2024年 10月

1日


路端に群がる高校生たち 人生楽しくなくてもいいよ


りんご型の風船に掴まりネズミは天国に入国せんと


本来罰などはありません ただやったことが返ってくるだけ


人間は賢いのであらゆるものを作ることができる


己の内なる敵と闘いなさい それだけが貴方を妨げている



2日


鉱物をぱきんと割るように生まれた子がいるよ 名前はベベ


どんな世界に生まれ落ちてもいいよ 放射状の分岐


失うまでを生きている 失われたところが痛むことを忘れ


コミュ障地味ドジっ子属性なの 真っ直ぐに伸びる坂道


胸が締めつけられるような秋 肌寒い風が通り抜ける


手塚治虫に教えられた哀しみをなぜ今まで忘れていたのだろう


萩尾望都を読んでいる時のような気持ちになる、秋口は…


喜びよりも哀しみのほうが深いのじゃないか 静かな湖のような趣


コットンパールのような自我 君と出会えてよかったよ、私


星がたくさん降ってくる夜に君と抜け出した記憶、ことり


金のハンドルを回すと、下から物語が現れてくる小さな機械


小さな羊が一生懸命飛び跳ねているよ きっと何かを伝えたいんだね


もるもると溢れ出てくる夢たちは口から出ていって雲になるよ



3日


夏の庭でわんぱくなあの子と遊ぶ 白い光が満ちている


人生は物語ではないかもだけど 物語によって賦活される


間違ってもいいし望まなくてもいい何をしてもしなくてもいい


正解がどこかにあるというのは嘘で実は全てを作り出せる


目的を果たすから正解なのではなく 過程に宿る正しさがある


全ては心の中にあり愛も心にしか宿っておらず物はその反映


今年はある友達に誕生日を祝われず だんだん離れていく距離を思う


よほどのことがなければ執着は大事 それは生にしがみついているということ


執着を手放した先には悟りと死しか待っていない


踊れ 踊りまくれ 踊ることが人生なのだ なんてことを思う


綿毛のように生きてはいけない どこに飛ぶか分からない


重力は愛で 倒れないが離れていかない丁度よいあんばい


精神に頼ってはいけない 聞くべきは体の声なのだ


心の声に従う それははっきりとした声として響く


生命は可変であるが固有であり 白玉団子みたいな弾力


たくさんの猫がごにゃごにゃしている 土星が回っている


枠内にやってきてちょこちょこしてから去っていくタラちゃん


ひよこが大群になって押し寄せてくる ひよこ注意報


春田くんが好き 元気でお人好しで健気でいい加減で可愛い


中森明菜がテレビに映り 体が無意識にゆらゆら揺れる


必死に話している人の横でその人の彼女がグミを食べている


心のたくさんのレイヤー 無限に積み上げることができる


ツッパリ路線と乙女路線 二重螺旋構造 少女神の歌


っていうかァ 私はアンタが元気でいてくれたらそれでいいのよォ



4日


天使の羽が舞い落ちる 重なり合う時間と時間


乙女座は完璧主義者だという 欠点を掘り返しては修正


少年の心の庭を荒らすもの 万死に値する その花を摘むな


恋愛をしてみたいけどまだ赤ちゃんなのでまだできない


卵型の宇宙船が降りてくる 少女は物陰からそれを見ていた


かすみ草が揺れている 永遠という影を踏みに僕は生まれた


ブランコを漕いでいる友達はみんな帰ってしまった


無人の図書館を歩いている 君の心臓を記録した本はどこ



5日


月が見え隠れしている 全てのことを覚えていなくていいよ


もちもちの犬がよちよち歩いている 紫色の影が伸びてる


さわさわと揺れる木々を見つめてる犬はぽかんと口を開けて


小説は架空で嘘なのがいい 真実だけだと息がつまるから


執事がほしい 紳士的で控えめだけどかっこいい人の


ロリータ服が似合わない体型だけど着てみたいとずっと思ってる


真善美のうち美ばかりが好き 真はまだ苦手で善は人並み


デパートの食品売り場はキラキラとしてお腹を凹ませる


折衝が得意ということに気がついた だから人事業務が向いてる


きらりふわり風薫る 君と土手を自転車を押しながら歩く


名づけ得ぬ感情が現れた 遠くで猫の鳴き声がする


悪い人っていうのは病気なんだと思う ミキサーで混ぜる


ケーキを作って差し上げましょう 君の明日が良いものになるように


チェンソーを振り回すヒーローがいたかつてはこの地球に


何回目の文明なのかしら? 今回は上手くいくのかしら


ドラえもんがいたらいいな どこでもドアがあったらいいな


会話に正解なんぞないです あるとしたら発したことが正解


僕達はもう死んでしまうのだと思う…その前にキスをして


野原で寝転び空を眺めている 愛をもらうの、もう諦めようかな



6日


たくさんの雨が降ってくる それを全て拾い集めてレースを作る


鉄塔が眺めている夕日は今日一日分今日一日分


甘いものをたくさん食べている人特有の微笑みがあるよ


頭のてっぺんから発信されている今日その人の心の天気


キツネが駆けていった後に残った足跡を収集する仕事があるよ


美しい雫型の象徴を蒐集して保管しておくルーティン


赤ちゃんがキャッキャと笑う 僕達はこれを守ろうと誓う


女の子が開いた扉の奥にはブラックホールが渦巻いていた


夜、寝かけに鈴虫の声 まだ命がログインしている


