第2話
慣れない仕事に邁進する日々。事務仕事を済ませる為に外出するとだんだんと白くなる息に季節が冬に変わっていくことを感じる。
あまり更新していないSNS。コロンと通知音が鳴る。スマホを開くとそこにはレセプションパーティーで見かけた男性からメッセージの通知が届いていた。
ドキッとする心臓を隠しながらメッセージに目を通し、業務用の返信を送る。これで返信があったらと思うだけで高まる胸は抑えきれなかった。
期待を僅かにしながら数時間後にスマホをチェックする。既読のマークは付いているが返信が無い。これで終わったと薫は気持ちを落ち着かせた。
それから2年の月日が経ち、薫の誕生日の日にコロンという通知音がバッグの中で響いた。スマホを手に取り、目を落とす。そこにはあの男性からのメッセージが届いていた。
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