第6話 晩飯と舞踏会 〜1〜
「あぁ。それじゃあ食べようか。」
「カリウス、さっきから凄くお腹空いてそうな顔してたものね、、、」
「ば、バレていたのか?」
「ふふっ。長年の付き合いですもの。じゃあ食べましょう?」
「はい!」
モグモグ
「美味しい!ありがとう、お母様!」
「いえいえ。食べ過ぎないようにね?」
「分かってるよ!」
「カリウスなんか私が作ったシュトレンが美味しい美味しいって食べ過ぎてお腹壊したもの。」
「か、過去の話だろう?」
「お父様、動揺してるじゃない、、、」
「ふふっ!」
やっぱソフィアの舌になったからか。アヒージョが転生前よりも美味しく感じる、、、酒飲みてぇ、、、無理だけど。
「ご馳走様でした。」
「あ、ソフィア。」
「なんですかお母様。」
「今日から毎日、午前に王室専用の行政の授業、午後に踊りの練習になるけどいい?」
いや、もう決定事項になってるじゃないか。
「はい!部屋にいれば先生が来るんですか?」
「そうよ。頑張ってね、ソフィア。」
「頑張って!お姉ちゃん!」
え、そんな純粋な目で俺を見ないでくれ、、、
「はい。頑張りますわ。」
「あぁ!僕が暖色好きなのにわざわざ瞳の色と同じ寒色のミントグリーンにするなんて、、、なんて可愛らしいソフィア。そういう所も込みで好きだ、、、」
はぁぁぁぁぁぁ?!なんで?主人公補正?もしかしてこいつM?ヤバくねーか?俺嫌われようとしてるんだぜ?
〜数時間前〜
「お嬢様、準備が整いました。お嬢様は招待客が全員集まった所で登場して貰います。」
「え?今日は入学舞踏会でしょう?」
「王子の婚約者が決まった事も同時に発表するんですよ。さぁ、皆さんが集まった様ですよ。行ってらっしゃいませ。」
「えぇ。行ってくるわ。」
ふぅ。よし。嫌われてくるぞ!
ザワザワ、、、
「え、確か王子って暖色が好きなのよね、、、(コソッ」
「絶対知ってるはずよ?(コソッ」
「わざとかしら(コソッ」
「マウントとってるつもり?(コソッ」
よし。順調順調。あとは王子に嫌われるだけ!
「リンジェロ王子、お初にお目にかかります。リンバーカルト公爵家の娘、ソフィア・リンバーカルトですわ。」
「あぁ、君が僕の婚約者のソフィアか!今まで見てきた通り可愛いな、、、」
こうして今に至るのだが、、、
「瞳の色と同じにしたのにも関わらずピン留めは僕の好きなオレンジじゃないか。しかも(チラッ)妹思いで色違いでブツブツ、、、」
ずっと言ってないか?愛どんだけあるんだよ。しかも原作でも超一途だったんだわこいつ。今やべぇ人みたいになってんぞ。
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