もとは誰のものでもないだろう。空き部屋に、君が勝手に住みついたんだ

やわらかな陽の光がおちてくる。淡い影が少年の視界を遮った。

「此処、……俺の部屋なんだけど」

「もとは誰のものでもないだろう。空き部屋に、君が勝手に住みついたんだ」

身を休めるための寝台はレグルスに占領されていた。

「地下室にいけよ。柩があるだろう」

「……あの下級生と顔を合わせたくない」


2022/8/28

星満つるギムナジウム

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