運び込まれてきたのは、少年のあどけなさを残す魔術師だった

浄化塔に集う“鳥”は、片手間に聖術師の真似事をしている。今日も森の呪いを浴びた人間が塔を訪れた。

「これはひどいな。核が汚染されている。切除するしかない」

運び込まれてきたのは、少年のあどけなさを残す魔術師だった。核に刻まれた紋様は黒く変色していた。

「何処を、切るんだ」

「……記憶だよ」


2022/10/28

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