第3話a


「こいつ…絶対殺す」


「ヒヒッw」


後ろに乗せてたメイド姿の綾瀬凛は、涙目ながらも渋々とのってくれた。


理由としては部屋が散らかったができてほしいというどこにでもありふれたような理由で誘ったわけだが、さすがに、真夜中にメイド服で自転車に乗せるというのはさすがに非常識か?

まぁ、俺が無理やりメイド服にしたのだがな。


「とりあえず、今日は寝といて。明日からかたづけるから。」


「え、なにそれ、別にそれじゃあ今日じゃなくても良かったんじゃ…」


「うん。そうだよ?」


「こいつ絶対殺すわ」


辛すぎる委員長のツンデレ?キャラをメイドにして、後ろに乗せている。


(うんうん最高)


「と、いうのは冗談でさっき変態な不審者がいたからちょっとね。

一人暮らししているから心配になってさ」 


「……………本当に?」


「うん、本当だy」

「じゃあ警察にも通報した?」


「え?あぁ……したよ。」


「ダウト。それウソ」


「……。」


「なめてるつもり?私は心理戦においてあなたに勝ち目がないというのは家でわかってるしょう?」


そう、この女、綾瀬凛には、嘘がつけない。


学校では嘘発見器と呼ばれ良くも悪くも頼りにされている委員長だ。


だから、本当なら"本当に"と聞かなくてもいいがわざわざそう言ったのはお遊びだろう。


つまりこの女には嘘が通じないという訳で逆の事を言えば

これからも長い間、お世話になるだろう。


「というわけでこれからもいろいろよろしくお願いします。綾瀬」


「どういう流れ?それ?」


とりあえず、すぐに本当のこと言わずに何か本当に近いこと言わないとなぁ。


「非常食を買いたいんだ、2ヶ月分くらい。」


「で、本当のところは?」

「めんどくさいからまた後でいいや」

「おい」


家に一旦帰り、自転車の後ろに荷台を付け業務用スーパーへ行く。


「缶詰とか、とりあえず長持ちするやつ。

他にも日用品とか、あと植物の種と、土」


「土?あぁ家庭菜園ってやつ?それだったら最近よくアプリとかが出始めてきてるからそういうので調べてみたら?」


「まぁ確かに。」

この際農家に目覚めるのもいいかもしれない。


「じゃあ俺は「園芸コーナーに行って、私はそれ以外を。」おぅ、予算は50万までな」


「おっけー」


ついでに言うとこの二人、金銭感覚狂っていた。


それから、あれこれ30分。あれがいいだのこれがいいだのと話してる内に色々揃ったので会計をしそのまま荷台に積んだ。


「ん、ゎぁあ」 

夜中の時間帯のせいか頭が疲れているようであくびがでる。

というかすごいね。こんな夜中でもスーパーは空いてるところは空いてるんだから。まぁ明日から開かなくなるんだろうけど。


「とりあえず3か月分の食料品は買ったけど…本当に何するの?」


「それについては大丈夫あと5分ぐらいで分かるから。」


そう、近くにいる人ではない何かと遭遇するから。


「?」


「とりあえず前もって、いっておくよ?とりあえず綾瀬はこれから最低でも3ヶ月はうちの家に泊まりなさい。」


「………はぁ」


「?いつもより抵抗力がないね?あ、もしかして、生r「ころすわよ?」あ、ハイ」

ちょっとした冗談だっていうのに。だからこそ気が抜けていたのかもしれない。少し警戒したらわかることだったのに気づけなかったのだから。

「で、あと残り5分後ぐらいでわかる奴って何?」


「……ごめんうそ、残り1秒。」


そして、帰り道の公園から出てきたのは巨大な肉体であった。


「……………なに、あれ?」


そこにいたのは見たものの精神と命を脅かす物だった。

目の前にいるのは棍棒をもった、巨大な肉体を持つ3メートル越えの怪物。


名付けるなら、オーガとかトロールだろうか?


「…あぁ、これのことを言っていたんだね?」


「そう、のことだよ」


目の前にいるニヤニヤ顔をした怪物は躊躇なく、

俺に対し、棍棒を振るった。


勝った。


とでも思ってんだろうなぁ。


目の前にいる怪物は何もないところに向けて攻撃をしている。


「え、ん?」


まあ、はたから見ても何してるか分かんねえよな。


「簡単に言うとさ、俺らがあそこに立っていると勘違いしてんだよ。」


「……どうやって?」


うん、やっぱりこういう女は好きだ。頼りになる。


「あれは、魔術さ。説明は後ででも?」


「うん、絶対にしなさい。」


「あれ、何かキレてる?まぁいいや、とりあえずあれ敵だから潰すね。」


先ほどとは違い、手にやるのは数多の礼装。


ただ一つ気を付ける事があるとすれば手加減と最低限の地形破壊。


手元に短剣を出しその鋭さをイメージする。


転となれ温にして湿


短剣から不可視のレイピアが生まれ怪物の頭をいとも簡単にえぐりとり、鮮血の花束があれの最期を表すように地面に物語ってた。

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