鉱玉がはなつ光はかすかに青みを帯びていた

真夜中の外出許可を得た。少年は薄手の上着を羽織り、一歩踏み出す。

「一人じゃ退屈だろう」

鉱玉燈を手にしたミモザが、少年の行く先を照らす。鉱玉がはなつ光はかすかに青みを帯びていた。

「歩けるようになったんだな。なあ、海辺に行かないか」

「君の核は水に弱いだろう」

「少しくらい、……平気さ」


2022/7/6

そして名もなき星たちは

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