第14話

薫がゆっくりと目を覚ますと駆はすでに起きてパソコンを起動させていた。

「おはようございます。」

「おはよう。ゆっくり眠れた?」

「はい。」

何てことのない朝の挨拶を済ませ、着替えてチェックアウトの準備を始めた。

もう季節は春を迎えそうな時期とはいえ、まだ外は肌寒い。薫はお洒落をして二日目の服を選んでいたが、駆は

「寒くない?」

と言ってくれて薫は素直に少し寒いと答えることができた。すると駆はジャケットを貸してくれた。

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