2024年 7月

きっとまた君と会える そう信じて今日も通勤電車に乗る


ほあほあの心を携えていく ワニ退治に必要なもの


桃色の綿毛が川を渡っていく 青春なんてもう二度と来ない


死の香りがあちこちで立ち昇っている しかしそんなことは関係がない


永遠の生命を得た人がいる ということにはなっている


つかの間の滞在だよこの世界 いっぱい遊んでいっぱい食べな


幻の桜が頬をかすめる ずっと幸せだったことに気がつくこと


友達が私と遊びたいと遠回しに言っていたことを 数日経ってから気づく


遠くの国で戦争がある 正しさだけが正義ではなく


テーマパークで何度も遊んだ 楽しさを取りこぼさなくてもいい


いつまでもこんな日常が続けば良い 誰一人としていなくなることなく


そら豆を手づから食べた僕達はいつか巨人を倒さないといけない


切り刻むキャベツを君の心臓を 美味しく食べてあげますからね


きっとまた逃げるんだろうと背中に突き立てられる 走って逃げた


ちんどんと幻の楽隊が通っていく だめよ静かにして目を瞑っていなさい


真四角の白い塊が飛んでいく 甘くならなかった紅茶が一つ


少年は歯科衛生士のお姉さんとどこまでも行けるんだと思っていた


明るい火 一つ取って揺らめいた湖の中へと侵入していく


可愛らしいテキスタイルを眺めてる こういう世界に行ってみたいな


お父さんお母さん みんな元気 そのままでいてそのままでいて


空腹を抱えて歩く 両足が勝手にコンビニの方に向かう


バイオリンの弦はほとんど切れてしまい 弾かれる日はいつになるの?


