第一章10話 側近と守護王達のステータス



女神に返信を返してからすぐにメールが返ってくるし。めちゃくちゃ早いな!


『私は暇な女神じゃありませんからね!』


いや誰もそんな事思ってないよ…。


『気になる点をいくつか教える前に、言っておかなければならない事があります』


言い忘れたとかじゃないよな?


『決して言い忘れたわけじゃありませんからっ!』


さいですか。


『元々は貴方はゲームの中から転移・転生しましたので、ゲーム時代の一部の機能を使える様にしています。拠点宝珠もそうですが、ウィンドウで使える機能は3つです。1つはアイテムストレージ。もう1つは自分のステータスの確認。最後に今使っているメール機能です』


なるほど。体はルークのだが魂は俺のだから、確かに転移か転生か分からんな。それはそうと、アイテムストレージというのはアイテムボックス的な奴かな?まぁ意味はほとんど一緒だろ。で、もう2つはこのメール機能とステータス確認と。


ゲーム時代では軍団情報が見れたのに、見れなくなっているな。味方のステータスが見れなくなったのは残念だ。


『そしてこの世界の言語体系なのですが、もちろん日本語ではありませんよ?ただ貴方には【言語翻訳】と【言語変換】があります。【言語翻訳】はこの世界の言語を翻訳し、貴方の一番理解しやすい言語に置き換わる。【言語変換】は貴方の言葉が、相手が最も理解しやすい言葉に変換されるのです。この2つのスキルは転移者と転生者しか持ってないスキルです。ちなみに貴方の配下達は転移者や転生者ではなく、元からこの世界の住人という事にしています』


【言語翻訳】と【言語変換】めっちゃ便利だな。つまりどんな言葉でも日本語に翻訳され、俺の言葉は相手が理解しやすい言葉に変わるのか。


配下達は元からこの世界の住人という事にしているって事は、この世界の言語を喋っているんだろうな。まぁ俺には日本語にしか聞こえなかったが。


俺の配下達は全員合わせると5万人はいるからな。5万人を転移者か転生者か分からんが、するのは流石に女神様でも面倒くさいのだろうな。配下達には【言語翻訳】と【言語変換】はついていないらしい。


『言っておかなければならない事は言いましたので、次に気になる点でしたね。まずは固有ユニークスキルについてです 。人間の中には稀に固有ユニークスキルという珍しいスキルを持っている者がいます。ユニークスキルは普通のスキルと違い、強力なものが多いです。貴方のユニーク【神眼】の効果は、相手のレベル、スキル、ユニークスキルを見れる効果です』


おぉ!それって便利そうだ!ちなみに素材等の効果は見れないそうだ。素材等は鑑定という無属性魔法で見れるらしい。


『ウィンドウの軍団情報を見れなくなってしまったので、配下のステータスも確認出来なくなりました。それだと、不憫かと思いまして、【神眼】を授けました』


勇者に必ず授けられるステータスを見る魔法は分析アナライズという魔法で無属性魔法ではなくステータス魔法にあたる。勇者の為に作られた魔法だからどの属性にも当てはまらないのだろう。


『無属性魔法Lv10に関してなのですが、貴方はどの魔法の適性もありませんでした。流石に剣と魔法の世界と言いながら、魔法は使えないので見ているだけと言うのは、私も心が痛いです。ですので私の力で、無属性の適性と無属性魔法を与えました。本当にこういう事は特別なのですよ?』


そうなのか…。俺は無属性の適性すら無かったのか。女神様本当にありがとうございます!確かに魔法を使えなかったら流石に落ち込んだわぁー。


『まぁそういう事です。また分からない事があれば連絡してください』


と女神様のメールはここで終わっている。つまり軍団情報を無くしたから固有ユニークスキルを俺に授けたのか。まぁ配下のステータスを見れないってのは確かに少し困るので有り難い。


そういやぁ、無属性魔法って使えるんだよな?使ってみるか。……ってどうやって使うんだ?んー…そもそも無属性魔法って何が使えるかも分からん。女神様に聞いてみるか。


魔法の使い方が分からないとメールをしたのだが、やはり返信が早かった。だが、返ってきた言葉は『貴方は詠唱破棄を持ってますよね?なら無属性魔法を意識し、その魔法の名をイメージしながら魔法名を言えば使えますよ』だ。