体というハードディスクがなくては人は化け物になるのではないか


女の子は必死に歩いて不思議の世界から出ようといたしました


銀の柱が並んでいる ここは命の停留所です


バスが一台やってきた 中では少女が一人模写していた


無人の駐車場で延々と恋バナを聞かされていた中学時代


誰も誰のことも救うことはできない 人は万能ではないから


自己攻撃なんかしなくていいよ 貴方を攻撃する人を肯定しないで


支配することが好きな人から離れて安全なところでココアを飲んで


コアラとかナマケモノみたいに生きてみたい ひたすらぼんやりしているの


生物はみな夢を見ている かつて神様だったころの


すべてがゴロゴロとあるプールをみんな知っているんだ


実はまだ全て神様なのかもしれないね その掌で眠る



7日


ふわふわの毛玉が一目散に走っていくよ 小さく跳ねながら


ふうらい荘 伸縮する木造建築なんだと博士は得意そうに


今日はどこに大風呂があるんだろうと廊下を当てどもなく歩く


ほおづきが宇宙をくるくる回ってる 目的のない旅行


ぜんたいてきにすいぶんがたりない 機能停止します…


紅葉が無限に降る里で 僕は君と出逢ってしまった


竜がいるという渓谷に向かう 少年は鼻歌混じりに


いつかまた君とあの月の裏側で逢えるでしょうか 祈り続ける


来し方 地下を通る電車を君と欄干から見下ろしていた


勝利より何よりただ友情さえあれば生きていける気がしたね


社会人になってから新たに友達を作ることが難しくなってしまった


細い腕に何本もの傷 繊細な君がいつか本当に安心できますように


誰かを愛するためにただ走る もっと、もっと速く


蛙の王子様 しとしとと雨降る世界で貴方と出逢った


不可思議なことを貴方は見つめている そこから何かがやってくるみたいに


少年愛の世界から遠く離れて さようならまだ会わぬ稲垣足穂


夜空を静かに飛んでいく飛行船と砂糖漬けの月


環の星で君と駆けたあの日々を僕は忘れないよ、永遠に


真善美 夢と臨死体験は別個のものなの、貴方と私みたいに


傘で飛んでいくお爺さん 貴方のポッケにはたくさんの星



8日


黄身だけ空に浮かんでる 明日は猫が空を飛ぶ日


人と会話する方法が分からない 自由にやると変人って言われる


まあいいかと思うことばかり増えていく それでいいのだと思う


北斗七星が光っており 君は君の魂の世話をするのだ


自我は調整役であり苦労人である 白いチューリップ揺れる


音楽が流れてはゆらゆら揺れる まるで草木のように


キリキリとねじ込まれる五芒星の端 痛いなこれが愛ですか


片想いしている男の子と回る旧校舎 ここで少女が死んでいたの


燃える獣 君はただ君らしくあればいい 僕が保証する


本能に従ったほうがいいよだいたいの場合はね悠久の知恵


弱いところまで愛せたらいいよね そうでないと生きていけない


人はみなパズルのピースだから 不完全で当たり前なんだ


私は善良な人間ではないが悪さはできないように設計されていた


過去世があるとしたら私は陰鬱な顔をした修道士見習い


修道士見習いは愛に生き愛に死んだ 死ななくてもよかったと思う


もうすぐ親友の誕生日である 彗星が飛んでいく


遥か彼方にあるというサマーランドに僕と行こうよ


反抗心がずっとあった それは神に対する反抗心で


魔王の腕の中に眠っていた 過去の自分を水の奥に見る


水面を走っていく自転車で ただ青春はそういうもの


なんとなく絶望していて妹を痛めつけた 親にバレないように


究極的に その行為の責任を取ることができるなら何をしてもいい


睡蓮が流れていく 僕達は客観にいよう そして微笑んでいよう


爆発だ 全ての水晶がふっとんだ 君が振り向いて手を伸ばした


怠さを引きずっている 治らない風邪、分からない人の心



9日


父上の価値観とは決別し 私は物語を愛して生きる


なんとなく自分と他人の内容物が同じなような気がしていた


理想的な人間がどこかにいて それに合わせなきゃと思っていた


脳内のカオスはブラックボックスでそれこそなんでも飛び出してくる


ビルの下に拡がるプールでは河童が一心に競争している


他人の矛盾が許せず 本当は全部指摘していきたい


自分の攻撃性を口当たりのいい正義でくるんでお出しする人々


私はサディストである 長年自分の攻撃性に悩んでいるよ


右足が常に何かに貫かれている 元は人魚姫だったのかもしれない


不道徳な行いを昔は罰したいと思っていたけど今は放置


絶対的な支配者が頭の中にいてそいつがあれこれ指示をしてくる


あらゆる病理は冥府からやってくる私達を引っ張るために


降りしきる雪 君は雪穴を見下ろしている 疑えなかった嘘


誰も君の人生の舵取りはできないんだよ、君以外はね


ロバを水場に連れていく 長いまつげを上下させ水を飲む


茶髪色白男子が好きすぎる そのまま男に抱かれてください


フィクションを大量に摂取した結果色恋にすっかり馴れてしまった


毛玉が走ってくる 毛玉を抱きとめる 毛玉と激しくじゃれあう


恋人に手ひどく裏切られた乙女が奏でる哀愁のメロディ


宝塚ハマりたいけどあまりにも美しい作り物であり気がひける


咳が出る 周りを怖がらせたくないので就業間際に早退する


Mrs. GREEN APPLEの音楽はバロック音楽の系譜だと思う


