2014年4月26日(土)
2014年4月26日(土)
「暑いっすなー……」
「そうっすねー……」
春の陽射しを受けないよう、ソファに斜めに腰掛けていた。
本日の最高気温は24℃だと言う。
「初夏じゃないか……」
春はどこ行った、春は。
「窓、開けますか」
「わたしあけます」
うにゅほが、ベランダに通じる窓を開け放つ。
──すう、と、
室内にこもっていた熱が外気にさらわれていくのを感じた。
「──…………」
深呼吸をする。
「すずしいねー……、ですねー」
「ですなー」
外の空気は乾いていた。
陽射しは強くとも、夏はまだ遠い。
その事実に、ほんのすこしだけ安堵を覚えた。
しばらくして、
「──…………」
「──…………」
「……肌寒くないですか?」
「はだざむいです」
あっという間に室温が下がってしまった。
外気が冷たいので、当然と言えば当然である。
「窓を閉めましょう」
「わたししめます」
がらがらと窓が閉まる。
春の陽射しを浴びて、ほっと一息ついた。
しばらくして、
「暑いっすなー……」
「そうっすねー……」
陽射しから逃げるように、ソファの端で寄り添っていた。
くっついてるせいで余計に暑い。
「なんか、ちょうどいい室温にできないものですかね」
「そうですねー……」
思案し、うにゅほが言う。
「まど、はんびらきにするとか、です?」
「あ、なるほど」
どうして思い至らなかったのか。
うにゅほのアイディアを採用し、日暮れまで快適に過ごしたのだった。
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