『クリスマスプレゼント』 中


 『平素は、地球管理業務に、多大なるご協力を賜りまして、厚く感謝申し上げます。


 さて、このたび、地球人類の皆様の、人生における機会均等について、全般的な調査を行いました。


 現在の段階では、いまだ、最終報告には至っておりませんが、機会均等の観点から、あまりに不均衡であったと認められた方に、ごく粗雑ではありますが、人類の皆様の風習などを勘案し、クリスマスプレゼントを進呈することとなりました。


 なお、これは、あくまでも、『全太陽系総合事務所』の、行事として行われるもので、地球政府の管理する事業ではありません。


     全太陽系総合事務所長


             タ・マ 』



 という、文書が入っておりまして、さらに、たくさんの詰め物の底に、A3判用封筒に入った、綺麗なプラスチックのようなチケットと、パンフが同梱されていました。空間映像チップも入っていました。


 これは、再生機械は必要がなく、それ自体が空間映像を、室内に投影するのです。


 また、その、チケットには、こう記されていました。



   『太陽系一週旅行御招待券』



 映像は、こう語ります。


 『最新型宇宙観光船『アーニースリー』により、全期間一週間の、太陽系豪華ツアーです。』



 とてつもない、巨体の宇宙船が、ぼろぼろの、ぼくの部屋に、浮かび上がりました。



 『なんとお。ほんとかい?』


 

 『全期間、食事飲み物、おこずかいつき。医師同行します。万が一の事件事故に備え、宇宙保険にも事務所側の負担で加入いたします。詳細は、パンフレットでご覧ください。参加に同意されるかたは、下記アドレスにご返信ください。なお、参加された方には、お土産がつきます。希にしかないクリスマスプレゼントを、お楽しみください。なお、参加できるのは、、ご本人だけとなります。では、宇宙船の内部、旅行の概略をご覧にいれましょう。』


 それから、60分、宇宙船の案内から、太陽系の周遊場所などの、素晴らしい映像が続きました。

 


 まあ、疑っても、切りがないだろうし、宇宙での最後も、悪くないです。


 ぼくは、参加を表明いたしました。


 すると、すぐに、空間メールが来ました。


 

 『ご参加ありがとうございます。あなたの集合場所は、世界史跡トウキョウタワーです。荷物は、少な目にお願いいたします。時間などの詳細は、別途お伝えします。』



 それで、ぼくは、その信じがたいような、豪華なクリスマス宇宙旅行に、実際に参加したのです。


 内容は、長くなるので、ここでは、割愛します。


 機会があれば、他で書きましょう。


 まさに、奇跡、夢、七不思議。


 そんな言葉しか、浮かびませんが、ぼくが宇宙旅行に行ったのは、間違いのない、事実なのです。



    ・・・・・・・・・


 最終回は、クリスマスイブに、お届けできるように、努力いたします。


 


 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る