2023年 1月
2日
『暴力』
いらだちを隠した心を保存して意地でも世界を憎んでやるんだ
世界には別にたいしたことがあるでもないそう思いたいんだほっといてくれ
思い通りにならない仕様にした神様が馬鹿だったんだ次会ったら殺してやる
もうほんとは何もしたくない社会の役になんて一ミリも立ちたくない
何をするにしても人間としての限界が邪魔をしてくるいい加減にしろ
人の嫌がる顔が見たいの虐めてやりたいの己の無力さを知らしめてやりたいの
『幽霊』
柳の下になんか立つわけないだろ遍在してるんだいつでも取り憑けるよ
人を驚かすのが大好きなの恐怖した顔がもうたまんない
生前から人が嫌いだったんです今は天職だと思ってます
ほんとはいつでも天国に帰れるけど趣味としてやってる
『悪口』
饒舌な人に苛立つそんなにも口を動かす醜さを知れ
一人っ子の人のナチュラルな傲慢さにやっぱり兄弟はいたほうがいい
恵まれた人の甘えた指先に嫌悪を抱く気持ち悪いな
恋人ができたことない人の恋愛感度の低さを侮る
決して美人ではない人が化粧してなくてムカついている
※結局、恵まれた人をひがんでるんですよね
『面接』
二日間拘束されて試験受け出された昼食病院食のよう
数学の問題を解き意気揚々と満点だと確信してる
面接を落ちたことのなき私 父はそれを失敗と云う
面接の部屋を後にする吾に今後の予定を言わない人たち
数日後電話がかかり今回は見送りということでと通達
なんの予定もなく正月に放り出され空白の年をプレゼントされる
まっとうな不安が胸に去来する果たして会社員になれる
あんまりにニートが板についてきて社会性が零れ落ちてく
堂々の完結に向け人生は進んでいるのだと信じてる
8日
人間は何度祈ったかによって成長度合いが変わるのですよ
顔写真知らない間に指の下指をどけても笑顔のまんま
親類の男の子たちの顔を見る少しでこぼこしたけど面影
勝手かよと思うこともあるけれどいてよかった血縁親族
生肉の赤いのがだんだん黒くなる様子を一様に見守っている
新しい大河ドラマの酷評を始まる前から言うこともある
愛だの恋だの付き合っただのもうたくさんです君の話をしよう
お供えのお菓子を分ける仁義なき戦い勃発緊張奔る
あっけらかんと明るく温かいそういう血族なんです私は陰寄り
13日
自分との対話を少しやってみるすると不思議と楽になった
白色のとんびが一羽飛んでいく未来はあなたの手の中にある
運命の輪にからめとられた男警察に連れられ獄中へ行く
傷ついた記憶の蓋を開けないで私はいつもここにいるから
役に立つことをやらなければ自分自身を肯定できない病
働くということの不可思議さを思うどうやって向き合っていこうかしら
少年と少女の楽園を去ってひさしく大人の楽園へ
胸の中もう一人の自分と対話する本当にこっちの道でいいの?
頭ばかりで考える癖を散々指摘されやっと心に落ち着くように
自分が天才だと思い込むことによって生の退屈さを紛らわせていた
天才の呪縛を一人解き放ち本当に生き始めることにした日
真っ当に働くことが本当は最善の道だとはっきり自覚す
宙ぶらりんの夢を軽くパンチして発散していた自分に気づく
障害のある自分を受容してあるがままで生きていく道
優しい世界は今日もまたきらりくるりと回っている
ふんわりとした夢を諦めて地に足をつけて歩いてくその道は愛
特に目標のない人生を愛している生きているだけで成功してる
音楽の巡る頭を持っていて巡れば巡るほどに健康
自生する色々な感情と思考たちあなたたちの目的は何
音楽と言葉に助けられた人生だった自分でも一曲作ってみようかしら
事務仕事向いてない中でも向いている日々の糧を得るために
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