だめな性格など存在しない どんな性格でも癖と思う人はいる


降りたい駅で降りられないかもしれないという一抹の不安


流行りモノには乗る主義なんですよコロナとかねという諧謔


生きているだけで赦されている 何に? 自分にかも


楽に生きる方法は「悪いことをしない」に尽きると思う


まともな若い人/ヤバい若い人/まともな年長者/ヤバい年長者


他人の0.6倍のスピードで歳を取る 自我がデカいからね仕方ないね


ふつうよりゆっくり精神が大きくなる利点は特にないです


強いていえばある時まで遅れてたのに急に追い抜くことがある


バイオリンも勉強も作文もそうやって習得してきた


ので短歌もそうやって得意になっていくのだと思う


隠者が星を戴いている 世界の終わりとその再生について


春の女神が河辺に降りたってたんぽぽを摘んでいる、目眩


黒い雨がざぁざぁと降り注ぐ 誰も、誰も何も言わない


願わくばもう戦争のない世界を それ以外には何も望まない


朝のバスが揺れている 他人と話すと相対化される


暗い夜道を歩いている この先は鬼の国に通じているという


あっちこっちに散らばった思考たち 拾い集めるのは億劫である


坂田銀時と折木奉太郎と同じタイプらしいがあんなに頭切れない


明るくてハッピーな男の人と出会って結婚したいという願望


夜に洗濯物をやるとあらゆる夜の獣たちが家を訪れる


レース地のトップスと黒いスカートで概念的ゴスロリをやる


シンプルにあんまり好かれてこなかったという地味にキツい事実


スクールカーストなんてものがあったとしたら最下位ですね


無愛想で非倫理的な無キャとしての人生に丸を


同類はだいたい本の中だけにいて外の人と共感できなかった


同級生みんなエネルギーが凄くて始終圧倒されていた


咳が止まらない 昔の結核患者のような気分を少し味わう



10日


ありがとう君が君でいてくれて それだけで勇気づけられる


魔法のステッキのおさがりを振り回していた幼少期


痛みすら喜びに変えられる? 愛による経験の全て


具体例ばかりの翻訳本を抱えてる おびただしい数の蝶


永遠の図書館に入って情報が降り注ぐのを全身で受ける


正解の性格は一つしかない 後はみんなモブキャラとしての自我


明朗快活な主人公としての性格を持った人は全然少ない


モブキャラだとしても私は私として生きていく それが正解だから


人間の8割は泥人形だと思っているので他人の自我にいつも驚いている


そもそもこの世界が不条理なのなら のんびり過ごすしかない


平々凡々な人間なので 平々凡々な人生を送ろうと思う


この世を不条理と思うことは優しさなのだと思う



13日


鈴蘭が揺れている春の呼気に触れて 永遠ってほんとにあると思う?


ブーーーン星人がやってきた 君をいがぐりにするために


卵焼き緑影君の横顔 日差しから僕を守ってくれたもの


夕さりの空に丸い雲が流れていく えんとつのある家に帰ろう


母はアイロンが好きなのだという こきゅこきゅという落ち着いた音


若さを持て余している むやみに伸びやかな体がうとましい


他人との性的なことに全く興味がないのだが 体はそれを裏切っている


恋愛をしてみよと周囲は云う 実を云うと短歌にしている


母のお下がりのブラウスに腕が通るようになった秋の夕方


ピコピコとした幼いぷにゅ子を演じてる そっちのが許されそうだから


大人っぽくなりたいと思ったことはないが大人にはなろうと思う


坂東龍汰くんのような少年性を愛している 夕さりをバックに笑う


私の男遍歴 小池徹平沢田研二川西賢志郎堂本兄弟宮舘涼太


騒がしいタイムトラベル サフラン色のドアを知らないうちに探している


はっぴいえんどだよ なにもかも 青空が君に染みわたる


投票をしない半数は無政府主義者であるという 静かなるレジデンス


ポリコレを振りかざす人みんな創造性ない これは悪口です


愛らしく純真で悪意を知らず全てを信じている無垢な人はいる


キリストと悪魔はバチバチなわけではなく喧嘩はしていない


猫と犬がもちもちと寄り添いあっている動画ばかりを見ている


本当はみんな神様で生物ごっこをしているわけである


イチゴジャムを作ってみたい ひたすらことこと煮てみたい


定期的に生チョコを作ってみたくなっていた ぽっちゃりの頃


言葉を大切に使いましょう それは自分を大切にするということ


西洋文学を読みなさいと言ってくれた美魔女の言うとおりにする


毎日を楽しく丁寧にるんるんに生きておりますゆえ 私は元気です


慈しみあって生きるという日本の在り方は本来のキリスト教のよう


純粋思考のみを信奉する在り方 経験に浸されていないモノたち


母の作ったご飯 母の炊いた風呂 母の洗った服 母の掃除したトイレ


父の稼いだお金で大学に行った あの体験をなんとしてでも糧にする


友達とは好きなCPが逆であり あらゆる嗜好が反転している


優しい上司がおり決して怒らず声を荒らげず何度でも教えてくれる


チョコのカラースプレーが眼前に散る ポップに生きちゃおうよ


人生はシンプルであり 私はただ今この瞬間にいようと思う



14日


誰のことも犠牲にしない 全ての人が幸せであるように


私は誰かの犠牲がなくては幸せではいられないのか?