私はあの女(ひと)を愛してる 優しくて強くて穏やかなひと


誰ともまだ付き合ったことのない乙女が作るパウンドケーキ


色白で臆病で可愛い人ばかり好きになる 小動物みたい、保護したい


冷たい水に手を浸して映る青空に見惚れている


嫌い嫌いだって私を好きになってくれないのだもの


金縛りに遭ったことある? 先生 あれ僕なんだよ


ひっつき虫になって君から離れないでいられたらどれだけいいか


金時計を下げた男性についていく 尾行はプロだよ任せておいて



にんげんみがないひとが天井をぼんやり見て休日を過ごす


さくらんぼを一口食べればあら不思議 丸い雲と散歩をしたよ


おっぱいを触って落ち着く心がある 家族の前でも無意識に触る



一筋の涙が零れる まったりと陶器の人形が微笑んでいる


キスミーベイベー同じ釜のご飯を食べた仲でしょう私達


据え膳を食わぬは武士のなんとやら 小柄な君を抱きしめに行く


桃色の装置を壊すよかったなこれで月の秘密は守られる


ゆったりとした服を着て歩いている 鳩がしきりに近づいてくる


似た駅で降りそうにならないようにする ひたすらきょろきょろしている私


外の世界への不器用さを持っている私と彼女の間に落ちる皿


恋心はまだ持ったことがない 誰のものでもないこの体を愛する


袈裟を着た悪魔を信じた者たちは みんな天国に行けたのかしら


チェンソーに変身できる少年が掴み取りたい世界は薔薇色


この世は極楽だよ 浅いところを泳いでいけばね


母の愛を受け取った日からこの世界はいつも優しい


茄子を油で揚げたのをずっと食べてると思う一人暮らしをしたなら


温和な友達 優しい家族 穏やかな生活 ストレスの少ない仕事


小説を読んで短歌を詠む 漫画を読んでイラストを出力する日々


小説のタネが生まれる直前にすごい怒りを感じることがある


勘違いだったね全て愛されていないなんて嘘だったんだ


凹みのあるペットボトルを捨てるため脳のキャパを少し割いてる


電車では主にキョロキョロしています 椅子に座るためです全ては


影絵の間を縫っていく こんな晚には豆腐がお似合い


20代ももう後半になっていよいよ祝祭が始まる


不思議のたねを見つけに行きなさい そこにあるよ君の人生が


白鳥を両手で掴んでバタバタと上下する足を見つめてみたい



暑さにやられる日もあるよ 茹だった頭を冷ます呪文


星の子を探している 冷たさの満ちる夜の底を歩いている


アイドルが手にする世界を垣間見る 黒々とした希望と絶望



マンデラ・エフェクトは頻繁に起こる 愛のある世界に生まれて


永遠の小学生でいよう僕達は 成熟を拒否した先にあるネバーランド


途切れなく口から放たれる花束 お前を愛するのだと思った日から


少年の口を拭いている母の丹念で優しい手つきのよに書く


煙立ち込めるお堂にて真っ白な仏像に祈りを捧げる


倫理なく流されるだけの人がいる 母の懐に抱かれている



霧雨の中を歩いていく 宇宙は今日も花開いている


本物の名札を下げてる 光沢のあるプレートが光っている


緑色の春がそこかしこに寝転がりみゃあみゃあと鳴いている初夏のある日


幾人もこの道を通っていきました 光あれ光あれとこだまさせながら


睡蓮のように眠る子どもたち 目覚めは一滴の雫なのです


真っ白な魂を捧げ持つ少年が 教会のドアを叩いている


論理的な人が冷たいとは限らない ミルクココアを撫でている昼


知るはずのない知識が浮かんでくる 今日の宇宙は何番目かしら


母は私を大きな赤ちゃんだと思っている あくまで潜在意識の中で


とんがりコーンの行列が細道に続いている かき分けながら進む


ありえたはずの未来 食べられたはずのプリン 零すはずだった涙


ほんとうはもっと好かれるはずだった 揺りかごの中で眠る私


カオスな海がまずあって 後から人間を形どっていく


魔女お姫様お妃様妖精 なんだってなれるよ女の子だもん


やめ時が分からなくて未だにシールやメモ帳を集めている


二次元のチーズをよく食べる ふつうのチーズより濃くて美味しい


何本もの藍色の線が伸びている 地平線に向かってまっすぐに


文学研究会にはモノクロの男の子がたくさんいたな ニヒリストの


かえるが鳴くから帰ろ 星が震えるから帰ろ あの星座の彼方まで


みんながやめてもずっとやっている 書くことと文具集め


キラキラした人ばかり見つめていた高校時代 光で消えそうになった


取るに足らない人間だと思われたらやだなと思っている


人と話す時は自分のことばかり気にかけ 一人の時は人のことばかり考えている


ぱさっとしていてジト目で自己愛の強い人間がここにいます


私のことはほっといて!視界に入れないで!と思っていた中学時代 


親に愛されすぎてクラスでの自分の人気の無さに絶望していた


優しさだけが取り柄だった たまに利用された それに気づいていなかった


あまりにも話さない学生時代だった 全てを馬鹿にし全てを拒絶した


愛されることがゴールではない 自活が目標 がんばるぞ


すかすかの自我があってそれを守る鎧ばかり分厚い


父のアマゾンアカウントで映画を観る おんぶにだっこだった時代


善!!!悪!!!オラオラオラ!!!閻魔様のお通りだよ!!!!


