これは、いにしえからの決まり事なの。貴女に、祝福を

蒼き月が浮かぶ夜、一羽の鳥が目覚めた。鉱玉の侵食も知らないまっさらな器は、魔女たちの希望となった。

「専属の鳥が決まったわ。おめでとう、リリィ」

「……わたしは」

少女の細い指先が微かに震えた。

「鳥なんて、いらないわ。……お姉さま」 「これは、いにしえからの決まり事なの。貴女に、祝福を」 


2022/9/20

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る