少しでもお返しできるように働いている 祈るように働いている


この世界で何が起こっているのか私にはよく分からない


なんでこの世界には悲劇があるんだろうね なくなればいいね


失敗してもいいよ それは経験になるからね そして経験は勝ちなの


戦争のことなんにも知らないの もっと知ったほうがいいんだろうね


人権を擁護する立場に常にある 火を支える手の多さ


青い暗闇の底で火が灯っている あれは永遠のほうの火だよ


車窓から見える青白い光の束 子どもの頃の感覚をふと


緑の底に幽閉されていた少女 すりガラスから漏れる光


真四角で真っ白な美術館 丸い窓からのぞく新緑


痛みすら君にもらえば甘く疼く 君の夢に出てみたいよ


灰色は上品な色 シモーヌ・ヴェイユのための色よ


好きでも嫌いでもないってかなりの愛じゃん とギャルがいう


政治界隈のあのガヤガヤとして空疎で音ばかり大きい感じ


私もまた見つめられる存在である その自覚とともに大人になる


りす組だった頃 私は人見知りでクールで欲まみれだった


人の言うことを取り込む そしてためすがめつして自分のものに


そろそろV6の修学旅行が見たくなる季節である


哲学書が読まれないまま本棚にあるあれは未来への投資



15日


永遠よりも一瞬を愛したい 岸辺で貝を拾い集める


快活で現実的で心優しい計画的な男の人と付き合いたい


全てを記録しておきたい 主に私の心のうちを


仕事をしたくなかった頃はとりあえず全てを恨んでいた


目鼻立ちのくっきりした男の子とよく恋仲になった小学生の頃


同質の人間と付き合う必要はない 自分の格を自分で決めるな


必要な予定は全て青色でカラーリングしている青青青


絶対大丈夫と思ってるけど本当はただ寛恕されていただけの可能性


好きな界隈の言語フィールドを使うことによって好きに近づける


人類は同根であるという思想の人にとってはそうかもしれない


人類は別に感情だけでは動いておらず思考とか直感とか感覚がある


同じ魂が無数に分化して生まれたのが私達ってわけ


ガウガウガー 意思疎通のできないケモノからは距離を取れ


女神みたいな女の人に優しくされてなんとなく凹んだ


私の個性 ちゃんと使ったらかなりかっちょいいと思う


その観念は貴方を弱体化させるためのもの 手放したほうがいいよ


手放すべきは感情ではなく他人から借りてきた価値観である


鳩サブレを食べたような気もするし食べていないような気もする


ジュブナイル小説が私を形作り じんわりとした愛になってる


社会では静かにしていよう誰が何を考えているか分からないからね


とはいえ私は改革を重んじるタイプである 運動以外は静かに


にゃんこ大戦争の反対はわんこ小さな幸せ 歩こう


生物としての営みを繰り返す 運動、食事、睡眠、運動


変わっても変わらなくてもいいよ 成長なんて他人が流布した神話


意識高い系の人は呪われているのだと思う いつかありのままを愛せたら


大丈夫そんな自分を大きく見せなくても 誰かは貴方を愛している


何かを成し遂げなければ愛されないというのは嘘 五月雨


僕達はただの生き物でご飯を食べたり寝たり風船を膨らませたりします


友好的な態度だけが真だよ どこにも敵なんていやしない


あーあ 私は優等生をひたすら演じてきた俗物です 仕方ない



16日


にゃおにゃおにゃーいつも朝に来ていた牛乳屋さんが来ないの


初夏に剝いたハッサクの味を覚えている すんと刺す香り


世界を覗いている時 世界からも覗かれていることを思い知る


もたもたとしている暇はきっとないのだろう 有限の命と時間


動いているということから時間を仮定した人は天才である


人々の営みを電車の窓から垣間見る すぐに通り過ぎてしまうけど


父親の運転でうとうとと眠れたのは僥倖だったのだ


会社で薔薇小説を読むと急に挿絵がぶっこんできて焦る


サフラン色の光の中を綿毛がふあふあ飛んでいく明日へ



17日


何かをやるために生きているよりも前に いるために生きてる


とたとたと走り回る仔羊 午后の太陽が淡く照らして


沐浴をさせられている赤子の丸いお腹が輝いている


愛を与えたことにより幸せになった子を眺める美しさよ


大人しく誰のことも幸せにせず 誰からも通行人Cと思われた


ボス猿としての矜持 かつて私の下僕だった男の子たち


人に対する薄っすらとした好意を抱いて生きる、毎日


寄宿舎で眼差し交わす硝子めく少年たちの密事を見よ


天使たちは数字で会話するという 澄んだ水に垂らす血液


君には青い血が流れているの 金髪の美少年へ懸想する子


親友は三人おりどの子からも「あなたがいちばん」と囁かれた



18日


妹からもらったカバンを無くした私に彼女は新しいのをくれた


ちくちくと現実をいじめてる 処理しきれなかった悪意


まだ私は私の人生を価値がないと思っている 来なかった秋


もう始まっていたのだ全てが 殺戮も愛も命も


有限の命を抱えている この地球で何ができるのかを探してる


キラキラと流星が降ってくる サクッと地面に突き刺さる


もふもふの犬のぬいぐるみを抱きしめて 少女は暗き夢へと入る


愛娘のあんよは地面を踏んだことがなくほわほわと動いている


