第47話 宝箱のアイテムの整理
グランデの地下に広がる”迷宮古代都市ダンジョン”の50階層迄を制覇して大金だけでなく、色々なマジックアイテムをボス部屋ごとに取得したので、セリーヌと
ゆっくり精査しながら【次元収納ボックス】に入れて整理することにした。
踏破した翌日ドリスが作ってくれた朝ごはんを食べ終わると先ずはじめに35階層
で宝箱から出てきた音速で飛べる『空飛ぶ軍艦』の設計図を念入りに見て自分なりに直す箇所がないかを確認して、『マジックアイテム創造ボール』のボタンを押しながら魔力を注入して魔石もランク9を設計図の位置に配置させて50センチほど
浮かして出現させた。
ものすごい量の魔力を持っていかれるが、無尽蔵のハヤトならではの力技だ。
『空飛ぶ軍艦』は『空飛ぶ船』よりはるかに堅固な城塞のような造りで、色も漆黒の黒色だ。
ハヤトは操舵室に飛び乗り8000メートル程上昇してスピードをMaxに近い位置にスライドさせるとソニックブームという衝撃波の音を立て一瞬で見知らぬ国の上空にいる。
ゆっくり時速800キロぐらいに戻してハヤトの自宅に戻り、【次元収納ボックス】に回収した。
これはあまりにも強烈すぎて魔王や魔界龍対応以外は先ず使わないですみそうだ。
セリーヌにつけてもらっている『魔力増幅リング』は彼女のステータスを見れば一目瞭然でかなりの効果が期待できる。
もともと魔力(MP)が高いセリーヌなので更に高くなり、人間をを辞めるかんじだ。
そのことをハヤトがセリーヌに話したら、「旦那様がそれを言うの?まだまだ遠く旦那様には及びません」と言ってむくれられた。
30階層で得たマジックアイテムの『紫水晶の指輪』は魔物や敵対する相手の魔力、魔法、スキルを奪ったり、奪ったスキルを人に付与したりできるマジックアイテムなので今度特殊なスキルの魔物と対峙した時にこの指輪を発動させて奪い、セリーヌやドリス、アレンに付与してみようとハヤトは考えている。
ドリスはAIの量子ハイブリッドICで記憶領域は無限で基礎魔法は魔法陣を全て記憶しているのである程度の応用魔法もできるが、特殊スキル的な魔法はハヤトが教えるか、あるいはこのようなスキル付与のできる指輪で受け取れば更に色々な魔法が使えるようになる。
アレンも同様に魔石で動いているのを少しづつ改良して無限の量子コンピューターによる無限動力を使って動くように改良してあり、もちろん魔石もそのまま使えるが魔石を破壊されてもゴーレムのようにうごかなることは全くない。
もっともドリスもアレンも魔石を破壊されることは皆無で予備とはいえ二人ともハヤトの【プロテクション】で確実に守られている。
AIの量子ハイブリッドIC部分は頭を破壊されても【シールド】と【プロテクション】の二重の保護機能により守られており恐らく魔界龍に踏まれても破壊できない強固さだ。
セリーヌは『魔力増幅リング』と『魔拳銃』『転移石』『100倍時間の指輪』を
ハヤトから受け取りハヤトと知り合う前から二つ名のAランク冒険者だったので更にSSランクに到達してしまっている。
ドリスが紅茶とショートケーキとチョコレートケーキを出してくれて、セリーヌがショートケーキ、ハヤトはチョコレートケーキを選んで食べる。
食べながら、『魔石製造機』でランク9の黒龍クラスの魔石を10個、ランク6クラスを20個、ランク3クラス50個、ランク10クラスを10個作り込んでセリーヌの【マジックリング 】に半分、ハヤトの【次元収納ボックス】に半分保管し合うことにした。
40階層にいたヒヒイロカネ製ゴーレムのボスをハヤト邸の警備兼四人の護衛(四人とも全く護衛は必要ないが)にすべく、彼の体から奪った大きな魔石にハヤトは
『魔石師』のスキルを発動して、ハヤトの従魔にしてゴーレムの体内に再び入れて
命を吹き込んだ。
魔石の周りはハヤトの様なスキルを持っている敵から守るために【シールド】【プロテクション】更に【隠蔽】をかけて検知されず、破壊もされない様に3重の魔法を施した。
また、ドリス達と同様に魔石はあくまでも予備的にして量子コンピュターのハイブリッド化したAIを搭載して人語、念話が出来る様に改良を加えた。
盾は物理耐性1000、魔法耐性1000で剣技レベル10のゴーレムなので
顔と腕などと足を【モデリング】で騎士の様に人間らしく作り変えて剣も鞘に収めて腰につける様に鞘もつくった。
もっとも四人ともゴーレムの盾で守ってもらうつもりはなく常に自身でシールドをして動く様にしている。
ついでにキラービー3匹も常にシールドされていて攻撃されても大丈夫な様にしてあげた。
銀龍は魔界龍対応の体なので熱にも氷にも剣や魔法にもシールド以上の耐性がある。
これでカツヤ家全員が無敵家族になったようだ!
