2024年 8月
何をしても自由 この世界はオープンワールド ちょうちょが飛ぶ
あてどもなく生きることもできる 毎日家に帰りはするが
できるなら山口百恵のイヤリングになりたかったと思い返す
土地の記憶 恩田陸の感覚を欲す 記憶の手触りはさわさわとして
無口で勘が働き省エネな折木奉太郎のように生きんとする夏
橙色の光があたりに満ちている 蛹の季節の終わりに咲く花
挨拶をしないですぎる日もあった 慣習とはかくも不思議なもので
心の中にできるだけ正確な父と母を浮かべて見守ってもらう
自己中心的な欲望とそれを罰する超自我があった 割れる
涼やかな室内が危機にさらされる お願いだから28度はない
アフロ頭の青年は訥々と生き謎を解く 秋口の風
銀河にはダイアモンドのように輝く星があるという 手をのばす
幼き頃に友達だった人のことをよく覚えてはいないけれど星
殺人的な暑さが地球を覆う 文明なきパラレルは地獄
モノトーンの服装にハマっている妹は花火を見に出かけるという
外面は犬で内面は猫の妹とその逆の私はパズルのピースのよにはまる
黒髪の優等生の少年は家庭教師を誘惑せんと
吊るされている服たちは主にピンク色と青色でそういう儚さの中に生きてる
薄青のカァテンの向こうに広がっている野原をまるごと抱きしめてみたい
想像の男の子たちはお互いに恋愛と友愛の間で揺れてる
オレンジの夕日が差し込む車内では皆さん静かに自分に入っている
外界にあまり興味が持てないの 少女は本から顔を上げずに
くるくると電車の中で廻ってる できるだけ安全な方に背中を向ける
子どもより大人のほうが正しくてちゃんとしてて大人です
きゃあきゃあと走る子どもたちの声だけ知ってる 風のような子
リアリティってそんなに大事? とは思う 幻想の煌めきだってあるはずよ
ナイトダンサー 波に揺られて夜の底を歩いていく
サイダーが弾けるような恋をして いつか君に話しかけたい
優等生の男の子を好きになった 百合の花みたいな笑顔で
絶対的な真理なんて追い求めなくても今この瞬間が真理そのもの
機械城 少女神の奏でる旋律は白い猫だけが聴いていた
土星が浮いている 巨大なチョークが転がってきて少女は避けた
君だけが僕を外に連れ出してくれた 二児の母となった君
絶望によって潰えた経験が そのままであるはずがなくて
無意味さを説いてくる悪魔を見送って足元に伸びる道を歩く
悪意とは人間に所属するもので箱の中からたくさん出てくる
母の愛 父の力 妹の明るさにばかり救われている
お墓参りの意味が未だに分からない だってそこにはいないじゃないすか
縁側があったらずっとそこにいて 空や木々を愛しただろうに
離れに住む少年と出会う少年は破滅すらも愛おしんで
万華鏡が今日も廻っている 一番最初の恋はいつだった?
開けちゃだめな扉の向こうに何がある? 少年は性でこちらにしがみつき
ゆあ〜んゆよ〜んと揺れたビルの上の方にいました
挨拶を返さない人の心の内が全く分からない何考えてるんだ
落ち着いて電車に乗れるようになりました 混んでたら次のに乗る
経由駅の下腹部にある居酒屋や食べ物屋の集積
まるで九龍城砦のような場所にある駅に佇んでいる
人間は天使にも悪魔にもなれる 赤ちゃんにもハムスターにもなれる
深淵はこっちを覗いて笑ってる トリックスターの舞を見ている
広大な時間がぽんとやってきた 待ちに待ったお盆休みが始まる
果てしなく広いこの世界に生まれて 飛行機雲を眺めている
少年は英雄となり木漏れ日がさんざめく中を歩いてゆく
螺子はゆっくりと回っていく あらゆるものを締める要
母親の途方もない優しさと楽観性を侮っていた思春期の頃
跳ねるよな文字を見ているバームクーヘンの箱の側面の
記憶は整然と並んでいる もう動かない石膏像のように
旅行の前日はいつも浮足立っている 年毎に小ぶりになる鞄
ふわふわと不安だった高校生時代の写真の笑顔はいつも可愛い
スピリチュアルが好きだった人を侮っていたが私もスピ系だった
バイオリンから流れ出る音楽を愛していたひとりで弾いていた
バイオリンパートリーダーだったのに目配せができなかった孤立していた
気を抜けばあっという間に被害妄想の中に生きる
世界はいつも予想より優しい そして厳しい
私の髪はふわふわで黒くてロングヘアーが似合う
女の子らしいキラキラはなかったけれど潔癖な少女ではあった
外の手でお菓子を食べる人だけど魂に関しては厳しいのよ
橙の灯が灯っている 少女はマッチを置いて歩きはじめる
人間はみな深い悲しみから生還した人たちなのだと歌っている
魂は時間によって摩耗せずただ赤々と燃え盛っており
トリックスターとして生まれた者がコンプラの世で窮屈に生きている夏
悪役の手つきはとても優雅で 血にまみれている 夜が降っており
ホラーテイストの場を作ってはいけない そういうのが寄ってきますよ
正しくはいられなくても明るくいることはできると般若心経
フレンドパークが一夜復活し大いに盛り上がる両親
どんな美人でも痛い思いはするこの世は平等にできている
苦しみを感じない人は人ならざるものなのかもしれない神とか
ロストテクノロジーを生み出した人はひとりでに進化したのか
何もかも私に関連しており全ては繋がり合っている
遠くに光る星に手を伸ばした 満天の星空バックのジョジョ立ち
地震が来るかもしれない ピリピリとした感覚が満ちている
レース編みを始めんとするこの夏から 祖母にもらった丸いレース
祖父からは本をもらった般若心経とかラバウル戦記とか
スナフキンと呼ばれたことがある あんなふうに生きてみたいわ
たくさんのペンがペン立てに入ってる どれも絵を描くためのもの
孤独が静かに心に侵入してくる 人はみな独り
キタキツネの可憐な姿は可愛くて 人の心を和ませてくれる
シャドウの胃に飲み込まれてしまったここは真っ暗なとこ
本屋さんになってみたくはあるけれど 会いたくない人がいるので
長く寝ることにかけては天才で今日は16時間眠った
年取ると好きって思える体力なくなるのかしら 祖母を見ていてそう思う
桃色の世界に綿毛が飛んでいる ふわふわふんわりドリームワールド
資本主義社会に馴染めずにおり ふわふわと妖精になれたらなんて思う
大人にはなれなかったけど私にはなれた とても嬉しいことだね
3歳で止まった心の成長が だからずっと砂場が好きだよ
頭脳だけ成長したので勉強はできたしかし仕事はできない
開拓をしなきゃいけないと何度も思った 結局飽きちゃうんだけどね
お片付けがとても苦手な子どもだった正直今も苦手でいる
大人しい子どもだった それはそれとしていたずらをした
洞窟に入ったはいいけど圧迫感で苦しくなって外出てアイス食べた
岡山城の中は近代的で 先代は戦火で消失したらしい
あらゆるものが保存されている場所に行きたいねそこにはお祖父ちゃんもいて
無限の宇宙図書館にようこそ 彼方へ伸びるたくさんの本棚
私があってほしいと思ったから生まれたものがあるかもしれない
