その人間と、ともだちになりたいのだろう

プロトタイプは最下層の人形だ。彼らは識別番号で呼ばれるのが常識だった。

「君に、名前を与えよう」

星降る夜に、“博士”が笑った。

「名前。……僕に、」

「その人間と、ともだちになりたいのだろう。識別番号は長すぎるからね」

機械人形は棺で眠る少年の頬をなぞる。

「君の名前は、そうだな、…………」 


2022/6/19

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