無属性魔法を意識ってなんだ?と思いながら、頭の中で無属性魔法を意識すると無属性魔法の名前が色々頭の中に浮かぶ。無属性魔法でシールドってのがあるな。魔法の名をイメージって事だから、盾のイメージをしながら、シールドと叫べばいいのか?使ってみるか。


シールドっ!……」


…あれ?発動しない。なんか間違えたか?俺はそう思い、「たて!」と叫んだのだが、やはり発動しない。おい女神様に騙されたのじゃないのか?いや、女神様に限ってそれはないか。


今はいくら考えても分からん。俺は誰かに聞こうと思い執務室に行く事にした。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


執務室の中に入るとイーリスが書類の束を別けている作業をしている。


「主様、ちょうどよかったです。こちらの書類の束にサインを主様にしてもらいたいのですが」


「あぁ…その前に聞きたい事があってな」


「何ですか?」


「魔法って使える?」


「使えますよ?」


「どうやって使うんだ?無属性魔法のシールドを使っているのだが、発動しなくてな」


イーリスは少し考える素振りをして


「普通に魔法のイメージをし、魔法名を呼んでるだけですが…すこし使ってみてください」


「お、おぅ…シールドっ!」


やはり発動しない。そんな俺を見てイーリスはポカンとしている。


「…あの主様、何をしているのでしょう?」


「な、何って魔法を使おうとしてるのだが」


「そもそも魔力を使わなければ魔法は使えませんよ?」


「えっ…?魔力ってどうやったら使うんだ?そもそも魔力ってなに?」


どうやら当たり前の様だが、魔法は魔力を消費しなければ発動できないようだ。魔力を使ってというのは具体的にどうやるのか分からん。


「主様は魔力を感じられないのですか?」


「あぁ、たぶん。魔力ってどうやったら感じるんだ?」


「それは…分かりません。そもそも私は最初から魔力を感じる事が出来たので」


「そうなのか」


そもそも魔力を感じる事が出来なければ魔法を使えないらしい。俺は魔力が無い世界にいたのだから、今の状態が当たり前になっているのだろう。まぁ魔力の件はこの世界の住人に聞けばいい。


産まれた時から魔力を感じる事が出来るなんて事はないと思うし、魔力を感じ始める時期、もしくはきっかけがあるかもしれない。それをこの世界の住人に聞けば良い。


それよりも、【神眼】のユニークスキルを使ってみるか。これは魔力を使用しなくても使える気がするんだよ。俺は神眼を意識してイーリスを見る。


するとイーリスの横辺りにウィンドウで見た、俺のステータス画面と同じものが現れる。 



・名前:イーリス

・種族:虹九尾

・年齢:???

・レベル:1000

・称号:ルークの右腕

・スキル:【操尾神Lv10】【状態異常完全無効】【体力自動回復】【魔力自動回復】【詠唱破棄】【魔力操作】【気配探知】【魔力感知】

・ユニーク:【虹魔法】【九尾化】



「ふぁ!?」


「ど、どうしたのですか?主様」


「い、いや何でもない…」


……えっ!?レベル高くない!?女神様に聞いたところレベル1000はカンストだと…。


いやまぁ確かに強いと思ったけどカンストしてるとは思わなかったよ!?しかもスキルとか何か色々付いてるし、ユニークも2つあるし…。スキルの名は大体名前の通りだろう。気になるのは…。俺は目の前に出ているユニークのスキルをタップしてみる。


【虹魔法:尻尾に対応した色の魔法をLv10で使える】


【九尾化:本来の姿に戻る。その際、自身の能力が大幅に上昇する】


ユニークスキルヤバくない?イーリスの尻尾は赤、黄緑、水色、茶色、白、黒、黄色、深緑、灰色の九色だ。それぞれ色の対応した魔法を扱えるらしいのだが、全てレベル10で使えるそうだ。ちなみにイーリスに聞いたところ赤は火、黄緑は風、水色は水、茶色は土、白は光、黒は闇、黄色は雷、深緑は木、灰色は重力だそうだ。


操尾神というスキルは文字通り尻尾を操って攻撃するのかな?というか神とか付いてるし、これはLv10なのだから強いと思うのだが。九尾だから手数がかなり多い。剣士相手だと涙目だよな…。


年齢が???になってるのは、まぁイーリスをゲーム時代で貰った時もキャラクタークリエイトで服装など設定する時も年齢の設定はしなかったからかな?まぁ外見は14ぐらいにクリエイトしたのだが…。


