僕は星晶花のかけらを与え、其れを育てることにした

夜天に浮かぶ月をさかなのかたちに切り抜いた。淡青色のさかなが透明な瓶の中で泳ぎ始める。僕は星晶花のかけらを与え、其れを育てることにした。

「君は、何をたべるの。にんげん?それとも、まものかな」

「…………」

僕の前にすがたを現した“竜”は、沈黙を貫いている。

「その姿だと、お話できないか」


2022/7/30

その星の名はクロリス

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