日常は穏やかで何も起こらずご飯が美味しくて本が面白い
時間は無限にあってほしい 生命の実を食べてみたいわん
十二時間寝たら十二時間しか活動時間がないのバグでは
簡単に壊してしまえる縁などは 怒りに任せて一息に
あらゆる道がひらかれている どの道を通ってもよい
創造性に憧れていた 才能はなかったが追い求めていた
aをaと認識することが得意であり 解釈ばかりをやっていた
こけても泣いてもちゃんと歩いてきた君に、花束をあげる
適当に生きても真面目に生きても その先に祝福が溢れていますように
人よりちょっと優しすぎる貴方はまず自分に優しさをあげて
死は和やかそして甘美 死ぬことによってのみ平安が得られる
死んだ犬には会えない死んだら会えるそれまではてくてく生きる
いざとなったら殺すしかないという気迫を携帯している
死んだ光の精は直前まで踊っていたよ 楽しそうに
性格いい奴がいつも得をするよ羨ましいなクソ
悪い男が生首になって死んだページを気に入ってよく見ていた
幼い頃 王子様がぐったりするシーンをよく想像していた
死んだ美しい俳優をたまに思い出す なんであんなに悲しかったんだろう
透明のビー玉が転がってくる真っ白な空間に少女がひとり
無欲な父 無欲な母 無欲な妹 私だけが欲まみれである
有名になりたいし美味しいご飯たくさん食べたいもぐぐ
神様は沈黙している 私はただ答えを知りたいだけ
真剣な顔をした赤ちゃんだった 外ばかり見ていた
巨大な地下空間に吸われたブタピーたちは冒険をする
母の愛に私はまだ到達していないような気がするような
本と書くことだけが私を沸き立たせた それが私の遊びだった
橙の光が天井に伸びている グラスのような形をしている
カァテンがたなびいて光が揺らめく 私はそれを寝ながら見ている
まったりと静かな昼が続いている 外は水色と白色でさらさらとして
お料理が得意な男の子を愛している 男雛様のような人
ぜんぜん目立たなくてもそこには愛があって温まっている
美しい少年と少年としての美しさを持つ少年 の、デュオ
前世から約束してきた少年の運命共同体としての在り方
ブックカバーをたくさん持っている たくさんの本が包まれている
狼のような歯を持つ少年の苦しく甘美な人生を見よ
誂えられた生活を貪る少年に罪などあるはずがなかったのよ
人に優劣はないと大真面目に信じてるよ それを証明してみせてよ
映画色した街を歩くよ 君とかつて歩いた街 変わらないな
もっと勉強しなくてもよかった あれでよかったのだ
今日も遠くで戦争をやっている 砲弾が花束になればいいのに
全部フィクションでしたー!というネタバラシをずっと待ってる
いいことを言っているのに陰謀論者であった時のがっかり感
世界から遊離している 棒読みの返事を繰り出す夏の最中
何も分からないのかもしれないけど 何かを話すしかないんだ
カラカラの喉を潤す言葉がほしい 心の中を探る
何者かにならなくてはと思っている 善悪の彼岸
美青年は想い人の背中を見てから失踪をした どこに行ったか分からない
母親の手を煩わせてばかりいる いつ独り立ちできるのだろう
感情と直感で生きている 限りなく動物的な歩み
あがががが死ぬしかないと一日に一度は思う そういう大人
私だけがずっと子ども 確か子どもの頃にそう願った
大人への扉はガラス製で通ろうと思ったら通れるはずなんだけど
永遠の少女として生きようと誓った日がある あれは夏の日
エヴァ考察ノートをつけていた高校生の頃 テン世代だったけど
子どもの頃の私へ もうそろそろ大人になっても許してくれますか?
子どもの頃の世界はもっと悲惨で冷酷で理不尽だった主観では
ぬくみを受け入れることができなかったのは「咎人」だったから
気まぐれに自分をなぶった 蛮族が心の中に住んでいた
死んだら全部無になるんなら何もしないほうがマシよと思っていた
全幅の愛を与えられたはずなのに私は独り凍え死のうとした
愛のない子どもだったから愛された実感が持てなかった
死んだほうがマシだと切実に心の中の子どもが叫んでいる
鰐の教授が授業をしている 内容は夢の取り扱いについて
夢の中で大学に入り直すことをよくしている 啓示?