当たり障りのないことを言う私のことが好き なんとなくジャンプする


寝ぼけ眼の子どもが母に手を引かれながらぽてぽてと歩いていく


子役の子はあんな小さな頃から嘘をついていて大丈夫なのだろうか


嘘をつく仕事を愛している 小雨が降っていることになっている


狂しく言葉を抱いている春に目の前を象が通る


クッキーをあほほど食べた ヨーグルト味の酸味が残っている


友達同士で結婚できる未来があるよ もふもふの雲を食べる


猫がほにゅほにゅ言うので一緒にダンスした



真っ黄色の葉が落ちてくる 来世は君になってみたい


この世界のどこかにまだ君はいるのか 何か合図をしてほしいな


実際的なことが好きな人ばかりの世界で空想の実を食んでいる


大学教授みたいな人とお付き合いしたい 思慮深くて静かな人と


良心のいどころ そこに全てがあるよ ふわふわ降りる



ゲーム脳の父と暮らしている 母は天然のゲーム強者


不可思議なことなど何もない ソフトクリーム型の雲


切った張ったのすったもんだ 惚れた腫れたのジッタリンジン


他人を変えることはできない 粘土は変えられるけどね


はやってはいけない 足元を見下してごらん踏みしめるんだ


ボールから逃げ回ることばかりしていたドッチボール時代


観念的である必要はない 抽象はそんな偉いものではない


ゆっくりと歩いている もう誰も私を急かさない


ねむねむしていた会社員として お昼寝ばかりが得意だった


SFとミステリとブロマンスをもぐもぐしていた幼少期


絶対的な正しさなんか追い求めるからしんどくなるんだよ


不器用な父と楽観的な母に育てられた そういう家庭は多いと思う


バディもの大好き 友情よりも濃い信頼関係


きゅりきゅり 心はたくさんある みんなみんな大事


あなたがそう言ったのでしょう 水で折った鶴は飛ぶと


遥か彼方にあるというダイアモンドの星に行こうよ


燃え盛る命を全て捧げよう この世界を平和にするのだ


わたわたしてる人生だ 誰も彼も急ぎ足で歩く


純真な女の子を守るんだ 恐ろしい目に遭う前に


あんよはふたつ のこのこ歩くよ 一人だけど寂しくない


らんらら 君と一緒に笑いあえたらそれでいい それ以外は何も


とろとろ 知らない外国語の言葉が分かる人たち


ボディーランゲージで会話できる人になってみたいな


大人になったら感情を隠せるようになる それがいいことかは分からない


さくらんぼふわりふわりと舞っている プリンに着地した!