それに称号がルークの右腕だ。まぁ間違いは無いが…側近ではないのか?まぁ確かにこっちのがカッコいいから気にしない様にするか。


「それにしてもビックリしたな…思わず変な声がでたよ。まぁこの流れで行くと守護王達も……そうなんだろうな」


実際まだイーリスしか見てないのだ。比べる者がいないから何とも言えないが、イーリスのステータスは他の守護王と比較しながら見ていくか。


「イーリス、守護王達を一人ずつ執務室に連れてきてくれ。順番は第一守護王から順番にだ」


「畏まりました」


そう言ってイーリスは執務室から出ていくが、数分もしない内にスサノオを連れてくる。さっそく【神眼】を使ってステータスを見てみる。



・名前:スサノオ

・種族:武神

・年齢:???

・レベル:1000

・称号:第一守護王

・スキル:【風属性Lv10】【剣神Lv10(刀)】【状態異常完全無効】【体力自動回復】【魔力自動回復】【詠唱破棄】【魔力操作】【気配探知】【魔力感知】

・ユニーク:【武神】【心眼】


【武神:消費魔力は大きいが発動させると一時的に魔法絶対反射が付くが、自分自身も魔法を封じられる】


【心眼:相手の剣の軌道や魔法の軌道がわかる】


スサノオもチート並に強い。そもそもユニークには強力なスキルが多いと女神様も言ってたし。だがヤバいのが【武神】。【武神】を使えば魔法絶対反射のスキルが付くって事は、魔法以外の攻撃でスサノオを倒さなければいけない。魔法無しの純粋な一対一を好む武神スサノオにピッタリなスキルだ。純粋な戦いでも【心眼】があるから勝つのは難しいだろう。


そういえば、俺のスキルに剣術Lv2が付いていたのだが、スサノオのスキルは【剣神】というスキルだ。しかも刀。俺の剣術とは違うのだろうか?まぁそれはまた今度でいいか。


ちなみにスサノオには専用武器、草薙の剣を持たせているが、それはまた今度調べてみるか。


次はフェンリルだ。スサノオにリルを連れてくるように命じる。すぐにリルはやってきたので【神眼】を使う。サクサク行こう。



・名前:フェンリル

・種族:神狼

・年齢:???

・レベル:1000

・称号:第二守護王

・スキル:【火魔法Lv10】【爪闘神Lv10】【状態異常完全無効】【体力自動回復】【魔力自動回復】【詠唱破棄】【魔力操作】【気配探知】【魔力感知】

・ユニーク:【氷獄の王】【神狼化】


【氷獄の王:氷魔法を使え、辺りの環境を変えてしまう程の吹雪を巻き起こす。また対象の体温を下げる事もできる。】


【神狼化:本来の姿に戻る。その際、自身の能力が大幅に上昇する】


ふむふむ。爪闘神は自分の爪で闘う格闘術かな?そしてユニークは氷獄の王と神狼化。


氷獄の王は俺が〈聖戦タクティクスウォー〉をプレイしてる時に見た事がある。俺も戦争に参加した時に、神狼化状態でのリルが使っていた。


フェンリルを中心に広範囲の極寒のフィールドを形成する。その名も氷獄監獄ニブルヘイム。相手の体温を下げ動きを鈍らせて倒す。何も手を下さなくてもそのフィールドに居続けると凍死する。


エゲつないユニークスキルだ。実際はもっと迫力があるのだろうから、いつか見てみたい。


ただ、フェンリルは火属性も持っている。フェンリルは氷狼ってイメージが強いけど実際はそうじゃない。氷よりも火のイメージが少しあったから、その影響も少しは出てるのかも。だから火属性なのかな?まぁいいか。


次はセレスだ。先程と同じ様に、リルにセレスを連れてきてもらう。



・名前:セレス

・種族:古代エルフ

・年齢:???

・レベル:1000

・称号:第三守護王

・スキル:【水魔法Lv10】【風魔法Lv10】【木魔法Lv10】【光魔法Lv10】【状態異常完全無効】【体力自動回復】【魔力自動回復】【詠唱破棄】【魔力操作】【杖神Lv10】【気配探知】【魔力感知】