黒い森にUFOが不時着をする 中から出てきたのは蛸
金色の野原で豚が飛び跳ねている 豚は明るいことが大好き
空に土星が引っかかっている シャリシャリと回り金粉を撒き散らす
指揮者が手を振り上げると楽隊は一斉に音を鳴らしはじめる
太陽がこちらを見ている 鬼の子が叫びながら走っている
河童が辿る水の道 ついていくと白いお城があった
図書館に入って読もうとしたら閉館で 慌てて抹茶ラテを飲み立つ
真っ黒な富江メイクをしたら母にぎょっとされ父にジャックスパロウと言われる
湯に浸かり温まったと思って起き上がると寒気がしてまた浸かる
喉乾きあちこち歩き回ったがどこの喫茶店も高額
ネット上の荒い言葉遣いを学んでしまった哀しみがある
純粋な楽しいという感情以外に素敵なものってありますか
ホラー的でもなくミステリ的でもなくただただ短歌的な人生
眠りこけた私と妹の写真を見て笑っている母がいる
くるくると回るもう何も分からないおじゃんにしたくなる
自転を繰り返す ほんとは公転しているのを知らないまま
浜辺に青年が一人佇んでぼんやりと海を眺めている
恋が始まったことはないいつも秘めて消えるまで温めていた
好きでもない人とばかり付き合った 虚無の時間
悪魔は私を捨てさせようとする 全力で抗うしかない
狼の女の子と狐の男の子 そういう二人でも生きていけたら
自分一人が助かればいいというのは真っ先にやられる人の心情
18日
糖度の高いキスをしてあげるよ と飼い犬が近づいてくる
倉に良いものを入れていれば よい現実が引き寄せられるらしいよ
世界は広く知らないことは山のようにあり毎日人が生まれる
読書をしたら大半は忘れるかもだけど場は残る
サブカルオタクは権威からラフに移行する性質があるらしい
ぼーっとしている ぼーっとすることは大事なことらしい
小さい扇風機が妹を乾かしている 冷ましている ねむねむ
きらきら星はモーツァルト作曲なのまだ全然新鮮に驚く
暑さがあまり顔に出ないらしい その感覚をシャットアウトしてるので
漫画を読んでいる民だから分かる 最初に手を出した奴が悪い
天使の出ているCMのあのふわふわな世界に行きたかった
小さい頃は神様がいて 全てが私で愛なのだと伝えてくれた
いとこたちとヒトデを投げて遊んでた夏の日を思い出す
おじいちゃんがクラゲを投げられて防衛している写真がある
父親が妹に靴下を脱がされてふえぇんと声をあげて泣いていた
ちんまりとした妹はおねえちゃんあそぼあそぼが口癖だった
ふわふわの羊があちこちにいて 触ろうとすると逃げた
死んだらどうなるか分からない 誰にも分からないというのが怖い
死が怖い気持ちは全く減じることはなく なんとかごまかしてるだけ
プライドが高くてのんびり屋の私はマイペースにただ生きてきただけ
妹は天性のおもろ人間で私は笑う担当の人間
占い師にかっこつけの人間だと言われたのがずっと喉に引っかかってる
天性の踊り子だともてはやされた青年は心を病んでしまいました
病んだ青年が始めた音楽は多くの人の心を救った
妹によると私は複雑で 地雷級重量級嫉妬級らしい
神尾楓珠似の男の子に話しかけられたことを妹と共有する
就業前に自販機前に行こうと思う またお話したい
イケメンと話すのは緊張する なんか私でいいのかと思う