切手の形をしたシールを持っている どこにもいかない切手たち


妹に子どもが生まれないうちに家を出て薔薇本をサルベージしなくては


賑やかな未来がきっと待っている 一歩一歩歩いていこう


もう誰も傷つけないために 私の内側をふわふわにする


私の中の男の人はゲイなので私は一生愛されない


君だけが本当の僕を知っている もう遠く離れたけれど


時折は僕を思い出してくれているのだろうか 君を思い出す僕のように


全く違う道筋になってしまった これは不可逆 永遠は闇へ


いつまでも君と二人でいれたらよかった それは叶わぬ夢だけれど


秋はもう始まっている 君が見つける見つけないに関わらずね


渚カヲルになりたい あんな哲学的で愛みたいなことを呟いてみたい


城からはもう出ました あとはそう、愛しい貴方を探しにいくだけ


エヴァとウテナに育てられた 私の中の少女と少年



19日


物語だった時代 物語が解体された時代 いつも人がいた


昭和のアニメや漫画のあの鋭さ あれは殺気だったのか


大丈夫 貴方は、私は大切にされるべき人間 寄り添いあっていよう


もっと自分のことばっかり考えていいよ 何も悪いことじゃない


なんとなく自分のためには頑張れない なんでかは分からない


己を愚弄することばかりに長けていた学生時代に花を手向ける


どの恋心も伝わらないままだったね ドライフラワーを庭で焼く


両片想いだったかもしれない人のことをたまに思い出す


本当は恋などなくても生きていけるけど、けどねなんだよ


人の悪意を目撃したいという歪んだ欲望を抱いている


好きになられるような人格でないとだめだな ペンギンの群れ


お姫様みたいに育てられたから人に尽くす性格ではないよ


思いやりは基本的に受けるものであって 自分でやるのに慣れてない


一匹狼タイプなので 一人飄々と生きていくことになるかも


そもそもすごいコミュ障なので友達すら奇跡なんだよ


せめて私の良心を好きになってくれたらなと思う凪



20日


誰のことを好きでもなく めったに熱烈に愛してくれる人はいない


孤独なんだろうけどかなり平気であり 平気であることに凹む


全然善良じゃないからこそ堂々と生きられるのだ、雲


父のことめっちゃ好きなんだけどなぜかあんまり伝わってない


きちんと生活をすればそれでいいのだと思う とりあえず早起き


誰のことも好きじゃないけど好きな物語は存在する


正直この世になんの執着心もない ただ生きているだけ


8回目の人生だと思う 8回目にしてはキョロキョロしているが


赤ちゃんらしい赤ちゃんになるために生まれてきたのだろうな


特にこの世に貢献はしていないがなぜか生かされている


赤ちゃんの妹の肩を両手でふにゅふにゅと動かしている私


ドライアイスの水を赤ちゃんの妹の額にかけている


現実があまりにも尊く得難すぎてスルーすることを覚えてしまった


歳を経るにつれてどんどん生きやすくなる それは希望なのだ


毎年桜がたくさん咲いている公園に連れていってもらった


父とキャッチボールをした 母とバトミントンをした


昔のことを思い出すだけでどうしてこんなに涙が出るんだろう



21日


カワイコぶりっこじゃなくて 可愛いんだぞ私は


人間2つ以上の活動はできない 仕事プラス趣味一つ


過剰な活動は人を壊す だからできるだけ暇でいようね


睡眠時が生物にとっての自然な状態らしい 面白いね


編み物と短歌とお化粧についてシンクロが起こった十月十七日付近


生きているだけで5億点 息を吸えばさらに3億点だよ


たくさんのキャラクターが心にひしめき合ってなにやらお話している


誰かを愛したり愛さなかったりしていつも生きている


本当は実はみんな友達なのかもしれない 他人のふりをしてる


演劇が常にこの世にかかっている 私達は喜劇を生きる


別に完璧じゃなくてもふつうに生きていられるよ、ゆっくりね


最近母が赤ちゃんの動画をよく見ている 孫が欲しいお年頃


大乗的な心持ちになったときに 人は結婚するのであろう


インターネットは疑似アカシックレコードである ぽちぽち


オカルトは面白いが思考の大部分を占めだすとマズい


楽器を教えてくれていた先生は年季の入った陰謀論者だった


表現系のサークルはカオス 習い事系はコスモス


絵本やコラージュ、刺繍や写真をやっていたころのほんわりした心持ち


市民楽団に入るかもしれない 今ではないけれど将来


自我がカス人間だったので強制的に本来の自分に戻った


巨大な海に魚がすいすいと泳ぐかのようなメンタリティ


「ふーぅ」「うるっさい」という男子高校生の容赦ないやりとり


ぱやぱやとした男の子としっかり者の男の子の可愛いコンビ


ぱやぱやの手から扇風機を取り操作してぱやぱやに風を送る


USJで周りの男子にやたらめったら可愛がられていた美少年


たくさんのアヤネちゃんの中で可愛くアヤキュルと呼ばれていた子


やる気がなかったのでぼんやりとしていたオケ時代


多くのことはできない だから意識的にぼんやりとする


体が柔らかかったのでもしかしたらバレリーナになれたかもしれない


いたちごっこなんだよ それはいいからペンギンごっこしない?


