ行こうかと言わんばかりに立ち上がってレナに手を差し伸べた。その手をレナはとり洞窟をでようとすると


「ふぁ〜〜よく寝た」


そんな声が花畑の奥の方から聞こえてきた。

その瞬間圧倒的なまでの悪寒が2人を襲いシエルは


<<逃げろ!>>


そう勢いよく言った。でも動けない動けば死ぬということが獣としての本能が告げているような気がしたからだ。そんなことも知らないような口振りで声は続いていた。


「もう夜か〜」

「早いな。でもまぁだいぶ魔力も回復してきたしもうこれはいいかな。」


その言葉と同時に風船が割れたような音とハンバーグの時に肉を手で混ぜたような音が聞こえた。

その音のあとすぐに奥から影が見えた。


その姿は人には見えるが頭には角、羽、そして1番印象にあるのは肌の色だ。人ではありえないような紫の肌がそこにはあった。俺はそれを見たことがあった。そう悪魔だ。本で読んだことがあるがでもなんで本では絶滅したと書いてあったはずそんなことを考えていると。


「おや?」

「可愛い子がいるなぁ。そろそろ人の身体に入れるようになってるだろうからこの子にしよう」


そう喋った瞬間、俺の中で思考が止まり何かがプツンと切れた。気づいた時にはそいつの顔面に回し蹴りをくらわせようとしていた。

だがその攻撃はた片腕で防がれ


「なに?」


少し不機嫌そうに言ってレックスの足を掴み壁に投げた。咄嗟に受け身を取りダメージを減らしたが頭から出血していた。


「大丈夫!」


レナがそう駆け寄ろうとしたがレックスがそれを怒鳴るような声で止めた。


「来るな!」


そのまま続けて言う


「逃げて助けを呼んできて」


「でも」


レナは少し戸惑う。そんなレナに


「いいから行け!」


そう言われて泣きながら走っていった。


「行かせるとでも?」


悪魔は少し笑って追いかけようとするが


「逃げるのか?」


レックスがそれを止めた。簡単な挑発だった。これに乗るのはきっと子供だけだろう。だが悪魔は


「あぁ」


ひたいに線がはしり早口で言った。


「助けを読んで来いって言ってる奴が何言ってんの?バカなのか?あぁ?」


それに対して俺は


「逃がすために言ったんだよ。そんなこともわからないのか。バカなの?」


その言葉の返答は簡単なものだった。


「殺す」


「やってみろ」


そう言って2人は睨み合い衝突した。














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