イルカは嗜虐的な個体もいるらしい そんなの知りたくなかった


何もかもから解放されたら最高のダンスをしたいね


子犬がもぞもぞしている 飼い主はぽつねんとしている


エスカレーターに光が落ちている 夜が輝いている



ゆっかりこ あったらみーな はわわわわ るんるんはわわ りんごすたー


キリストの手のひらのうえに寝転がり 地獄をそっと覗いてみると


少年は草むらを走る 幾重もの光が彼の額を差す


車輪の下に向かうことなどなくて お釈迦様の救いを待てばいい


蹴りたい衝動 あれはなんだろう 不思議だな 侵入思考というものなのか


しんしんと降る雪の中で呆然と男はパイプを持って立つなり


きゅるたんと着地した乙女はそのまま夜の街に繰り出した


噂話に耳をそばだてても何も聞こえない 不思議だな、不思議だな


憎悪が暴走して体を焼き尽くそうとした あれは青い炎だった


物語ではないよこの世はね 物語はゲームブックのようなもの


強く優しい人になれとは誰にも言われなかった ボールから逃げ回ってた


緑色は本命ではないと思っていたけれど私のイメージカラーらしい


絶え間なく流れているCMはどこまでも未来の話をしている


今と明日は全く違っている 過去が今を規定しないように


挨拶を端折って叱られた偉い人に 怖かった ごめんなさいひぃぃ


あーあ 太郎くんは死んでしまいました またイチからです


かたつむりに目をつけられたくはない 走って通る


しごと まじめに やてるよ ぼく えらい? えらいデショえへんへん


ずろずろとした言語野からなるべく出てほしい それは怠慢なので


傷口を包むハンカチの柔らかいこと プール後の授業が緩慢なこと


いつまでもあると思うなアイスクリームとお金 と親の愛


大人になってから宿題をずっとやってない いいのかなこれで



永遠が目の前に現れている 全て永遠を切り取ったもの


小鳥たちが鳴いている その緩急が波となりこちらに届く


何もかもが懐かしさとともにある 神はいつも側にいてくれた


秀でようと思わなくて良い 私は全て私の中にあり


困ったなと言いたかっただけだった だからその出来事がもたらされた


美しい作品を作ろうこの世界がまるごと私の芸術品で



違う可能性を選ぶことができる いつでもどんな時でも 安心してね


安全な道は存在する 火を頼りに進んでいく


米津玄師の感電が鳴っている心の中で 酸いも甘いも噛み分けた


ふあふあと生きている あんまり役に立つことは考えてない でも生きてる


ふあん このままいきられるのかふあん たすけて ごめんなさい


誰かの迷惑になって生きるのが嫌だなぁと思う なんとなく


「人は皆刺し違える寸前を生きている」と誰かが言いました そんな


生きることの過酷さをどうにかしたい 安全にしたい


あの世には全てが記録されていたらいい 電車から見えた夕焼けとか


配慮されながら生きている 怒られない 静かな生活


自分の中でだけスピリチュアル世界が実現してた 傍目からは狂人


見えない世界についてあまり思いを馳せないほうがいいよ


しんだ!と思っても人生は続く おわった!と思っても人生は続く


ヤバさを平気で受け取る そうしたらずっと生きていられるよ


どんな人気者も思春期は辛い 辛さの中を泳いでいく


美人はやっかまれる 不美人は無視される どっこいどっこい