・ユニーク:【医療の神】【精霊魔法】


セレスは水、風、木、光魔法が使えるみたいだ。そもそもこの世界には何種類の属性があるか分からない。それもこの世界の住人と会った時に聞くか。


ユニークの医療の神ってなんだろ?俺は【医療の神】をタップする。一応精霊魔法も。


【医療の神:部位の欠損までも回復できる。死んだ者は生き返らせる事ができない】


【精霊魔法:精霊の力を借りて魔法を発動する。精霊に与える魔力が多いほど威力が増す】


俺よりチートだな…この配下達は。まぁ頼りになるからいいんだが。セレスは杖神というスキルも持っている。杖神ってのは杖術の事か?何故神なのか分からないが。


ちなみにセレスの専用武器はアスクレピオスの杖だ。スサノオの草薙の剣もそうだが、指輪ガチャの副産物なんだよ。装備ガチャなら最高レア度だけど俺は指輪しか興味なかったからあまり喜ばなかった記憶がある。まぁそれはいいとして次に行くか。次はトール。



・名前:トール

・種族:古代ドワーフ

・年齢:???

・レベル:1000

・称号:第四守護王

・スキル:【大槌神Lv10】【土魔法Lv10】【状態異常完全無効】【体力自動回復】【魔力自動回復】【詠唱破棄】【魔力操作】【気配探知】【魔力感知】

・ユニーク:【物作りの神】【金魔法】


【物作りの神:鍛冶や建築等、神の領域並みに上手くなる】


【金魔法:鉱物等を操る魔法】


トールのユニークはトールらしい。物作りの神は言わずもがな。あと金魔法はかなり珍しいのではないのか。敵の鎧を操作したり出来るってことだよな?強くないか?まぁトールは鍛冶の為に使うんだろうけど。


トールが使える魔法は土魔法とユニークの金魔法か。金魔法と聞くと錬金術を想像する。大槌神は槌術、もしくは大槌術かな?ちなみにトールの専用武器はミョルニルハンマーという槌だ。


トールの為にガチャを回した武器なのだが、トールにはお似合いな武器だ。次はヴィーナだ。



・名前:ヴィーナ

・種族:ブラッドナイトメアプリンセス

・年齢:???

・レベル:1000

・称号:第五守護王

・スキル:【闇魔法Lv10】【剣神Lv10(短剣)】【吸血Lv10】【魅了】【状態異常完全無効】【魔力操作】【魔力感知】【詠唱破棄】【気配探知】【体力自動回復】【魔力自動回復】

・ユニーク:【幻術洗脳魔法】【暗殺の神】


剣神(短剣)と書いているが、確かスサノオは剣神(刀)だったな。まぁ簡単に言えば短剣の扱いが神なのだろう…たぶん。


あとヴィーナには吸血鬼の血が入ってるからなのか、吸血スキルもある。それにユニークの幻術洗脳魔法。普通どっちかだろ。さすがユニーク。あと暗殺の神ってなんだろ。ユニークをタップする。


【幻術洗脳魔法:幻術と洗脳魔法がLv10で使える】


【暗殺の神:暗殺に必要なスキル全てLv10で使える】


……これまた強いってレベルじゃない。幻術洗脳魔法もそうだし、暗殺の神も相当やばいスキルだった。これどう反応したらいいか分からんな。すげぇしか出てこない。


ヴィーナは暗殺に特化している。それに罠にも精通してる。まぁ元々ヴィーナのコンセプトは暗殺者だからな。しかしこれは、ヴィーナより凄い暗殺者なんてこの世界にいるのか?とすら考えてしまう。


ちなみにヴィーナの専用武器はアゾット剣という短剣だ。ゲーム時代では、魔物のほとんどが武器等を装備できないのだが、ウェポンリングという指輪を装備すれば魔物でも装備出来るようになる。それを装備してた事でヴィーナでも武器を装備できたという事だ。


俺がよく装備ガチャで指輪等の装飾品をよく狙っていたのだが、この指輪もその一つだ。ただ、ウェポンリングが無くても、この世界では武器を持てるらしい。次はタナトスだな。



・名前:タナトス

・種族:タナトス

・年齢:???

