第7話 剣王を決める大会!

 半年ほどが経過した。

 俺は日々、カリナやサーシャのおっぱいを堪能している。

 もちろん、剣術の稽古や将来の統治に向けた勉学にも精を出している。

 そんなある日のこと。


「……クロム坊っちゃん。あの噂は知ってる……?」


 サーシャがそう口を開く。


「あの噂?」


 俺は首を傾げる。


「……知らないのね。『剣王』の叙勲の話……」


「なんですかそれは!?」


 初めて聞く話だ。


「……最近、王宮で噂になっているの。王国最強の剣士を決める大会が開かれるって……」


「そんなものがあるんですか」


「……うん。その大会で優勝すると、国王陛下から直々に剣王の位をもらえるらしい……」


「へー」


 よくわからないが、凄そうだな。


「……興味ないの?」


「はい。あまりそういうのに興味はありません」


「……そう。知っているとは思うけど、剣王は剣聖よりも上の称号だよ……?」


 剣士に関する称号は、大きく三つある。

 上から、剣神、剣王、剣聖だ。

 この称号を持っていれば、貴族界で一目置かれるし、一般民衆からは英雄として見られるようになる。


 剣王の称号を持つ平民は下級貴族並の発言力を得る。

 もともと貴族の者が剣王の称号を得れば、その者の発言力がひと回り増す。

 俺は伯爵家の跡取り息子だが、剣王の称号を得られれば、侯爵家の跡取り息子だとか、子爵家の当主本人ぐらいの発言力を持つことになるはずだ。


「貴族界の駆け引きに奔走するつもりはありませんので」


 そんなことをせずとも、俺には生まれ持った地位と、『おっぱいを揉むほど強くなるスキル』がある。

 カリナやサーシャの胸を堪能しつつ、無難に生きていけばそれで満足だ。


「……話はそれだけじゃないよ……?」


「剣王の称号以外に何か副賞でもあるのですか?」


 俺はそう問う。


「……うん。何でも、優勝者にはエルザ第三王女に求婚する権利が与えられるって……」


「なっ!? それは本当ですか?」


「了承されるかはまた別の話みたいだけど……」


「それで十分です! 俄然やる気が出てきました!」


「……クロム坊っちゃんがここまでやる気になるとは予想外。野心があるのね……」


 サーシャがそうつぶやく。

 少しだけ正確じゃないな。

 俺が興味を惹かれたのは一点のみ。

 エルザ第三王女の豊満なおっぱいだ!

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