こむら返りしたとき妹が「落ち着け吸って吐いて」と言ってたらしい
人類のほとんどは恋愛脳というおそるべき事実
ものすごく好きって思える人となら付き合いたいなと思っている
人類は物語を紡いで生きている 固有の物語がその人を活かす
19日
生活も人間関係もお仕事もやっていて趣味もやれている
ごめんなさいとありがとうが言えるようにしつけてくれた母
アンニュイな音楽が頭に流れている エモさを捻出している
アイドルのおっかけは楽しいがファンの揉め事は面白くない
美青年は画家の青年を守るため自分の手を汚している
この世界のほとんどのことは分からなくて 展開される人生を見よ
結婚した友人の気持ちなんてきっとほとんど分からないだろう
もう9年は恋をしていない 化粧もほとんどしていない
生徒会長は虚無を愛しており彼の背後に百合が咲いている
百合の花は死に近いと思う 彼はそっと香りを嗅いだ
首の落ちた百合の花を両手で掬い窓際に手向ける
生徒会長を愛する女生徒が生徒会室を訪れる、頻繁に
生徒会長の懐にはナイフがあり いつでも血をみることができる
書記長は彼の胡乱さを知らぬまま夜毎彼に抱かれている
深々と書記長の胸に刺さっている百合の花の幻想
生徒会長の自室には百合の花の死骸が並んでおり
黒板に「し」を真っ直ぐに書いたなら後ろでクスクス笑われていた
「ほわい」と返事するからホワイ川くんと呼ばれていた子がいたらしい
忍者村の木陰に立って一心に足元の砂利を見つめていた
智弁が負けたと母が言う 雑談のタネをあげたいのだという
赤ちゃんの妹に小芝居を売っていた郵便屋さんごっこ
クッションを敷き詰めて風船を転がしドリームワールドの完成
妹の手を引っ掻いて起こしていた寝る前の恐怖心 私が怖いよ
珈琲をよく飲むようになりました これが大人というものなのでしょうか
妹に「爽子みたい」と言われたことがあり そうかもなと思う
元彼と歩いた乾いた白い砂利の道 その先には鳥居があり
白い道だけを歩いていきたいね 自己罰はもうやめるんだよ
危ない恋愛をしてみたいなんて馬鹿らしいことはやめなさいね
セルフネグレクトは神様への加虐なのかもしれないとふと思う
ゆるく投げられたボールを必死で身をひねって避けた
生き延びることばかりを考えていた子ども時代を肯定すること
小山内さんは「魂取るの忘れてた」と言う人である
21日
花を吐く病に侵されたお姉ちゃんは私に薔薇をくれた
キライキライキラキラ光るその嫌悪を大事にして
真っ青な装丁のブルーレイがほしい そこには神話が詰まっている
就業時間が少し伸びた 忘れて早めに帰りそうです
雅語がたくさんつまった辞典がほしいわ開いたとたん溢れるような
夢の蓋が少しずれて中身が見える 寝る前のとろんとした時間
犬嫌いを隠している触るのは怖い見るのは割と好き
キタキツネに触ってはいけないけど触りたくなるくらい可愛い
22日
鏡よ鏡 あの最高に可愛い白雪姫を幸せにする方法は?
夕暮れの中で百貨店がお品よく光っている 手足が空気に溶ける
ひうひうと音を立てて対向電車が通り過ぎる 眠い
この世が夢なのだとしたら安心して生きていくだけだわ
愛を与えられたから返したいと思う できるよできる絶対にできる
大学の施設で観た「戦場のメリークリスマス」のこと忘れない
お金がないと端的に死ぬこの世界を創り出したのはどなた?