・レベル:1000

・称号:第六守護王

・スキル:【大鎌神Lv10】【闇魔法Lv10】【火魔法Lv10】【火属性完全無効(火耐性Lv10)】【状態異常完全無効】【体力自動回復】【魔力自動回復】【詠唱破棄】【魔力操作】【気配探知】【魔力感知】

・ユニーク:【即死魔法】【死の超越者】


【即死魔法:相手を即死させる魔法。消費魔力多いが即死完全無効ではないと防げない】


【死の超越者:アンデット系、死霊系の上級魔物まで無条件に従わせる。最上位は効かない】


やはり強い。スケルトンは普通、火に弱い筈だがタナトスは火の魔法も覚えてる。しかも火属性完全無効のスキルもある。弱点あるのか?後は闇魔法に大鎌神か。


それにユニークの【死の超越者】もかなりエグい。どんどん戦力を増やす事ができるんだから。味方でほんと良かった。


ちなみにタナトスにもウェポンリングを装備させている。タナトスの専用武器はソウルイーターという大鎌だ。


タナトスの即死魔法は消費魔力が多いのだが、ソウルイーターは確か敵にダメージ、または敵の魂を喰らう事で魔力を回復させる効果があった武器なはず。見た目も相まって、人化を解けば死神そのものだ。よし、次はプリンだ。



・名前:プリン

・種族:グラトニーキングスライム

・年齢:???

・レベル:1000

・称号:第七守護王

・スキル:【水魔法Lv10】【水属性完全無効(水耐性Lv10)】【物理耐性Lv10】【魔法絶対吸収】【状態異常完全無効】【体力自動回復】【魔力自動回復】【詠唱破棄】【魔力操作】【気配探知】【魔力感知】

・ユニーク:【異次元胃袋】【液体操作】


異次元の胃袋ディメンションブラックホール:どんな物でも食べてしまう能力。食べたものは消化では無く、プリンの体内に繋がっている異次元に飛ばされる。一度食べられた生き物は脱出は不可能で抵抗もできない。体内に取り込まれると任意で殺す事ができる。体内は異次元に繋がっている為、食べたものは任意で取り出し可能。生きた生物でも保管できる。生きた生物を保管する場合、食事等は取らなくてもいいが、自身の生命力(体力)が保管している生物に吸い取られる。保管する生物が大きい、または多いほど吸い取られる生命力は多くなる】


【液体操作:水や血など、どんな液体でも操作できる】


プリンは思った通り防御寄りのスキル構成だ。まず物理耐性Lv10だが、ゲーム時代では物理ダメージ95%カットになっていた。おそらく物理耐性Lv10も物理ダメージ95%カットではないかな?完全無効ではないのは、これは恐らくグラトニーキングスライムの種族の特性なのだろう。


【魔法絶対吸収】もあるので、物理も魔法も効かない。それなら倒しようがないから、こういう特性を持っているのだろう。魔法絶対吸収は、どんな魔法でも吸収というより食べてしまう。


ユニークの異次元の胃袋ディメンションブラックホールだが、生きた生物すら保管できる、言わば俺のアイテムストレージの上位互換だ。


敵がどんなに強くてもプリンの中に入ってしまえば抵抗も出来なく死ぬ。生きた生物も保管できるから体内に入ったらプリンに命を握られてると同じだ。その代わり生きて保管するにはプリン体力が奪われる。


保管する生き物の数が多いのと、大きければ大きい程、奪われる体力は増える。一人だけなら微々たる量だが、プリンは体力自動回復を持っている為、なんの問題もない。後は液体操作だが、主にプリン自身の身体を操作する事が多い。だが恐ろしいのは敵の体内の血も操作できる事だ。敵にしたら厄介どころではないのだ。


ちなみにプリンを倒すには、核を狙わないと駄目なのだが、そもそも核自体が異次元の中にある為、物理で押し切る事が唯一の倒した方である。次はレイアだ。



・名前:レイア

・種族:魔神王

・年齢:???

・レベル:1000

・称号:第八守護王

・スキル:【魔闘神Lv10】【状態異常完全無効】【体力自動回復】【魔力自動回復】【詠唱破棄】【無詠唱】【魔力操作】【気配探知】【魔力感知】

・ユニーク:【魔法の神】【多重複合魔法】


【魔法の神:自分の目で見た魔法を全て使える】


【多重複合魔法:同時に違う種類の魔法を使える。また、違う属性魔法を複合し新たな魔法を作れる】


さすが魔の神だな。魔法に特化している。まず気になるのは魔闘神。これは恐らく魔力を手に纏って闘う格闘術みたいなもんかな?魔力を纏うってのは鎧みたいになるのか?そこは俺もわからん。


魔法の神だが自分の目で見た魔法を全て使えると書いてある。つまり知らない魔法でも誰かが使っている所を、その目で見ると扱えるようになる。控えめに言ってチートだ。そして多種複合魔法だが、かなり強力なのではないのか?簡単に言えば火と水を一緒に使えたり出来るって事か?


