第4話 犬神様のお食事

犬神様はあまり食べ物にはこだわらないが


「ぶうぶう」

私が何かを食べている時は膝に足を乗せてくる。


「…これ納豆だよ?」

こんなの食べていいはずないのだが。


「ほれ、食えるものなら食ってみい」

そうして口から一粒取り出して指先に乗せて鼻に近づける。


「あう」

ぺろりと舐め取った。不思議そうな顔でそれを飲み下す。


「あーおう」

そう言って納得したのか不満なのか、犬神様の朝の儀式は終わった。


「呑気な神様だ」

要するに何でもいいから一口欲しいらしい。


犬神様は用がある時の圧は凄いが、ない時は気配が全くない。


「さて仕事するか」

私はPCをつけて仕事の準備にとりかかった。


犬神様は私のベッドの上で丸くなって寝ていた。

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