2012年5月14日(月)
2012年5月14日(月)
幾度か覚醒して、また布団に戻り、夕刻にようやく起きた。
飲酒の報いである。※1
ジャンプの発売日であることを思い出したが、自動車がなかった。
最寄りのコンビニでも、歩くにはすこし遠い。
かと言って、数キロも離れているわけではない。
仕方ないと溜息をついて、散歩がてらと外へ出たとき、ふと思い出した。
ママチャリがあるじゃない。
一台しかないが、うにゅほはそもそも自転車に乗れない。
二人乗りなら、まあ可能だろう。
その旨を伝えると、楽しそうだとノリノリだった。
サドルを右手で固定し、うにゅほを促す。
うにゅほは片足を大きく上げて──
「わああ」
慌てて止める。
君が履いているのはなんだ。
ひざ丈のスカートだぞ!
「だめなの?」
「だめなの」
羞恥心が足りない。
「どうやってのるの?」
うむ。
ここはやはり、足を揃えて乗るべきだろう。
またいで乗ると、第三者に下着が見えてしまう可能性もある。
それは非常に不愉快だ。
まず俺がサドルに腰を掛け、両足でしっかりと自転車を固定する。
うにゅほは荷台に背を向けて立ち、あらかじめ俺の腰に抱き着いてもらう。
そして、俺を支えにしながら、
「ほっ」
と、飛び乗る。
すこしバランスを崩したが、許容範囲だ。
ペダルに二人分の重みを感じながら、自転車は前に進み始めた。
なんというか、その、なんだ。
すげえ青春って感じがしました。
「耳をすませば」みたい。
うにゅほは段差で尻が痛いと嘆いていたが、そんなものは座布団ひとつで解決するのです。
また付き合いなさい。
※1 2012年5月10日(木)参照
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