星と星をつなげば、漆黒のキャンバスに宝石が浮かび上がる
冬の夜天はにぎやかだ。星と星をつなげば、漆黒のキャンバスに宝石が浮かび上がる。少年の指先が星図をなぞる。
「これがシリウス。君と同じ名前だ」
「近くにカノープスはいないの」
「プロキオンがいるよ」
星の名を宿す子どもたちは、本当の夜を知らない。
「本物を見たいね。どんな色をしているのかな」
2022/1/25
星満つるギムナジウム
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