それに複合も出来る。火と風で火炎竜巻ファイアトルネードとか出来るのか?かっこいい。


ちなみに俺や他の守護王達は【詠唱破棄】だが、レイアは【無詠唱】というスキルを持っている。【無詠唱】と【詠唱破棄】の違いは、【詠唱破棄】が詠唱をせずに魔法の名前だけを言えば魔法が発動する。【無詠唱】は口に出さなくても心の中では唱えれば魔法が発動する感じかな。次はルーシーだ。



・名前:ルーシー

・種族:ルシファー

・年齢:???

・レベル:1000

・称号:第九守護王

・スキル:【剣神Lv10(双剣)】【闇魔法Lv10】【光魔法Lv10】【状態異常完全無効】【体力自動回復】【魔力自動回復】【詠唱破棄】【魔力操作】【気配探知】【魔力感知】

・ユニーク:【光と闇の神】【時魔法】



【光と闇の神:光と闇魔法の威力が上がり、光と闇の攻撃は全て吸収する】


【時魔法:魔力消費は大きいが時魔法を使える】


ルーシーもチート並みに強い。剣神(双剣)がある。ルーシーは双剣使いだからな。【光と闇の神】の効果だが、光闇の攻撃を全て吸収と書いてある。光と闇の魔法とは一切書いてないので、つまり魔法で無くても光と闇の攻撃なら吸収するという事だ。


あとは時魔法なのだがこれは確かに強力だが、時を止めるという事はできない。いや時を止める事は出来るのだが、世界規模は出来ないという事だ。それに止めれる時間も1〜2秒。後は自分を加速させたり、敵を遅くさせたりも出来る魔法だ。対象は一人までだが。


だがそれでもルーシーが使うとかなり強力だ。時魔法は転移魔法などと一緒にされる事があるが、そうではなく転移魔法は空間魔法になる。


やはりどの守護王も俺とは比べ物にならないぐらい強い。まぁ分かってた事なんだが。ちなみにルーシーの専用武器は左手に光剣クラウ・ソラス、右手に魔剣グラムを持っている。さて最後にドラグだな。



・名前:ドラグニル

・種族:古代竜神王

・年齢:???

・レベル:1000

・称号:第十守護王

・スキル:【火魔法Lv10】【水魔法Lv10】【風魔法Lv10】【土魔法Lv10】【状態異常完全無効】【体力自動回復】【魔力自動回復】【詠唱破棄】【魔力操作】【気配探知】【魔力感知】

・ユニーク:【竜神王】【竜神化】【重力魔法】


【竜神王:全ての生物の頂点の神王。竜神王を発動中は周りの全ての敵対者は畏怖する】


【竜神化:本来の姿に戻る。その際、自身の能力が大幅に上昇する】


【重力魔法:重力魔法をLv10で使える】


ドラグニルはやはりと言っていい程に圧倒的に強い。ユニークスキルが他の守護王と違い3つもあるし。【竜神王】なのだが、周りの敵対者は畏怖すると書いてあるが、確かゲーム時代では敵のステータスを大幅に低下だった。なのでこれは行動阻害する的な効果なのかも。


生物の頂の種族、その更に上の竜神王。まさにトワイライト王国の最終兵器だ。


ドラグが重力魔法が使える理由なのだが、人化を解いた時、ドラグは50メートル級のドラゴンになる。その巨体を飛ばす為に重力魔法を扱えるみたいな設定だったと思う。


敵にしたら絶望だな。仲間で良かったと心底思うよ。


「これで全員だな。仲間のステータス見るだけでこんなに疲れるとはな…」


俺は執務室の椅子に倒れ込む。想像以上に味方が強かった。しかも俺以外が全員1000というレベル。俺がレベル243なのは恐らくゲーム時代にちょくちょく戦争に参加してたからだろう。もっと参加してればレベルはもうちょい上だっただろうか。


ゲーム時代では、ウィンドウの中に配下軍団のステータスが見れる機能があった。配下軍団のステータス選択画面には側近、守護王、上級魔物、中級魔物、初級魔物と出ていたな。確か俺の国には5万人ぐらい住民がいる。


まぁ5万人いる民を1人1人ステータス確認していくなんて無理な話だ。確認するのはイーリスと守護王達だけで充分。


ちなみに守護王達にも魔法の使い方や魔力の感じ方を聞いたが、やはり最初から使えるみたいで特に参考にならなかった。


まぁ仕方ないか。俺は執務室の椅子で少しゆっくりするのであった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る