キンキキッズの間には誰も入れないでほしいと思っていた時


病みを肯定しないほうがいいと思うの 健康が一番


とりあえず笑っていればいいと思うよ せめて自分らしく


幼なじみの女の子に懸想していた樹璃しか勝たんな


永遠なんて本当にないのだろうか? 切実な問い


眼の前のことしか存在しないんだよ 全ての人がいる今


たくさんの霊魂が私達を見ている 正しいことをしているかどうかを


大丈夫だよ 絶対大丈夫になるよ この絶対は絶対なんだよ


誰かに愛を明け渡した記憶も 今思えば面白い出来事だった


私の肌に触れた人たちはみんな目の前からいなくなったよ


大丈夫 僕らはみんな生きている いつか死すらも越えていくんだ



22日


未来を選ぶとするならばより明るい方、明るい方へ


食べること寝ることすべて幸福で 着ること浸かることもまた幸福


平和ってなにと問いかける瞳 痛みを感じているほうの手


みんな普段は静かにしているけれどね 心では色々考えてるよ


生理痛が痛すぎて今日は本屋に行けませんでした、また明日


静かで控えめで本が大好きなのが私という人間である


なんかもっと楽しめるのに、人生 掴めないまま過ぎていく


子どもの頃 できるだけ静かにして悪意をそのままにしておこうと思った


だから僕達は生きなくてはいけない 残念だけどね


冥府の神の言いなりにでもなるつもり? ダサいよそんなの


キットカットが美味しい時期とそうでない時期がある


桜の下で一心に筆をふるう画家のお爺さんという一枚の記憶


宇宙人と交信でもしようかな暇だから から始まるSF映画


当たり前のことしか言えない役ですどうやら残念だけど


UFOに吸われていく牛を為す術なく眺めている牧場で


運が良ければ裏の地球に行けるかもね幻のシャンバラ



23日


きっと君には甘えられる人がいたのだろう そのことを覚えていて


友達にされた嫌なことばかり思い出す 難儀な脳だと思う


根に持つタイプです 十年単位で覚えてることたくさんある


にゃにゃにゃ! 毎晩猫が暴れている 知らない猫です


かつて通っていた高校はなくなりました 感慨はないが


この世界は全て私が願った結果の世界なのだろう


馬鹿なことをした人を眺めたいという気持ちがある


全然会わなくなった友達 今何をしているかすら知らない


顔の横の毛が反り返っている 癖っ毛はじゃじゃ馬の証


人があんまり好きではなく できればあんまり話したくない


話したくはないがものすごく親しくなりたいとは思っている


この世は更生施設なのかもしれない だから病気がある


人と話したくないのは その人の醜さに触れるのが嫌だからである


その人のことを何も知らないままでとっても仲良しになりたい


できれば天使みたいな人と寄り添いあっていたい


反省を先送りにしたからデカい雷が落ちてきた


熱狂が似合わない女である 静かに没頭するのはやってる


自分のことを知るために短歌を始めた 永遠なる図書館


無垢で単純で生産性を強制されずただ生きている動物


探さないで 今ここにいるために生きている この地球で


にゅやにゅやにゅ ぼくたちはどこに行こうとしているのだろう


家に帰るために家から出ている やっぱり家が一番って云うために


電線をつまんで一斉に上げたら家々がコロンと持ち上がる


思想が強い人も弱い人もこちらにお並びください順番に


だいたいは宇多田ヒカルが流れている私の内なる宇宙


生き延びるのには不利な要素ばかり持ち合わせている


無意識を拾う力と良心と哲学的思考だけを携えていこう


まおまおと鳴く猫たちは夜になると集まり鳥を狙う



24日


大きな階層から飛び出て 全然誰も来ないところで遊ぼう


誰に見られるためでなく 自分しか分からない、じんわりした幸せ


妹は動物のアホさをバカにしがちである それが面白い


日常は平坦でありそのことをもっと尊んでいい


給料日前の財布の寂しさはあるけれど 喜びは無料です


どんなに極悪非道な人だって白米をもりもり食べていい


恐怖が人を攻撃に駆り立てる 恐怖はつまり無知ということ


人種や属性とその人の悪性がくっついていると思うのが偏見


まっさらな目でその人自身の善良さを見抜きたい



25日


銀河の果てにあるという遺失物保管所に行かないといけない


現実はあまり物語には見えないけれど 大きく見たら物語である


誰も貴方のことなど気にしてはいないよだから自由なんだよ


何十年かけてもその夢は追う価値があるよだから諦めないで


愚かさは若いうちは当たり前だから堂々と間違えていい


恋愛を長い間していないけれどふつうに生きていられる


対象に接近しすぎてはいけない ある程度の距離を保つ


平和で穏やかでワクワクに溢れている未来はきっとすぐそこにある


髭男が流行っていた時代 いい時代だったなと回顧


コンピュータは二進法 人間は十進法 こんなに違いがある


人のことは一ミリたりともコントロールできないんだ


若い頃は他人と何か話さなきゃと焦っていたけどそんなことない


分厚い本をやたらありがたがっている だって分厚いから


挑戦することも尊いし ありのままで幸せなのもいいこと


悪い気とか良い気とかほんとはないんだと思うオカルト


人が少なくなるのを待って着替える部屋に行くのはお上品らしい


善行は自分のためにしています それ以外は邪念かなと


柔らかで華やかな女の人にはなれないけど今の自分kawaii


結婚 するかもしれないししないかもしれない どっちでもいい


青系統の印象を与えているかもしれない うふふのふ


高校時代のイメージカラーは水色でかたつむりが象徴動物だった


外柔内剛と言われていたバイオリンを弾いていた時代


でも結局 オカルトとか宗教とかスピリチュアルが好き


学問的にやるなら哲学とか精神分析学だと思う夜


琥珀糖が美しいと思う あんなに硬質そうなのに食べられる


たまに出る虹色の夕焼け いつまで経っても美味しそうと思う


自転車を乗って帰るのを忘れがち そこが私の可愛いところ


端っこに座ってちゃんと降りられるようにしてるよえらいデショ


自分と他人は存在するが 私の延長線上には他者がいる


つまりどの人間にも痛みを与えてはならないということ


だめなことをしたら謝って行動を修正するんだよ、約束


もるもると灯が流れていく 夜の底はいつも明るい


果てしなく続く物語を君は受け入れられる? 永遠の螺旋


母方はおおらかで柔らかい愛 父方は元気で自由な愛


幼い頃した意地悪をたまに思い出して胸がシクシク痛む


とりあえず人の行動を良心的に解釈することをやろうと思う


なるなるなー 僕達素晴らしくなるなるなー 楽しみ


恋愛楽しそうで笑う 好きな人、またできてみたいな


滑りたくないし他人を滑らせたくないと思う


いたずらに他人を助けても相手を惨めにさせるだけかも


最近は本屋に寄ることばかりしている 楽しいから


日本の神様は物言わぬ神である いつも遠くから見守っている



26日


意味のないことばかりなのかもしれないこの世は


何も生産せずゴロゴロとオフトゥンで寝転がっている


何もしないをやる それ自体とても大切なこと


私達は生産性の悪魔に取り憑かれているんだ 何もしなくていいのに


