第75話 仮の建物があっさり見つかったので
鍛冶ギルドの本気度。
何と俺達が食事を終え、色々準備をしていたらまた誰かがやってきた。
さっきのおじさん。もう見つけたのか?
「と、取り合えず炉はありませんが、それ以外であれば鍛冶ができる場所を確保しました!簡易的な炉であれば1時間ほど出来上がります!いえ、土魔法で作ってしまうのですが。」
よほど親方にこの街から出てもらいたくないのか、物凄い速さで新たな工房(仮)を見つけてきたな!
本気度がわかるってもんだ!
「おおすまんな。ちょうど儂らも出かける準備が終わる所だった。連れていってくれ。」
親方も動きが早い!
なのに何で今まで弟子たちを放りっぱなしだったんだ?
まあそんな事はどうでもいいか。
「では案内宜しくお願いいたしますね。因みにですが、そちらで寝泊まりはできるのでしょうか?」
「も、もちろんできる・・・・2階が空いているからな。だが何もないから用意をしてもらわないといけない。」
「ありがとうございます。では一度見せていただき、その後必要なものを見繕いますわ。では親方、ケネト様、まいりましょう。」
今後の俺の生活の場でもあるんだよな。
相変わらず俺空気だぜ!
・・・・
・・・
・・
・
今までの工房とは全く方向が違い、しかも郊外。
中々に不便そうな場所。
だがあくまで仮の場所。
「そ、その、あくまで仮の場所ですから、新規の工房はもっと立地が良い場所に用意致しますので、取り敢えずは此処でお願いしたいのですが。」
まあ建物は2階建てでそれなりの大きさがあるし、何より炉を設置できるスペースがあるのがいい。
そうは言っても鉄を溶かす程度?いや土魔法で作れば色んな素材が行ける?
【この立地でも素晴らしい炉を作れるはずです。早速準備を。】
いやそれはおかしい。
ちょっとこの声に反論しようか?
【だが炉てもっと繊細なもんじゃねえのか。きちんと考えねえと中の素材が溶けねえ。しかも溶けても流れてこなけりゃ意味がねえ。ついでに言えば高温にするのに燃やした色々な煙や熱気はどうすりゃいいんだ?俺には外観はそれなりに作れるかもしれねえが中身はさっぱりだぜ?】
【そこは問題ありません。我々精霊は今までの親方の炉の内部も、構造もすべて把握していますからね。私の言う通りに魔法を使えば再現できるから早速やってちょうだい。】
反論したら炉を作る催促をされちまった。
あれ?でもさあ、親方って炉を造れたりは?
「俺は炉を造ったりはしねえぞ?できねえ。」
「じゃあ俺が土魔法で何とかします。」
【火魔法もね。水魔法も風魔法も使うから中々大掛かりになるわ。それより先ずは土ね。収納から・・・・】
何か俺例の声に完全に仕切られてるんだけど?
「ではその間に私は2階を確認、必要なものを揃えてまいりますね。」
セシーリアちゃんは去った。
親方は鍛冶に必要な小物を取り出して設置している。
いっちょ頑張りますか!
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