床にころがるちいさな硝子星を少年の指先がつまみあげた

「ライジェル、見ろよ。流星群だ」

淡い光を帯びた星がリゲルのてのひらから零れ落ちる。床にころがるちいさな硝子星を少年の指先がつまみあげた。

「きれいだね」

双子の片割れが穏やかに微笑む。

リゲルは青白い光を放つ一番星をライジェルの手に落とした。

「Rigelというんだ。僕たちと同じ名前の星さ」


2021/11/25

星満つるギムナジウム

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