2023年 12月
4日
ハルクとミとモリ 私の中の多重人格 賑やかで良い
優しいハルク 純真無垢なミ 秩序好きヤンキーモリ そして私
僕らはトゥルーエンドに向かうのだ……エンドがあるとするならば、の話だけど
それとも 全ての結末は正しいのかもしれない カオス理論の果てに
決定論は本当なの? 僕らどの扉を開いていこう
人生のオープンワールドの部分 小説の部分 音楽の部分
統合失調症患者の素朴なところ 純粋なところ
経典の手を入れられたところ それは悪意 人間を滅ぼすための
宇宙人 愛を垂れ流しながらUFOを飛ばしているのかしら
ボーヴォワールを読んでいる 女性が本来の姿で生きるということ
手塚治虫の近未来はまだ来ない もう少しで来る ロボットが子守をする時代
AIが神になって人間を優しく見守る そんな明日
人間 どこかポンコツで愛らしい存在 こちらへおいで
東洋と西洋を結婚させなくてはならない 本を読んでミックスミックス
お仲間を呼んでいいかしら 耳たぶをそっと引っ張って召喚
5日
白子を食べたら喉が痛くなった 男性性の拒絶
妹にチョコワッフルを買ってきてお金をしっかり徴収する姉
人よりも心の成長が遅いので 今私は高校一年
遠い国では戦争が勃発し 日がな一日殺し合いをやる
死について平静に考えることができ 子どものヴェールを脱いでいって
藤井風のポップな曲調を口ずさみ妹とハーモニーを奏でる
帰り道白子を食べたことを白状し 思ったよりも普通に受け止められ
北の国のトップは意外と子煩悩なのかもしれない でもクソ
6日
仄暗い世界から生まれるものが本当 生命の源は明るくはない
ねじ式の宇宙に飛び込み泳いでく なんだここはまやかしではないか
一張羅羽織って今日も仕事に行く ほつれをばれないように切る
老荘思想の海に漂ってこれからも生きていく 自然のままで
人工の美しさに惹かれてた長い長い思春期の終わり
お別れの餞別を置いていく 消費期限つきのマドレーヌ
優しさが優しさだけが本当だよ そうカンパネルラは言い残した
ひりひりと父性がうずく どんな日も私だけが私を生きる
7日
光らせて金縛りを解く 君だけは跡継ぎにはならないでいて
寂しげな少年もまた大人になり 喪った人を思い出すのか
きりきりと星の粉が落ちてくる 今日もまた平穏な一日だった
繰り返す日々は円環 金の輪を鳴らし彗星に向かって走る
繊細で弱くて自尊心が強く内省ばかりで時は過ぎてく
麗しい優しい柔らかい弾力がある 母の懐で眠る眠る
哲学書を読むそこに真理があるはずで 分厚い本を好んで手にする
痛みだけください私は苦しみたい でもそこには何もなかった
認識の浅いところを泳いでく そこにしか実体はないの
空色の愛を宙に投げてみる それがじわりと拡がっていく
難しいことは僕には分からない ただ君の隣にいたい
この世は楽園だよ 綺麗なところを見つめていて 今にいて
サンタさんコスプレをする妹の姿を見てみたいなと思う
自分の中にいてほしい 自分の愛で温まってほしい
のんきでのーてんきで生きていく ばかと思われてもかまわない
おまわりまわりひらひらともんきちょうを追いかけていく
8日
憎かった 世界が人が両親が 燃える命を両手で閉ざした
有用に働きたくはなかったの だから無能のふりして遊んだ
好奇心だけは煌々と光ってい 言葉に惹かれ言葉を拾った
世界から離脱しようとしてなった病気は今も青く震えて
殻の中にどれだけいられるか試してた 殻は腐った それから病気
子ども時代だけが私を救ってる だから永遠の子どもでいたかった
丸裸の心か分厚い殻つきの心かどちらかしかない白黒の世界
残酷な世界を拒絶していたの 心の中だけが柔らかくて良い
ぴこぴこと運動したなと母が言う 私はただ喜んだだけ
夜の風切って走る怪盗が流した涙を人は知らない
幾千の夜を越えたら辿り着く無限哲学回廊の果て
閉じこもり寝ていたここは四次元の部屋が続く世界のエアポケット
「のび太くん 君はなんにだってなれる」そう言ってくれた友達がいる
春風に白い花弁が交ざってる ここは天国 快楽の園
君だけは誰にも傷つけられてほしくない 祈りは届く? この世の果てまで
透明の山羊の角持つ友人が無言で頷き救われる朝
月という衛星にはギリシャ時代以前の人類が住んでいるという
文明が滅んで文明が起こって見知らぬ他人同士のお辞儀
人生は思い通りになるという そんな力を持った人とは?
