第5話 ドレスショッピング 〜3〜

「お嬢様!着きましたよ!」


ん、結構寝てたな。部屋に戻ったら勉強するか。


「わかったわ、、、ジャフリー。私、カーメリルを起こすわね。」

「はい。セルとランにあとは任せますので、わたくしは旦那様方にお嬢様が戻られたとお伝えします。」

「ありがとう。カーメリルー、起きて〜。」

「ん、お姉ちゃん?」

「もう家に着いたわよ。」

「はやーい!」

「じゃあカーメリルはエリの迎えがきてるし、あとはエリ、よろしくね。」

「承知致しました。カーメリルお嬢様、せめて二度寝は部屋でしてください。一旦戻りますよ。」

「はーい。」

「じゃあ私達も戻りましょうか、ラージ。」

「はい。お嬢様。」


コツコツ、、、


「お買い物はどうでしたか?お嬢様。」

「とっても楽しかったわよ!久しぶりにカーメリルと一緒に出掛けられたし。」


街が実際どんなのかも見れたしな!


「なら良かったです。あ、そうでした。婚約相手、決まりましたよ。」

「え!誰なの?」

「それはお父様から聞いて下さい。では、」

「あ、もう、ラージったらいいとこで終わらすんだから、、、」


相手、知ってるんだけどね、、、

そういえば俺、ダンスとか一切踊ったことないけど舞踏会で踊れるのか?まぁ稽古あるし大丈夫だろ。学園の予習でもするか、、、


「は?」


あ、そうか。ソフィア、今12なんだ。

そりゃ俺にとっちゃ簡単だわ。俺、性格はクズだが成績はいいからな。何故なら英才教育。

いやぁ、今考えると親ヤバいなと思う。ちなみに俺、現実世界だったら5カ国語喋れるからな。(いや、一応ここも現実なんだが。)

あ、でもここにしかない教科もあるのか。貴族教育とかはないもんな。これだけ1年間分予習しとくか。ペラッペラだし出来るだろ。


1時間、2時間、3時間、、、


「ムズ!」


いや、ここまで難しいとは聞いてないぞ?理解は出来るが細かいんだよな、、、やっぱ一日で1年間分はやめとこう。俺の精神が死ぬ。


コンコン

「お嬢様、夕食が出来ましたので食堂へ。」

「わかったわ。すぐ行く。」


もうこんな時間か。1年間の3分の1位は出来たな。俺って天才じゃね?


「あ!お姉ちゃん!はやくはやく!」

「ちょっとカーメリル、お行儀が悪いでしょう?」

「はーい、、、」

「家だけは良いわよ?」

「うん!」

「お母様、何かいい事でもあったの?私とカーメリルの好きな物ばっかり並んでるけど、、、」

「言ってあげてちょうだい?」

「あぁ。ソフィアの婚約相手が今日決まってな。」

「誰なの?」

「リンジェロ王子だ。」

「え、な、何故ですか?」


よし。自然に言ってるぞ。しかも理由は聞いてないから興味ある。


「王子の婚約者は毎年学力等が分かってくるこの時期に決めるのだが、王子自らソフィアが良いと言ってくださったんだ。」


はぁー。王子自らだったんだ。


「婚約相手として立派になれるよう、これからも努力します!お父様、お母様!」

「ソフィアなら心配してないわ。」

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