文明が人類を奴隷にする 文明は人を使役して発展する


だから僕達は寝そべっていよう 何にも使役されないために


僕達は本当は鬼の子なんだ みんな隠しているけれど


第三の管が舌の下にあって そこに栄養を放り込んでいる


ずっと○を出されてきたよ 誰にも罰せられてないよ


本当はこの現実は僕達の心が作り出しているという秘密


ドロドロと百鬼夜行が鳩尾の奥から出ていったある日


心の中に両親とは別の両親がおり その人たちも見守っている


僕達は地球と同じ年齢なの ずっとずっと生きてきたんだ


魂を運んできたよ色んな人が それを女神が見守っている


左半身は黄金に満ち 右半身はぎらぎらとした闇に閉ざされている


痛めつければ痛めつけるほど神様の手からは零れる


お姫様は殿様に誘拐されないように家族から匿われている


僕達は武士の子孫なの 足さばきなんて慣れたものだよ


懐かしい 全ての世界は既に創造が終わっており私達は選びとるだけ


意地悪な人が好きというのは早めに終わったほうがいいね


分からないことは分からないと理解していると楽


いたちごっこなんだ でもちゃんと終わりはあるからね


柔らかな愛の懐で休んでいよう 何かしたくなるかもね


秘められた悪意なんかとは全く違う所で遊んでいよう


人を馬鹿にすることなんかできないんだ恐ろしいことだよ


怖いものはちゃんと怖いって思ったほうがいいなって思う


母はキュートな人で素で面白くいつも明るく慈悲深い人


道徳心は母から覚えた たくさんの祈りとたくさんの命


あまりに母が大事だったので 母の言うことばかり聞いていた


人並みの感性はついに身につけられなかったのが無念である


全くアピールしない母の柔らかで善良でふくよかな世界


きっちりと生活をすることは父から教わったのだと思う


父は声は大きいがそんなに怒っていないと最近分かった


父は規律に厳しいけれども独立した性格を持っている


たぶんスナフキンみたいな人なのだと思う、父は


ガジェットに詳しく賢い父が昔から大の自慢だった


細かいことをちくちくいじめるよりおおらかにすべてを見て


考えは電気信号のようなもので私達にはどうすることもできない


母は気を遣う人なんだけどマイペースな父のことが好き


花開く時は人それぞれであり 気長に待っていればいい


嫉妬とか僻みとか卑屈とかやってていいよそれが自由


相手が非情なんじゃなくて私がわがままという可能性はある


とりあえず私はお嬢様気質なのでちやほやしてほしいのだ


時間軸は4つあり 過去へと向かう・未来・現在・補給所



27日


レース編みを始めることになった 象牙色の糸を手に持つ


将来は一軒家にゴールデンレトリバーと住む これは決定事項です


汚れたバームクーヘンの箱 薄っすらとした光を浴びて


幼なじみと結ばれる恋愛小説を読んでいる とてもときめく


猫についていったら不思議の国に迷い込むみたいな青春


茶トラと黒猫がいつも糸目で香箱座りをしている道


動いたり活動したりっていうのは労働だと思う ただ寝転んでいる


何もしないということが最上級に贅沢なことなのだと感じる


豊かさは何色もあって 雲の移り変わりとかもそう


ジェリービンズの紫色だけ先に食べてしまう 好きじゃないから


大事に取ってあったキャラメルが無惨に地面に散らばる


偽物のケーキと思って触った お店のホールケーキに穴が


親友と同じクラスと分かったときキャーと言いながら抱き合った


誰とも同じ場所に重なり合うことはできないという自由


自由と孤独はワンセットであり それは生まれたときから持ってる


一人でいる時 たまに意味もなく「ママァママァ」と叫ぶ


ハワイは日本人用の外国である ゲームの中の冒険


たくさんのビーズを持っている それらはマリン的である


痛みを娯楽にするのはいかがなものかと思うけれど


所詮はお遊戯なんですよ 君の生の私の生も、なんてね


不敵な態度を取る竜星涼からしか得られない栄養がある



28日


心の中 主に性と暴力でできている そういうものなのだ


社会からないものとされた気持ちたちを僕だけは忘れないでおこう


変態の人ほど常識を身に着けたほうがいい自分のために


Twitterをやっている作家は学級委員みたいな人ばかりである


堂々と正論を語る人は恵まれた人 挫折を知らない人


なんでも自分の思い通りになると思ってるよ今もね


人事部の仕事は楽しい たくさんの人と文字でやりとりできるから


心の中で竹宮惠子作画の美少年があられもない姿をしている


天使みたいにならなくていいよ僕達は欲まみれの獣


妹はぽわぽわしていて天使みたいに性格のいい子どもだった


心の中は無法地帯だけれど外面はとってもお淑やかである


たぶん私はとびきり野生めいた気持ちの持ち主なのだと思う


ダンゴムシを手にはべらせていた子供時代の名残


いい子でいたい自分と本性の乖離が問題だった


苦悩を抱いた文学青年の愛と暴力と自己否定の日々


私の心は青年で 男性への同性愛をこじらせていた


私は男性として男性が好きなのに男は私を女として愛す


天の鏡を覗きに行く ナルキッソスのように生きる


自己愛があまりに強いと全くの孤独を感じなくなるもの


もはや自分が一番好きなので永遠に自分と暮らしていたい


自己を愛した末に一輪の花になれるのなら悪くない話である


巨人の肩に乗ってただ目を瞑っていよう ずっと運んでくれる



29日


愛は全てを暖めるもの 遍在している 見えないだけで


君だけが僕の心をひらいてくれた 君だけが私の友達だった


ゆらゆらと心を求めて彷徨っている 君さえいればよかったのに


有名になりたいだなんて嘯いて本当はただ愛が欲しかった


愛とはすなわち神であり 何かを愛しているうちは神と共にある


光差す庭で君と薔薇を育てていたい 君が大切にしているものならば


私の小説は身内にあまりに受けが悪いが構わず書く


頂きを目指しているの でも愛を忘れたら意味なんてない


思考を止めたら一気に幸せがやってくるこれは実感的なもの


心を作ることなどできない 既にある心の発見のみが真実


千反田えるや大道寺知世 菅井友香や齋藤飛鳥がお手本


お嬢様キャラになりたい 清楚で控えめでお品のある


平穏な人生を歩みたくば 心の中の下世話なところを治すのだ


この世は本質的にはダンテの神曲のようなものだと思っている


心の中の内容物に従った場所へと流れ着く 人間たち


お嬢様キャラになりたいが本質的にはオラついたキャラである


オラついてるのに臆病 チンピラキャラをお嬢様で包んでる


役割をやったりやらなかったり降りたり登場したり


何気にスポンジボブが好きなのだがどこで見れるか分からない


人生は実は簡単なものなんだよ、って言ってくれる哲学者


たくさんのゲームが実施されており柔軟にルールを変える


アイヒマンは普通の人だけど良心のない人だったんだろうね


良心だけが私達を天国へと運んでくれる 良心だけが


チンピラと金毘羅ときんぴらは親戚なのだろうか


仏教はソロ活を勧める活動である 犀の角のようにただ独り歩め


他人の格言ばかりを検索していた時期 何もかもが不安だった


どの世界に行ってもいい どの世界も君を受け入れるだろう


