2012年4月3日(火)
2012年4月3日(火)
天気が悪いと、気分も沈む。
体調もよくない。
午後三時過ぎになってようやく起き出し、重い頭を振った。
「……だいじょぶ?」
大丈夫かそうでないかで言うなら、最悪だ。
うにゅほの頭をぽんぽんと叩いて、冷めた味噌汁を胃に流し込んだ。
出かける気にも、布団に戻る気にもなれない。
こんなときこそ、うにゅほと遊ぼうと思った。
なにをしても気が晴れないなら、なにをしたっていい。
一緒にいる相手を楽しませることができれば、トータルではプラスだ。
もはや考え方が個人のそれではないが、そう悪いことでもないだろう。
さて、なにをしようか。
「いっせーのーで!」は流行の終焉を迎え、ここしばらく相手をしていない。
感覚的に遊べて、そこそこ楽しいなにか。
ああ、そうだ。
まちがい探しなんて、ネットに転がっているのではないか。
そう考えて検索してみると、案の定あった。
丸椅子を用意して、うにゅほを隣に座らせる。
「左の絵と、違うところを探すんだ」
ひとつふたつ見つけてみせてから、うにゅほにマウスを手渡した。
マウスを使うのは初めてのはずだが、ぎこちないなりに使い方はわかるようだった。
時間の経過を示す時計の音が、うにゅほを焦らせる。
「ない! ないよ!」
カーソルの下にある鍋のフタは、左の絵だとフリスビーだぞ。
「あー!」という小さな叫びと共に、時間切れとなる。
笑って見ていると、反撃がきた。
「◯◯もやってよ!」
やってみた。
七個中四個しか見つけられなかった。
俺とうにゅほは結託し、二人で間違いを正して行こうと決意した。
二時間くらい遊んでいたら、いつの間にか気分も良くなっていた。
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