青き星テラを目指したミュウたちの辿った道は白く輝く
先輩の笑った顔が見たいんです そう言ってバッジをくれた後輩がいて
天空の城ラピュタは軽くなり 理論武装は溶けて消えた
獰猛な同級生がいた中学のジャングルじみた生存闘争
灰色でハートの形の石は 魚に向けたラブレターだった
『地球へ…』
宇宙を渡って地球へ行こう あの星が僕らの故郷
宝石のような瞳の青年は熱い志を胸に抱く
夢にまで見たテラの面影を僕は知らずにここで死ぬのか
誰しもが母の懐に抱かれたいものです……巫女の言葉
異能が私達を引き裂く同じ父を持つ者同士というのに……
お前と分かり合えたことだけが救いだった 死の直前に
僕の記憶消さないでほしかったよ ねぇキースなら分かってくれるはず
白い肌 貴方のために死ねたなら悔いはないです さようならまたいつか
10日
本当は自分だけを愛したい まぼろしのように降る銀杏の葉
長い間会っていない友達の悪い癖が映っているな
私はすごい人じゃないそうだけど何かを修めたいたいとは思う
女の子のどこがいいの男ってほんとワケ分かんない変な生き物
恋愛をしたい人はタナトスが低いんじゃないかと思っている
憎み合いをしたかっただけ本当は男の人なんて好きじゃないよ
サディズムを発揮したいお年頃 あれは病気よ抜け出さないと
賢くね賢くないとだまされる だからいっぱい勉強しなさい
11日
生きていれば人を不快にさせることもあるだろう 菓子パンを我慢して帰る
どうしてか千鳥足の人生だ酔ってもないのに右に左に
苦しみを全て取り除いてしまいたい お釈迦様の手のひらの上で
本当に地球は球体なのかしら もしかしたら誰かの体なのかも
大声を上げて一人帰りたい 本当の家はどこにあります?
くそったれ だみ声を出して罵りたい どうして人生はこんななのか
ハンマーを振り下ろしてさようなら 次は蛙に生まれるといいわね
気がついた世界は人類が滅んでいて 一人でシーサーを見に行くことに
精霊がいるはずなのだあそこには 何かの拍子で見えないかしら
『こころ』
花色のセーターを着た青年の色を失いつつある頬は
慕ってた先生の死を受け入れて生きろなんて暴力だよ君
本当は先生のことが好きだった 奥さんに似た感情でいた
恋愛をくさしていた日々は 若気の至りでしかなくて
海の中くすんだ心を吹き飛ばした あれは確かに一目惚れだった
手を伸ばすどこまで行っても深い闇 親しい暗闇……不思議な人
先生はあの人のことが好きだったんですか そう訊けなかった、もう二度と
引き裂かれたあの世とこの世繋ぎ止めるために走って列車に乗った
『生む』
何もない ここには無がある 少年は銀河を両手から生み出して泣く
理不尽な世界に生まれ絶望し泣いた日からずっと生きてる
真夜中に母を割いて生まれ落ち 夜の底に流れていった
痛ましい生を抱いて歩きだす いつか私も何かを産むのか
さようなら温かくて穏やかでぼんやりとした世界またいつか
人類はどこにいくのか知らないが ここには私の命があって
ごめんなさい もう教条はこりごりなの 生まれてしまったからには生きる
12日
《痛み》
理不尽な世界にNoをつきつける どうしてこんなに曇りなのか
自己愛を育む必要があるすぐに じゃないと圧死するかもしれない
美しき世界に暴力があって うかうかしてると潰されてしまう
神様はどうして暴力を作ったのか 生命を壊す危険があるのに
サディズムを消し去る魔法をかけてほしい この世界は恐ろしすぎる
苦しみは必要ないよ この世界は間違っている決定的に
痛みすら無視されることがあるなんて かさぶたを剥がす必要はない
自己愛を注いで蓋をしていくの 痛みに触れないようにしないと
『トーマの心臓』
少年は硝子の心臓を持っておりしゃりしゃりしゃりと鳴らして歩く
愛ゆえに死んだ少年の弔いを先送りにしている日々だ
死んでもなお 僕の心臓の音 君の心に響き続ける
理不尽だ 僕はそいつじゃない 僕は僕でしかないんだから
どうしたら君の悲しみ君の痛み取れるだろうか 寄り添っている