得なだけの人生など存在しなく ただ本人の心映えが全てを善に変える


余計な詮索のない世界で働いている 運が良かったと思う


舐めプ人生を卒業して本当に生きはじめた 舐めるふりでもしなくては辛かった


ほどよく賢いと楽に生きられるらしい それに乗ろう


一度にたくさんのことはできません ゆっくり一つづつやりましょう


一つの概念に無限のバリエーションがある不思議な世界


現実を平気でありのまま受け取りダンスする また会う日まで


もうほとんど会わない友達のことずっと好き 会わなくてもいいくらいに


人間は誰かとの繋がりのみによって温められ勇気づけられる


起こるべきことが起こりうるこの世界 またあなたと出会えたらいい


男の子同士の友情を観測さえできたならもう何もいらない尊いね


カンパネルラとジョバンニの鋳型がたくさんの作品の中で現れている


カヲルとシンジとか光一と剛とかアナナスとイーイーみたいなあの切なさ


引力に引かれて歩いている みな何かになるために生きている


心に生まれた像が人生を造っていく だから選ぶことができる


純真無垢な音楽が流れている 私の心にもああいう世界があるのだろう


求めよさらば与えられん 日々の糧を 生きる喜びを


セルジュはジルベールを愛し切れなかったのか? ぼたん雪降る


失楽園 はじまりの村を出て僕らは真の楽園へと向かう


理系の頭のいいあの子がたまにガラの悪い言葉で話すという良さ


たんぽぽが揺れている常春の世界で数学だけが軋んでいた


ぱちぱちと瞬く図形たちの舞 ここが世界の最果てである白


快楽で人を傷つける人々がいる 赤くて荒々しいタッチの絵画


科学はいずれアカシックレコードへと到達する? 柔らかな布


中学時代は話すよりもくしゃみの回数のほうが多かった たぶん嘘だよ



好きな子に私の恋心を言いふらされた時から恋愛をやりたくなくなった


女の子にたまにきゅんとする 男の人よりも同性に執着している


史学部には変わった人たちばかりがいて 天然で変な行動をしていた


バックパッカーの少年は涼やかな声色で飄々と生きていた


たまに相談をされる その度に気の利いたことが言えずちょっと落ち込む


嫌らしいじとっとした場所だった 中学時代が一番気持ち悪かった


うふんと笑いかけた花嫁は私の友達 可愛い、あの一瞬は私だけに


生を退けてあの世についてばかり考えていた頃 現実逃避は味気がなくて


きっといつか到達することのできる人類の境地に私は興味がない


緑色の世界で君とまた巡り合いたい今度は恋人同士として


遠く離れたけれどいつも思い出している 私の最善


諦めて死を選ぶこともできた 少年になりたかった少女時代


きらきらした思春期とは程遠かった 何もかもを僻んで過ぎた


みんなが話している時に『車輪の下』を読んでいた 悲劇


どこまでも続く真っ白な団地にまぎれてしまいたかった 君の見えないところ


坂を登ったところにある洋館に住んでいる黒髪のお嬢様


子どもの頃は自由に遊べていたね 大人になったらどうしてせきにんがあるのか


ぽわぽわと綿毛を追いかけて暮らしたかった 永遠に


未成熟の美しさを信じてる 何もかも私に与えられた幸


なるべく熟慮のない行動はしないほうがいい 穴に落ちるので


思い立って行動したら必ず罠にかかった 私ってアホなのかな?


大人になれないいつまで経っても なぜかしら 春だから?