夢の中でよくバイオリンを弾いている 暖色の光の中で
病気がなく苦しみのない世界がどこかにあるとしたらそれはあの世
大学に入り直す夢をよく見る もう一度勉強がしたい
この世界のこと何も分からないまま死ぬのは嫌だな
人生を楽しむなんて無責任なことできないと思ってた
苦しんでいる人がいるから悲しい顔をして生きないとと考えていた子どもの頃
木立の中に点在する大学施設をゆっくり歩いている夢の中
最近はなぜか気の流れが物理的に見えるようになりました
夢の中では永遠なる時間が流れていて私達は永遠に仲良し
最近はやっと心の中でちゃんと悪罵を言うようになりました
意地悪な人たちのグループに一人だけいた善良な人ありがたい
私は私の愛を愛してる まっすぐを補強するガードレール
行き場のない愛をたくさん抱えてる どこに向ければ最高だろう
愛に擬態した欲だった しかしそれでもよかったのだ
庭木とか光とか川の流れを愛している ありふれた優しさを
はい、全てが愛であり愛以外のものはないと気づくまでに2分かかりました
もう連絡を取っていない親友にずっと愛を傾けている
言葉も愛なんだよ 君は武器だと思ってるみたいだけど
愛になりたい人生だったね それにたどり着く前に終わったけれど
23日
欠落は愛によって癒やされる 頭を撫でるような手つき
厚かましさがなければ生きていけない 大抵の人間は死に値する
他の生命を殺戮しなくては生きていけない業を全員背負っている
人生は小さな死と復活が交互に行われている場なのよ
忘れることが人間の一番の特権で 何を覚えているかが愛
許されていると思うのは錯覚でほんとは全然赦されていない
ここは天国と地獄の狭間 全ては貴方にかかっている
間違える度に小さくなるのではなく大きくなれるようにした
優しさをもらったら優しさを返すそうして生きてくんだね
太陽の塔を幼い頃に見たことが今に影響してると思う
四つ葉のクローバーを探した日々が確かにあったという幸福
柔らかなボールを投げあう そっとしてねそっとね
赤ちゃんの頃にこの世の優しさを詰め込んだ箱をもらうんだね
25日
探偵の足跡をそっと踏んで歩く くたびれた背広をずっと見ている
秘められた関係を続けている 貴方の胸に抱かれて眠る
冷たいココアをいれる 君は猫舌だからね僕と違って
26日
妹が自慢げに言った「ルイ・ブラ⤴イユ」で永遠に笑える
キャメルのワンピースを買った 似合うといいな〜
綺麗な顔の男の子に優しくされた話題で母と妹とわいわいした
私の中の男の人がひたすら私を大切にしている
久石譲のSummerだけが今も弾ける曲 友達と弾いた思い出
透明のブックカバーを買いました ハヤカワSFを包もうと思います
妹は私を穏やかで賢くぼーっとした人だと思っているらしい
バイト先で「ぼーっとしてたらあかんで」と言われた私
ミラオーウェン? 何語か分からへん 知らんこといっぱいあるなぁ
小説の中で男の子が犬を過失致死させた 犬が死ぬなんて
硬質で美しい手触りの小説を読んでいる 心が燦めく
幼稚園から脱走したことがある すぐに先生に捕まえられた
ホームから逃げる行為をよくしていた あれは病んでいたのだと思う
洋服の話をする家族の傍らで短歌をひたすら作っている
27日
もっとこう世界が差し出してくれるコメディをきゃっきゃと楽しむ心構えを
芸人さんとかバンドマンさんってラーメン好きだよねという偏見
とにかく完璧に悪意のない状態を なんて無謀ですやめましょう
悪人の成田凌からしか得られない栄養素がある これは真実
なんだか私は最近よく笑うらしい そう母に指摘された
お母さんが私と妹のタオル頭を見てソフトクリーム姉妹と名付ける
マイペースなので報連相の勘所がよく分からないしんどいな
良心が高く敏感で内向的、創造的、そこそこ誠実そこそこ協調
燃え立つような熱い心と動じなさがある私の推しはいつもかっこいい
宮舘くんの男雛様みたいな凛としたところが大好きだ自慢の推し
貴方の全ては知りえないだけど私は貴方が好きなの
28日
ニーチェとかユングになる ふわふわと降り積もる花
宴があるらしい 湖の底でうさぎたちが 参加する?