気を抜いていたら最悪な世界に墜ちるそれは避けたい


美しきもの 少年の巻き毛 誰かと仲良くなる予感 ミーアキャット


悪漢の首が取れたページばかり好んで見ていた絵本


チンピラ的自己と倫理オタク自己が衝突を繰り返している


復讐はするなってお前言ったけどさ お前が死んだら意味ないんだよ


頼むから復讐なんてしないでくれ 俺が死んでも守ってほしい…


生真面目というのは愛がまだ芽生えていない人の性格


君が育てた薔薇ごと幸せにしたい それが愛と云うのだろう


会社の女の人はほとんど金星的な華やかな人たちである


会社の人 素朴で働き者な人がほとんど すごいなと思う


私のキャラ一覧 チンピラオタクミーハー文学青年赤ちゃん猫サブカル


ドグラ・マグラを読んだから人生一気にダメになった


エヴァとか月に吠えらんねぇなど歴戦の狂気作品を嗜んでいた


というか狂気を愛でていたからこそ狂気に飲まれたのでは


サブカルオタクは程々にしておいたほうがいいよ忠告


とりあえず頭を休めることをたくさんしてください


脳内多動なのでドルドルと動き回り概念を振り回す


人と関わるのをずっとやる それだけで健康でいられるから


変なおじさんというこの世で最も近づいてはいけない人種


人間いろんな面があるよね それこそ残忍な面とか


安心の中で生きていけたらいいよね 車窓の夜の町


王子様みたいな女の人が好き 勇ましくて凛としている


私が家族の中で一番ゲームが弱い ってか何もかも弱い


個人個人はいい子たちなのに 国になった途端だめだね


他の世界線ではギャルになっていたかもしれないな


生活良し家族関係良し仕事良し健康良し趣味良し


公園で君と歩いている 茶色い犬がわふわふと過ぎる


そりゃ私より文明の方が長生きだからね、賢いよ


心より発展したら崩壊する そうやっていくつもの文明が


バラバラにされた言葉に耐えきれなかったんだよ賢治は


父とまた大学に入れるなら何学部に入るかの話をした


史学部だったのだが史学は今のところ役には立っていない


役に立たないからこそ私は史学部を選んだまであるんだ


役に立つという言葉にアレルギーを持っていた学生時代


社会人になってからも役に立たないを徹底していた


それは愚かなことだと気づいたから今は真面目に仕事している


元気ない大人の方が信頼できる なんだろうねこの感覚


元気のある大人は怖い そのまま地獄を歩いていきそう


日常の中にある天国を探すことにするよ 今そう決めた


国語だけが得意な女の子でした 話すことは苦手


物語の中で生きていけたらどんなにいいかと思っていた


日常より友達より物語を愛していた 私のことをよく分かってくれた


後ろ向きでも生きていていい なんの役に立たなくても生きていていい



30日


目の前の世界が答えであり 答えの中を生きるということ


はじめてのことはなんだって怖い マインドを変えていく


高校生しかしない表情がある まだ手の届かない無垢な場所


楽しいと思えることをやっていこう それがつまり貴方の道



31日


大丈夫 力を抜いて漂って そのうち海に辿り着くさ


ボーイズ・ラブと百合しか摂取しない体になったないつからか


薔薇と百合と失恋ものばかり愛読している 夜の底で


まだ生まれていないなんて思ってた肉体なき生


自分の気持ちに正直に生きるしか道は残されていない


さらさらと生きていたいものだよね 怒りなき人として


人間いつかは死ぬものでだから欲深くなるのだと思う


AIは不死をもたらすのだろうか 私が生きているうちに?


人間には自由意志が与えられており できれば善く生きたいものだな


死んだあとに自分の人生がリプレイされる可能性


神と個人の関係性でしかないんだよ 他人ではなく


棄てられた神がいるという 可哀想だね? 拾われたかな


「学生時代で読書人生が終わった」と話す女性が本屋に


冷笑をしていても何も進まなかったな そういうものだね


調子に乗ってあらゆる流れから自分を切り離したら腐りそうになった


閉じられた脳みそを持っておりぐじぐじと水を腐らせていた


生まれることを拒否していたのでどんな刺激も無視をした


音を立て扉を閉めた あまりにも純粋な悪意について


言葉ばかり上手でもしかしたら中身が伴っていないかも


形式や外側を重んじすぎるあまりに空っぽだった体


愛情ではなく優しさだった 演算された優しさを出す


人間的な心ははじめから捉えづらく物理世界しか見えなかった


あくまで人の輪郭を捉えており内面には踏み込めなかった


会話はできないが褒め言葉は忌憚なく受け取っていた


ネガティブな思いは心を疲弊させ心をゆっくり腐らせていく


失恋をしたから病んで仕事を辞めた 結局はそういうこと


友情を覚えにくいから礼儀を重んじていたら舐められた


甘やかしている自分も人も できなくていいよって思ってる


おもちゃを手で押しのけてハイハイをしていた赤ちゃん時代


マッチョイズムだけで生きてきた 影を受け入れることをせずに


シンプルに変わり者なの覇道を歩いてきたからね


私は覇道穏健派 テレビの悪者は覇道過激派だよ


発達障害の人は覇道の人なのだと思う単純に云えば


勝ちたいって気持ちが強い 何に?よく分からないけど


人の悪口を言う人たち たぶんはじまりの村で止まってる


私 たぶん人の中でかなり優しい部類なのだと思う


友情は感じにくいけどぼんやりとした愛を放っている


読書して 残ってない気がしてもどこかには必ず残っているよ


皇室の女の人のようであると伯母は時折云ってくれる


黒髪でハーフアップで顔立ちは大人しい 口数も少ない


あまりに自分がお嬢様すぎて慌ててチンピラを実装した


相変わらず私の中にはお嬢様がいて静かに眠っている


誰かがオーロラ姫の私を眠りから覚ましてくれるかも


変態淑女であるたぶん オタクになる予定はなかった


内側から順番にお嬢様チンピラ変態淑女な気がする


人以外に性愛を感じたら変態と罵られる世間であるよ


高校時代 やたら怒られ回避できる運のいい友人がいた


宮舘涼太が好きなら少女革命ウテナ好きだよ絶対


愛ってジャッジしないことなんだ じゃあこれであってるね


分からないことばかりだからできるだけ何も言わないようにする


多弁の人は優しくないと思う 秋風が攫う頬の赤み


言葉話せてえらいねーご飯食べられてえらいねー仕事行ってすごいねー


えらいよほんと 社会人はえらい ちゃんと生きててえらい


今日も一日いい子にしてえらかったねぇ心のぐちゃぐちゃ


海底の頭プルプルの魚聞いてくれ 寒いしんどい怠い苦しい


美しい人の心はさらさらとしていて心まで美しいのかよ


努力は報われる これは絶対にだよ 例外なくね


ひとひらの羽が舞い落ちる 全ては神聖な存在である


思っていることが現実になる 信念はやがて目の前に現れる


今思えば正社員時代は反抗期だったのだ遅まきながらの


お母さんお父さん妹ずっとずっと愛しているよ


アイの歌う「アイドル」をやっと聴けた 聴けてよかった


ハヤカワ文庫からBLSFが出ており 私の願望そのものだった

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