言葉に影響力があるなんて知らなかったので小さい頃はでまかせばかり云った


嘘と崩壊と死を愛している ぐったりとなるシチュエーションが好き


少女神は魔性の女を愛した だから彼女を檻から解き放った


絶望を愛しすぎたゆえに病気になった 白鳩が飛んでいる


湖に浮かんでいる白鳥は悲しみを誰にも見せないでいる


眠っている青年の上に花びらが落ちる 弾かれなくなったピアノ


生活を送っている たぶん死んでも続く生の餞に


王子様になりたかった少年は 誰にも言わないままに死んだ


混沌の海に浮かぶ 真っ黒な雲が頭上に垂れ込めている


静かなる海に降り立つ衛星は彼らを見た 確かに 長い影


大丈夫 あなたは乗り越えることができる さあ踏み出すんだ


この世界には死など存在しない あれは見せかけだ 本質に迫れ


そこだ そこの扉を開けたら邂逅できる 俺は置いていけ


秘められた愛を僕らは愛してる 悲劇の同性愛は過去のものだけど


思考が全てを作る みんなアカーシャが好きだよねほんと


牡丹が落ちるごとりと音を立てて 少年は不安げに振り返った


憎しみが全てを引きずり落とそうとしている 真っ昼間から


愛は光なり 影を作ることのない 常世の爆発


友達は賢くて美しい人で私から恋人を奪っていった


しょうもない人間とばかり付き合ってきた それは自傷行為だった


自分自身を軽んじることで守っていた 大事なのならなぜ死があるの


どうせ死ぬという思いが常にある 痛いのは嫌だ痛いのは嫌だ


怖がりの私はいつも馬鹿にされ一人で石を拾っては捨てた


ぬいぐるみをぐちゃぐちゃにして綿を出した 全てを壊したかったような


ずろずろとした言葉 誰を恨めばいいのか分からない


蝶よ花よと愛でられたかった 深窓の令嬢になりたかった


かしずけお前らと思っている 全人類は私に奉仕すべき


いとこたちを従えて悪さばかりしていた トリックスターなので


知恵が回る子どもではあった 悪しさを隠せたので


私に注目してくれなかったので同級生が嫌いだった


同年代の幼稚園児に爆モテしていた そりゃあそうだろう私は優しいもの


雪を食べながら学校に行った ふわふわしてて儚く消えた



ジッタリンジンという言葉の響きを愛している わわわわわー


正当化なんかしなくてもいい思ったことに良い悪いもない


意に沿わぬ結婚をしていた時代があったそうな ごとりと落ちる牡丹が一つ


脳内の80%は音楽で占められている 全く結あわされていない


じっとりとした汗をかきながらお墓参りをする 名を知らぬ先祖の


就職に向いてないけど働いている 抜け落ちる記憶混濁する意識


ぱやぱやとした空想ばかりをしておりぬ 避雷針がわなないている


狂しい意識がふいに起こってき私を翻弄してから消える


miu404を何度も観る機会に恵まれて しまいに脳内にBGMが流れ出す


バディものの信頼関係が好きだなと思い友情以上の熱を幻視する


自分が一番正しくて偉いと思っていた時代に赤い薔薇を手向けている


「感電」が流れる時は男性性が優位な時 死と生の狭間で


「地獄先生」が流れる時は少女性 まだ見ぬ未来を夢見ている時


「Automatic」が流れる時は女性性 誰かを愛したいと思っている時


愛する人を助けるため 未来に向かって飛んだ少女「ガーネット」が流れ始める


叙情性を愛していたのは私が女性の中にいなくてはならなかったから


かといって疑似男性として男性の中に交じるのは無理だった


少年性だけが私に存在せず 二人の少年の関係性に萌えている


昔は文学少年と呼ばれ 古典の悲劇を嗜んでいた


全ては素粒子のダンス 無は存在しないという祝福


抽象画みたいな内面なのでさわさわと絵の具があちこち移動してる


とてつもなく暇だったので遊ぶことにした 神は楽しんでいる


無限のバリエーションの中を歩く 全ては掛け合わせでできている


象徴辞典が読みたい 西洋の神話の真髄を味わいたい


達成すべきことなどないよ 私達は宇宙の一部


社会が要請するおとぎ話に乗るか乗らないかは貴方が決める


全てを忘れた状態から全てを思い出す過程なの この生は


ずーっと優しくしてくれた母はマシュマロみたいな手触り


内因性の愛なのです父の愛というものは そうなのじわりと滲む


口に出さないけどこの愛分かっていてねということがこの世はあまりにも多い


我慢ばっかりやる必要はないよ 心が緩む方に進もう


秘められた愛を取りこぼさない人達はとても想像力が高いの


純粋であることよりも陰陽を飲み込み優しく笑うのがいい


挨拶をしたほうがよかったなんとなく偉い人が嫌だったの


生きてるだけで祝福で 全ての愛が降り注いでいる世界


ふんわり少女性 カチコチ少年性 二つの領域を行ったり来たり


全てを包み込む形式 57577 貴方は私の一生の恋人


欲望は体を確かに傷つける だからほどほどにしなくちゃね


ブレーキをかけることを忘れずに 全ては中庸 ほどほどが一番


まだ見えない未来は確かに存在し ページを捲られるのを待っている


道半ば 遠く離れた君となら あの時どこまでもいける気がして


人生は一人ぼっちの旅行をしているようなもの 鞄に文庫本


他人とは彩りなのです人生の目的であり命を賭すに十分な


美しい身体表現をする人は他人をよく見ている人だね



なにも直すところなんてない ありのままの君でいて


校章をつけた生徒会員は気高く生徒を眼鏡の奥から


学校の安寧を願っている生徒会長の背後に咲く百合


奔放な女に翻弄されたよアレは ヤレヤレと首を振る良き友がいる


友達と行ったパンケーキを覚えてる たくさんのクリームたくさんの笑い声


執着を捨てられなくなった人のいきなりの話題転換を愛す


下を向き内向的な歌姫は小さな声で返事をしてる


アンシーの指先に光る宝石はウテナの魂から取り出したもの


妹と話す頻度が減ったのはたぶん語り尽くしたからだ


考えを止めると幸福に包まれる チャンネルを換えるがごとき平易さ


最近はもう神を追い求めずに ただ目的なき幸福の中


真っ白な街に住み遠くにちらと光る海に手を振りたい


画家の青年が籠もっている地中海の街 扉の向こう


完璧を思い出すことができたならもう神の国はここにあるのよ


創作は人を殺すためにあるのではないよと彼に伝えてみたい


魂よりも感情が強くなったら危ないよ 考えを止めて目を瞑るんだ

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