自分の中に籠もっていたほうが安全だよ ぐらぐらしない
知らない人に親切にされて心臓がバクバクした 弱気
坂の上にある学校まで自転車を押していく 白鷺が飛ぶ
もこもこでふわふわの自我の中でぬくぬくとしていようねみんな
冒険をしたい子どもだった 幼なじみはクールだった
没頭を人に笑われたことが何度かある 許さないんだから
占いが好きなんだけどろくすっぽ覚えられない 感覚でやる
瑪瑙の中に閉じ込められた小人が夜な夜な泣いているという
夜の底を奔っていく電鉄 突然空いた 河童が乗り込んでくる
いじめられっ子だった子どもの頃 ひたすら草むしりをやらされていた
みんなが共有している幻想動物ふしぎ もはやいるのでは
夢の中にしかない真っ白な図書館はいつも静かで優しい
モグラの実物を見たことがない 動物園にもいないし
物語なんてものはないのですあるのはただ日常だけです
お気に入りの物語を握りしめているのは若いうちだけ
たいていの人はぼんやり生きている それでいいのですそれが最適
生きがいはひとつふたつあればよい そんな感じで生きていけます
この世のほとんどのことは分からない いや全て分からない気がしている
むやみに人が死に 主人公が悲惨な目に遭う漫画を読んでいる
たいていの時は優しい気持ちだがたまにすごく残酷になる
物語の文法は現実には適用できませんという事実に慄く
現実を物語的に読み込もうとすると狂います 私が証明
現実自体に意味はない だがそれだと怖いので人は物語を作る
物語を上手く作れると人生が楽しくなるよそれも事実
階段の踊り場にいるような気分 確かにひとつ終わったのだ
自由に作れます人生は まずそのストーリーを手放して
モテる人というのは被食者らしい 確かにそうだと震えている
なにも欲しくないことによって全てを欲するというメカニズム
アイスピックでつついたみたいに割れる君の声 泣くな
無印良品みたいな人間が笑っている 北欧の音楽みたい
吉高由里子に似ていると言われたばっかりにハイボールのモノマネをするはめに
マジで檸檬が爆発したら面白いのにな いや本が吹っ飛ぶだろ
ふわふわの手触りの短歌が詠みたくて プールの底を漂っている
他者に質問を投げること やんなきゃね やるしかない
友愛よりも責任が上回る 自縄自縛の中を生きてる
本の速読ができなくなりました ちゃんと生きはじめたんだと思う
大声で泣いた 祖父が亡くなった日 それを従兄弟がじっと見ている
シュレックと言えなかった祖父のことずっと覚えていると思う
病床の祖父の布団に潜り込み そのまましばらくじっとしていた
人は死ぬ だから他人と交流を深めたらそれだけ死にそうになる
人のこと知りたいと思わない きっとフリーレンみたいに泣くな
心の中に冷笑と諦めとうっすらとした絶望が居座っている
止まってる何もかもが停滞し どこへ行けばいいのかな
願い事はいくつかあってでも一向に叶わないどうして
29日
爽やかなメンタルなんてはりぼてだと思っていた間違いだった
大人びた幼なじみの心がよく分からなくて成績自慢ばかりしていた
友達を馬鹿にすることをやっていて 何もかもが間違っている
理科室に吹き渡る風が気持ちいい 何もしない部活時間
杜若の写生をよくやっていた のろのろと進んでいた時間
靴下がよれよれで下がっていたことを指摘されて恥ずかしかった
彼氏を作った友達のことが未知で遠ざかっていた
なんとなく歳を取りたくないと思ったそれが今も響いている
30日
なんでもめんどくさがらずにやる 謙虚とは貪欲なことなのかもしれない
ピカピカの泥団子 泥でも光るんだね それが救いだ
誠実をどこにでも誰にでもやる 怠けずにやる
君と私の間にある境界線を私はどこまでも大事にしたい
あどけないっていい言葉だ あどけない 子どもたちの魂
子どもの頃のほうが根源に近かった だんだん遠のいてしまった
子どもと老人は似ていると思う より根源的な在り方
私は子どものようでいたかった 分別など身につけたくはなかった
31日
人類に対する淡い友情が全てを望み全てを叶える
美容院の人に傷つけられたことが何度かある 偶然かもしれないけど
人をわやに扱うことによって笑いを取ること テレビでやってる
流星群を待ち望んだ夜 そばにはいつも誰かがいた
この世には神様がいて 願い事をなんでも叶えてくれるんだよ
子どもの頃に感じていた世界に戻るのは必然なんだ
善良な性格を持って生まれた 綺麗すぎて隠すしかなかった
露悪的な言葉を吐いて自分自身を守った気になっていたよ
善良で臆病ゆえに損なくじを引くことがけっこうあったけどそれでいい
臆病なことが罪であるはずがなく それはただの性格傾向
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