死神は装束をまとったまま、白い部屋の片隅に溶け込んでいる

静寂のむこうがわに何があるのだろう。

死神は装束をまとったまま、白い部屋の片隅に溶け込んでいる。時折、彼の内側から凛とした音が響いた。

「それは、なに」

僕は寝台から動けない。眠っている間に結晶と同化する可能性さえあった。

「……ほしのうたを再生しています。此れは、全天一の青星の聲です」


2022/8/17

ほしおくりの唄

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る