騎士ゴーレムにガードマンと名前を付けてやると偉く名前を気に入っ?て4人に今後はガードマンと呼んで下さいと念話で強調している。
ハヤトは「俺って名前つけるの全くセンスないの!職種そのものじゃん・・・」
ガードマンにも『万能乗用』を運転出来るように乗用車の【プロテクション】パスワードキーを変更し4人が戦っている時も乗用車から援護射撃が出来るようにした。
ガードマンを連れて、冒険者ギルドに向かい彼をハヤトの従魔に登録手続きををしていつでも一緒に討伐依頼やダンジョンにも潜れるようにして自宅に帰ってきた。
正式に従魔の手続きも終えて、ガードマンは張り切っている。
自宅はシールドを掛けているので夜でも問題は無いのだが、今後は入り口の外で不審者が来ないよう見張っていると言い張ってハヤトを困らせていた。
リビングにはドリスやアレン、銀龍も居るし、テラスにはキーラービーが3匹も居るので大丈夫だよと優しく念話するが、自分は庭も回って家の外回りを監視して置きますと言って聞かないので殺らせておくことにした。
セリーヌ以下3人には『万能乗用車』に取り付けた『魔筒砲』の発砲方法を操作パネルで教え、魔力を流さずボタン操作だけの場合はレーザー砲の2倍の威力の光線が発射されると説明し、魔力を流しながらボタン操作をすると、押した人の希望の
魔法弾が打ち出されると説明した。
アレンやガードマンも脳をAIの量子コンピューターにしたので、魔法陣も描けるし
相手の放つ魔法を瞬時に解析して対抗魔法を放つことが出来るようになったので
『魔筒砲』に魔力を流しつつボタンを押すことは全員が出来るようになった。
ドリスが作ってくれた昼食を食べ終え、ガードマンの対魔物討伐の訓練と称してギルドに皆で向かい、簡単な討伐依頼をこなすことにした。
5人でギルドの扉を開け、掲示板に向かう。
グリーンウルフ25頭の討伐依頼が有ったので、それを剥がしてキャロルに出す。
場所は西の城門を出て10キロほどの平原に群れで居るとの情報で西門迄歩いていきカードを出して『万能乗用車』に乗り込み30分ほどで目的地につく。
【サーチモニター】でみると更に1キロ程北に向かった辺りに居ることがわかり、
更に進めて車から降りてガードマンを先頭にグリーンウルフに近づいていく。
ガードマンは剣と盾で一匹、二匹と倒して行く。
あと五匹と言う時ウルフのボスがガードマンの首目掛けて飛び掛かって来る。
盾で防ごうとするが間に合わない!
ガードマンはボスの方に顔を向け目からレーザビームを放ち口をあけて首を噛み切ろうとしたボスウルフの頭を吹っ飛ばした。
ガードマンはダンジョンでハヤト達に倒された時はAI搭載では無かったが、ハヤト
によって動力が無限の量子コンピューター制御によるAIを搭載する事によって敢えてグリーンウルフのボスに隙を見せるそぶりをして、誘い込んでレーザーで仕留めるとういう作戦で倒した。
一見はたから見ると危ないっと思われた瞬間、ガードマンの計算通り首を狙いに来たボスを簡単に仕留めるのだった。
さすがAI搭載の頭だ!
残っと雑魚は簡単に剣で殲滅して、ガードマン一人で全てのグリーンウルフを討伐した。
ゆっくりギルドに戻って来て素材置き場に25頭のグリーンウルフを納品して納品書を持ってキャロルに提出する。
五人のうち、ガードマンのカードだけが初心者のFであったが、ギルマスのケントによってランクBの冒険者カードに書き換えられて清算金銀貨375枚をカードに入れてもらう。
ハヤト達は一応ガードマンの動きを確認のためにクエストを受けてみたのでまた自宅に戻ってくる。
ハヤトはガードマンにも『100倍時間の指輪』を作り出して与えた。
AIを装着して未だ間もないがドリスから魔法陣をレクチャーしてもらい、基本の魔法を発動できる様に地下の訓練場で特訓をしている。
一方ハヤトはセリーヌが首にかけている『具現の水晶』のチェックとして、セリーヌに『万能乗用車』と念じながら水晶を握ってもらう。
水晶が光だしセリーヌの手から弾け飛んで『万能乗用車』に変化する。
ハヤトとセリーヌが乗って見ると中はオリジナルの車と全く同じ作りで中は次元空間魔法でベッドもあり、トイレもついている。
セリーヌが運転席に座り、”ゆっくり上昇”と念じてハンドルに魔力を流すとゆっくり上昇し始め”水平飛行開始”と念じるとハヤトの自宅上空からケープの街を飛び出して森の方に加速を始める。
”ゆっくり旋回して戻る”と念じるとハヤトの自宅上空に戻り静かに下降し始める。
庭に着陸してハヤトとセリーヌが降りて、セリーヌが”水晶に戻れ”と念じると再びセリーヌの手元に水晶として戻ってくる。
「セリーヌ、この水晶は別にマジックアイテムだけに変化するのではなく貴女が思う者には生き物以外全てに変化するので馬車になったり、馬車を引く魔道馬にもなれるよ」
「とても便利ですが、旦那様といつも一緒の私には滅多に必要にはならないですわ!
でもとても綺麗な水晶なのでネックレスとして身につけておきます」
「次に検証してみたいのは『100倍時間の指輪』を試して見るね、セリーヌに向かってレーザービームを放つから避けてみて」
「いくら100倍時間でも光線は難しいでしょ!」
「いや、セリーヌの動体視力で有れば可能ですよ」
「それじゃ、行きます」
ハヤトはセリーヌの胸めがけてレーザービームを放った。
セリーヌはそれを一瞬で躱す。
「ほら、できたでしょ!」
「そうですね、かなり早いですが避けれないスピードではないです」
「このレーザービームの速さに比べれば普通の人の剣速や拳の速さなど本当にゆっくり見えますよ、ただ普段は発動させないで、戦いになった時”100倍時間”と念じるだけで効果が発動しますから」
「今後は龍種の息吹を避ける時などに使いますわ、対ウルフやファングボアなどにも有効ですね」
「そうだけど、一番は対魔族との戦いだね」
「はい、心してかかります」
「今度は僕が持っている『時を司る指輪』を実際に使って見るからね」
そういうと、ハヤトは『時を司る指輪』を意識して”時よ止まれ”と念じて効力を解き放つ。
周りの動きが止まり、セリーヌの動きも30秒間止まっている。
その間セリーヌの後ろに動いて肩に手を添えて30秒後に、
『セリーヌ僕が動いたの見えた?」
「いえ、どうなさったのですか?私の後ろにいて肩をつかんで・・・」
「30秒間だけ僕の周りの時間を止めたんだ」
「すごいアイテムですね」
「絶体絶命のときには使えると思うよ」
一通り二人でダンジョンで得たマジックアイテム類の検証を終えてリビングでお茶を飲んでいたら、ドリス、アレン、ガードマン三人が地下の訓練場から上がって来た。
「ご主人様、三人で基礎的な魔法の中級までは全特性訓練で放つことができる様にして来ました」
「一番使うのは『身体強化』と『シールド」かな?攻撃魔法は三人とそれ程使わなくても十分強いから大丈夫だよ」
「あとはそれぞれ経験を積んでくれればいいからね!」
彼らの脳はAIの容量無制限なので経験を積めば積むほど対応能力が上がるのだ。
いつになるかは分からないがハヤト家が戦うことになる魔王と魔界龍に勝つために
今後も五人と2匹(キラービー3匹と銀龍)は経験値をあげる努力をしようと心にそれぞれが誓う。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます