if が使えれば、エクセルは広がる

第3話 エクセルの基本は、「if」


 こんな事を言うのは、私だけかもしれませんが、エクセルは、「if」を覚えてしまえば、半分か、それ以上、使いこなしているといえると思います。


 要するに判断をさせるだけなので、正解・不正解とか、正しい・間違いを判断させるのです。


 これだけ、考えられれば、後は、応用ですから、エクセルのヘルプを見ながら、欲しいコマンドを探せば、目的のコマンドが見つかります。


 なので、最初の一歩として、「if」だけは抑えて置く必要があります。




 例えば、前話の家計簿ですけど、備考欄の隣に、高額な買い物をしたときだけフラグを立てておくとかには、有効な手段です。



    A__ B__ C__ D__ E__ F__G

1   日付・項目・収入・支出・残高・備考・10,000

2    繰越         10,000

3                     □



★注意★

 表を組み込む方法がわからないので、スマホの方は、横にして確認してください。

 多分、縦だと折り返しが入って、わかりにくくなると思います。




 □の場所、G3の欄に、支出が、1万円を超えたときだけ、フラグをたてるようにします。


 その式は、上のG1の欄に「10,000」と数字が入っていますから、この数字を利用します。


 この数字を外に出すのは、1万円だったけど、2万円の方が良かったとか、5千円にしたいとか、データの解析を行うときに数字を変えてみたいと思ったときに有効です。


 ですので、計算式の中に数字を入れないのは、データが膨大になった時に有効になります。


 計算式に数字を入れると、一つ一つ変更する必要がありますが、これだと一気に変更可能なので、数字は、計算式には入れずに、外に出すことをお勧めします。


 それで、G3の計算式は、次のようになります。



   =if(D3>G$1,1,””)・・・式1


 または、


   =if(D3>G$1,1,0)・・・式2


 まず、最初に、「>」は、「より大きい」なので、変数の10,000より大きい数字になりますから、10,000は、除外されます。


 もし、10,000以上としたいのなら、「=>」か、「>=」を使います。


 私は、一文字減らしたい派なので、「=」を外すことが多かったです。




 それで、式1と式2の違いですが、式1は、「D3>G$1」の計算式が成立しなかった時、つまり、10,000以下の数字だったら、その欄に何も入れないことになります。


 つまり、空白です。


 しかし、式2ですと、「0」が表示されることになります。


 これは、好みの問題なので、1と0が見えた方がいいなら、0を入れますけど、基本は、フラグなので、見易いことを考えると、式1の方が見易いです。


 ただ、シートの表示の設定に、“0” を表示しない方法があります。


 今も、どこかで設定できると思うのですけど、昔と、表示方法が変わってしまったので、その設定がどこにあるのか見つかっておりません。


 “0” を表示するか、しないかは、設定があると思いますので、急ぐ人は、探してみてください。


 私は、急ぎませんので、必要になったら、探すことにします。


 空欄と1を判別するのと、0と1が表示されているだと、見落としてしまったりしますので、今回のように高い買い物をした回数をカウントするなら、後追いするのに楽になります。




 それと、計算式の中に$が入っていたのが気になったと思いますけど、「D3>G$1」の$は、次の文字を固定すると考えてください。


 数式をコピーする際に、固定してある数字を動かさないために指定します。




    A__ B__ C__ D__ E__ F__G__H

1   日付・項目・収入・支出・残高・備考・10,000

2    繰越         10,000

3                     =if(D3>G$1,1,)

4




 このように、G3の欄に、この計算式が入っていたとすると、G3をコピーして、G4より下にペーストしても、G1の数字は、どこのG列で有っても、G1の数字を使ってくれます。


 ただし、G$1ですから、これをH列にペーストしてしまったら、H$1に変わってしまいます。


 そのような時は、$G$1と指定すれば、横に移動してもG1を指定してくれます。


 この辺りを押さえておくと、エクセルは、かなり、簡単に使えるようになります。

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