第9話a



「で、あれが例の穴?」


無常達は穴がギリギリ見える範囲まで来ていた。

穴からは少しずつだかモンスターが沸き出ており、相も変わらずただただキモい。


音を応用した術式を使うと穴の中には何もなかった。

いや、あるにはあるんだが捉えられないと言った感じか。


ほんの少しだけ食い違っていると言うか。


ほんの少しだけ位相がずれていると言うか。


まぁ、関係ないただ潰す。それだけ、

そう、文字通り


「じゃあ少し離れててちょっとやるから」


そう言うと綾瀬は少し後ろに下がり物陰から見る。


さて、舞台は揃った。


生まれて初めてやる攻撃術式の中でも天使理不尽の領域の術式。


地面に棒で自分からして右側に頭が獅子で、体が蛇に巻き付かれた男性を描き、そして左側には十字架に吊るされて槍をさされている男を描く。


「はぁ、ふぅ、はぁ。」


あゝ、最高。まじで。


ありがとう、世界。

ありがとう、理不尽。

ありがとう、過去の自分。

それで今の僕がここにいる。


「イシス、ホルス、オシリスよ

常に先を行くアイオーン時代の人々よ、

今この時のみ私は今を視る。

相対する男女は穿きあえ!

その真価は矛盾ではなく今の新しい可能性」


その術式はただただ理不尽。

ダンジョンというのは攻略して攻めることができるという概念すら捻り潰す。


side 綾瀬


「はは、は、ナニコレ?」


なんだ、この、理不尽は?


公園や道で殺したモンスターとは一線を越える化け物。


アンタッチャブル。


その一言は恐怖もあるが、期待でもある。


だが、そんなことよりも早く聞いておかなければならないことがあった。


side 無常


「ふぅ〜やったやった。」


あぁ〜仕事したなぁ〜(ストレス発散)


綾瀬は大丈夫かな?


「はは、は、ナニコレ?」


おっと?これはもしやあの人生では一度言ってみたいなやつをいうところでは?


ということで、

「あれ、なんか僕やっちゃい「やりすぎてんだよバカタレ」あ、はい。」


「………質問いい?」


「なに?」


あれ、連発出来るかって?まぁいけるが?


「あそこ、


あ、違った。ってそのことか。


「あ〜あ、そのこと?えっとねぇ…歩きながら説明するぞ?」


件の破壊した場所に向かいながら話す。


「あれは、簡単に言えば異常な空間に対する攻撃ができる術式。例えば……位相のズレ、特異点、虚数結界、ワープホール、異界化、とかそういったものに対する特攻術式だな。」


「……それって私が知らないだけでよく起こることなの?」


「起こる、というよりも起こさないように気をつけ出るんだけどなは結界を張って抑えてるし…。」

 

「…………、うち?」


あ、やべ……。

「………………………………………んふっ♪」


「オイテメェさっさと吐け……。」

あ、やば、キレてって、ちょ、やめ、なにその棒、ちょ、ま「あああああああああああああああア嗚ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ嗚呼あああああああああああア嗚ああああああああああああああああああああああああああああゝああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああゝ!!!!!!!!!!」

れべる、ヤb



綾瀬凛side


私はしっていた。


そこで伸びている彼が異能の類いを知っていることを、


私は知っていた。


私自身がオカルトの類いだということを、


私は知っていた。


彼は、私に優しいウソをついている救いようのないクズホントにズルい人だということを。


そこに倒れているしばきたてホヤホヤの彼に声をかける。

「ねぇ、面倒くさいことも片付けたしそろそろ発電機をとりにいかない?」


「おぅ、行こう……………。」

たがら、嫌いなのよ。


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


探索術式

音を使ってあたりを観る術式。

参照は除夜の鐘。そのため108秒かかる。



セレマ•グノーシス系統術式

情報量と概念、エネルギーを只々叩きつけ捻り潰す術式。即興で作ったため名称はない。



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