第2話、親友よ、何を言ってるんだ?

そして、次の日

気がつくと、朝日が昇り始めていた。

えっと、長い……時間寝てしまったんだな……と実感。とりあえず起きて顔を洗うか……と思い、洗面所に向かった。洗面所に向かうと、髭を剃っている親父を発見。髭を剃り終わるのも待って、終わったみたいなので、洗面所で、顔を洗う。顔を洗い終わり、リビングに向かうと、母さんと姉貴が、既に朝食を取っていて、俺も朝食を取る事にした。朝食は、普通な感じの飯で、定食とかに出て来そうな、一般的なメニューだった。

あっという間に食べ終わり、自分の部屋に戻る。部屋に戻り、制服を取り出して、それに着替える事にした。

なんだかんだで俺は、学生なので、今日は学校があるので、制服を着る。

制服に着替え終わり、両親に行って来ますと言って、外に出る事にした。

外に出ると、姉貴が待っていたのか


「途中まで、一緒に行きましょう?」

姉貴がそう言うので、途中まで一緒に行く事にした。俺と姉貴は、別々の学校に通っていて俺は、共学、姉貴は女子高に通っているのである。

通行途中


「あ、優希?」


「何?」


「昨日、メイドをやってみて、どうだった?」


「どうだったと言われてもな……はっきり言って、嫌だったんだが?」


「そう? 結構似合ってたじゃない」


「そう言われてもな……」


「まあ、また頼む事になりそうだけどね?」


「おい、それって本当かよ?」


「もしかしたら……よ、じゃあ、私はこっちだから、それじゃあね」


そう言って姉貴は、女子高の方へと向かった。おい、また頼む事って……それって、マジですか……と、思うのだが……深く考えない事にして、俺は、学校へと向かったのであった。

何とか遅刻しないで、たどり着く事になった。ちなみに俺の通っている高校というのは、南高校と言って、生徒数が結構多い、高校でもある。校舎の中に入り、上履きに履き替えて、自分のクラスに行く。クラスの中に入り、自分の席に着いて、同じクラスの真吾の姿を探した。

真吾は、もう既に来ていて、何か考えてるみたいでもある。

とりあえず俺は、真吾の所に向かい、こう言ってみる。


「真吾、おはよう」


「あ、優希か……おはよう」


「一体どうしたんだ? なんか考えてるみたいだけど……?」


「ああ、ちょっとな……」

そう言えば、何でこいつは、メイド喫茶、マイ・ドリームに来たんだ?もしかして……いつも行っていて常連なのか? と思ってしまう。

かと言って「お前、メイド喫茶が趣味なのか?」とか聞くと、そのお店に、俺がいた事がバレルしな……それだけは勘弁して欲しい。そう思っていると


「あ、優希、今日って暇か?」


「暇と言っちゃあ暇だけど?」


「じゃあ、学校終わったら、遊びに行こうぜ? たまにはいいだろ?」


「それって、ゲーセンとかで遊ぶって事か?」


「ああ、あそこのゲーセンに新台入荷したらしいしな? で、どうだ?」


「りょ~かい」

ま、たまには遊ぶのもいいかな? と思ったので、俺は、了承する事にした。キーンコーンとチャイムが鳴って、自分の席に戻る。

頭がハゲていて、カツラだと言う事がバレバレな先生の授業をまじめに聞いて、あっという間に時間が過ぎて行き、放課後。

俺は、真吾と一緒にゲーセンに行く事にした。やって来たゲーセンは「ゲーム道」と呼ばれていて、まるで道場みたいな名前のゲーセンだった。

その店内に入り、早速新台として入った格闘ゲーム「ブレイブファイター」と言うのをやってみる。


「じゃあ、対戦しようぜ?」


「お~け~、言っとくけど、手加減しないぞ」


「こっちだって」

そう言って、バトルがスタートする。

ちなみに新しい機体なので、操作方法をやりながら覚えていき、何とか勝利する事が出来た。


「勝ったな……」


「っく、もう一回だ!」


「いいぜ? 返り討ちにしてやるわ!」


うん……ゲーム如きで何熱くなってんだ? と思われがちだが、真吾と行くゲーセンは、大体こんな感じだった。ま、俺も真吾もゲーム大好き人間だしな?ゲームが終わって、外に出る。

