第3話
「俺の行きつけの居酒屋あるんだよね、春川さん酒飲める?」
「少しなら飲めるかな、弱いんだよね 酔うと声大きくなったり3歩に1回転ぶくらいには」
案外普通に喋れるんだな、倉庫の件で慣れたのかもしれない。
「えー!めっちゃ意外じゃん!強そうなのにね」
「そ?でも強そうはよく言われるかも!」
「今から行く居酒屋、よく
ああ、逢瀬 世界はまだ
「逢瀬さんはまだ小宮さんのことが好きなんだね」
考えようと思った矢先に口から出た言葉に自分が一番驚いた。そんなことある?さすがに阿呆すぎる。
「え!!??春川さんて結構スパッと聞くんだね、えーと自分でもわかんないんだよね」
こんなに答えづらく不快にさせるようなことを言ってしまっても笑って返してくれる寛容でいい男を小宮 優子は逃したのか、魚はでかかったぞ。と思ってしまったが小宮 優子が選んだ男はきっと逢瀬 世界よりもいい男だったのだろうと心の中で飲み込んだ。
「違うよ!?優子を忘れるために春川さんを誘ったとかじゃなくて!えっと!!本当に仲良くなりたかっただけだから!!話してみたかっただけ!!!」
続けて逢瀬 世界が慌てふためき続ける。別にそんな疑いをかけた覚えはないがそういった嫌味に聞こえてしまったのなら申し訳ないな。
「別にそんなこと思ってないよ!すごい慌てるじゃん(笑)」
「いや!!だって!!!俺そう思われたとしたら失礼な奴じゃん!!あ!店ついた!入ろうか!!」
居酒屋の外観はとても綺麗でお洒落なBARと言っても通用するな、と思った。
私は忙しすぎる逢瀬 世界に笑いを堪えきれずわらいながら「うん」と返事をして店に入っていく逢瀬 世界の背中を追いかけた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます