気づいたら此処にいる。覚醒しているはずなのに、夢の中にいるようだ

気づいたら此処にいる。覚醒しているはずなのに、夢の中にいるようだ。不安定な世界にやさしい声がふってくる。

「にいさん」

少年を叱咤する声も、追い詰める声も、すべて雨に流されて溶けていく。

「今日も一緒に眠ろうか」

「俺はソファでいい」

「明け方は冷えるよ。ほら、おいで。何もこわくないから」


2022/1/12

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