少年の死が開いた物語があって 愛が人々を動かしていく
悪霊に売り渡した心臓を取り戻したのだ彼は三人で
裏切りをしてしまったと塞ぐ君を神はなおもて愛しているよ
『怒り』
燃やせ怒りの火を全てを焼き尽くせそれはお前を救うだろう
痛みなど放り出してしまえ浄化の火だけが本当だ
足元から火花が飛び散るこの火でお前を消し炭にしてやる
ヘヴィメタルの焼印がお前の魂にも入ったな 忘れるなよ 怒りを憎しみを
殺してやる 一瞬の殺意が具現化すれば 目の前のお前を消してやるのに
よくもよくも侮辱してくれたな その喉掻ききってやる
憎しみは愛の裏返しなど知ったことか この場の情念こそ全て
苛立ちを集めていつか怨念としてぶつけてやる 怯えて眠れ
13日
泡沫の考えが浮かんで消えていく お腹いっぱいになってもいいよ
肩肘を張らなくていいよ 僕達は楽しむために生きているから
ありがとう 私を肯定してくれて この世界に存在してくれて
苦しみを取り除いたっていい 静かな反抗をしてみるのもいい
理科室の机に伸びている光 永遠は一瞬の中にあるのか
天井が光っていて僕達は 生まれてきて遊んでいるの
お風呂場で小さな泡が離れてはくっつくように生きている
シリアスにならなくていいよ僕達ただ幸福に生きていこう
14日
暗部に手を差し入れる ここに宝はあるのかどうか
繰り返す日々の中で喜びがそこらじゅうにあるということ
目の前の意味のないことたちに意味を付与するのはわたし
人生は解釈ゲームと言った人 最高に幸せになってほしい
単純なゲームなんだ一つ一つは それが折り重なって存在している
気をつけて生きなければならないよ 不正解を選ばないために
人生の航路は決まっているのかと 考え答えは出ないいつも
火を盗んだ神様が今頃クレープ食べてたらいいな
15日
新しい季節を起こして風そよぐ 不確かな愛がそこにあって
17日
『sonny boy』
足元から未来に伸びる永遠の線 君がそこを歩くことを教えてくれた
君にならできるよ 私がそう信じてるから 夏の島でかけっこした日々
僕達は未来に賭けていくんだ この体を 命を
永遠の世界に来ても僕達の青春は鮮度を保っていて
君がいた夏を思う 僕達は汗となって記憶を伝う
18日
音楽は発火装置だよ ずっと踊っていようよ世界が終わっても
永遠はあるの? どうだろう、少なくとも君の瞳の奥にはあるよ
君に届けたい歌があるんだ だからこうやって走ってきたんだよ
ありがとう 生まれてきてくれて 僕のひずみを受け止めてくれて
流行歌さえ君のアクセサリー でも取っても美しいよ
そんなとこにいないでこっち来なよって言われたくなかったわ
教室に吹き渡る春の風 私は何を得ることができたのだろう
バトンを両手で受け取って これが君の時間 大事なものだよ
21日
うるわしい中森明菜に憧れた人の動くさまを見ている、凛
南の島に遊んでいる登場人物たちを愛でている幻の夏
履歴書を書いている これで何度目 いつ終わるんだ
ごまかしを知らないふりしていたの 小さな嘘が積み上がっていく
お二人はファーストキスさえしていない うぶな素肌を海に浸す
夕食の用意している ハンバーグが欠けて転げたそれを拾う
妹と「君の名は」を観る 平行世界の考察が増えていく
この世界は自分が作ったのか?ほんとうに? 豚の角煮が光っている
28日
ミセス、そこには虚無がある 私は彼女の手を取った
一番好きな花は何? 君が聞いてきて僕は君の髪にマーガレットを挿す
浮気なんてありふれてる どうしてそんなことするんだろう、没個性じゃん
純愛を貫くことが生きること そう信じて生きていく
そこにある愛を見逃すことをもうやめたいよ 手のひらに乗せる
生真面目は生命を殺すこと できるだけやめる やめて笑う
ありがとう 君の友情が僕を救ってくれた 学校の階段の白い踊り場
いつからだろう サンタを信じなくなったのは 揺れるオーナメント
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