外を歩いていると、真吾が


「優希、いい店知ったから、そこで飯食おうぜ?」


「いい店?」

そう言って、たどり着いた場所は……マイ・ドリームと呼ばれた店だった。

っげ……ここはやばい!と思ったので


「な、なあ、別の店にしないか?」


「大丈夫大丈夫!じゃあ、入ろうぜ」


「お、おい!」

大丈夫じゃないから、そう言っているのに、真吾は、強引に店内に俺を連れ出してしまった。何でこんな事に? うん……こうなったら、俺がユキとしてやってた事、バレナイようにしないとな? と思ったのであった。

ま、髪型が違うし、声も違うので、そう簡単には、バレナイよな? と思われる。


「いらっしゃいませ、ご主人様ですわ」


そう店に入った時に出迎えてくれたのは、笑顔の金髪縦ロールだった。

うん……改めてみてみると、顔は可愛い。しかも巨乳で、つい胸に目が行ってしまう。けど、髪型がありえないぐらい巻き巻きだし、オマケにですわ口調なので、やっぱりこいつお嬢様? と思ってしまう。しかも、どうもユキ=姉貴に対して、好意を持っている感じもあったので、この笑顔、うさんくさく見えるなあ……

って、俺は何でこんな事を考えているのだろうか? そういや、この金髪縦ロールの名前知らないな?


「ご主人様、席に案内致しますわ」


金髪縦ロールに案内されて、俺と真吾は、指定されたテーブルに向かい合わせで座る。


「ご注文が、お決まりになりましたら、呼んで下さいませ?では」


そう言って、金髪縦ロールは、移動してしまった。


「なあ、優希? お前は何を頼む?」


「そうだなあ……」

そう言って俺は、メニューを見てみる。書かれてあったメニューは「萌え萌えオムライス」とか、普通じゃあ、考えられないメニューだった。

とりあえず決めたので、俺は、真吾に


「決まったぞ? 真吾は?」

俺がそう言うと


「俺も決まった、じゃあ、店員を呼ぶか? すいません~」

真吾がそう言う。するとやって来たのは


「ご注文は何ですか? ご主人様」

ガチ百合メイドの、萌だった。

ショートカットの黒髪に、日本人形みたいな感じで、結構可愛いのだが、姉貴の事が好きみたいだった。そう言えば、姉の由紀のふりして会ってはいるけど、俺、優希としてあった事はないし、内心、ばれてないよな? と思ったが、様子を伺っても、ばれてない雰囲気なので、とりあえず安心した。


「じゃあ、この萌え萌えオムライスを、優希は?」


「じゃ、俺もそれを」


「かしこまりました、少々お待ちくださいね? ご主人様」


なんか、すっげ~棒読みで言って、メニューを取って、離れていく。うん、やっぱりバレてない見たいなので、よかった……しかし、あんな接客態度で良いんだろうか? めっちゃ棒読みだったぞ? 彼女。

明らかに姉貴との態度が違うな……そういや……何で真吾は、この店に入ろうと思ったんだ? とりあえず、俺はその事を真吾に、聞いてみる。


「真吾? 何でこの店に入ろうと思ったんだ?」


そう言って見ると、真吾は


「じ、実はさ……この店で働いてる女の子に、会いたくて来たんだ……」


そう顔を赤くして言いやがりました。

それってまさか……と思うのだが……


「へ、へぇ~……それって、誰だ? さっきのメイド?」


「違う……お前だから言うけど、この店でユキちゃんて、呼ばれてる子……」


やっぱり!姉貴=女装時の俺の事か!?何でこいつに惚れられなきゃ……あ、惚れてるのは姉貴の事か

でも、真吾と姉貴が付き合うってどうなんだ?ちょっと考えてみる……

うん、ないな!速攻で、結論がでてしまった。


「ちょっと、トイレに行って来る」

俺は、そう言って席を立つ。

トイレの中に入り、用を済ませて、外に出ると、首を捕まれた。一体誰だ!と思って、振り返ると、滅茶苦茶いい笑顔で


「あんたさ? 何でいるわけ?」

笑顔が凄い怖いくらいの姉貴がそこにいたのであった。

あれ? なんか嫌な予感がするのだが……?

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