第67話 謁見

辛いリハビリも終わり、一部を除き完全体(謎)になった俺様!うはははは!

こうなったら敵なしだぜ!


・・・・とまあ現実逃避をしてみる。虚しい・・・・


だがリハビリが終わったのは事実だ。

後は実戦の勘を取り戻すのみ。


「・・・・とまあそういう訳で、どっか外かダンジョンで戦いたい。」

セシーリアちゃんに伝える。

彼女は俺に終始べったり。


何せ風呂も一緒なのだ。当然寝る時も。

あろう事かトイレまで・・・・


せめてトイレぐらい一人にさせろよ!


「ですがまだケネト様はトイレを一人では・・・・」


できるよもう!


「もうできるって!過保護もいい加減にしてくれ!」


いかんなあ。俺は苛ついているんだな。

「・・・・キス。」

「へ?」

「キスで許してあげますわ。」

どうしてこうなる?

尽くしてくれるセシーリアちゃんだが、いつからか忘れたが時々甘えてくる。

そのタイミングがまた絶妙なんだよな。


仕方がない。頬にでも・・・・


そう思って頬に口を近づけると、あっという間に顔を掴まれセシーリアちゃんの口に誘導される。


・・・・

・・・

・・


俺は蕩けた。


あれは駄目だ・・・・

あんなの駄目になる、色々と。


「これぐらいで許してあげましょう。で、いつから行きますか?」


切り替えはや!


「準備が出来次第だな。」

「では今から行きましょう!もう準備は整っていますし、後は装備を身に着けるのみですわ!」


こうなる事を予め予想していたのか。流石はセシーリアちゃんだな。


・・・・

・・・

・・


セシーリアちゃんと近くにあるダンジョンにやってきた。


街の・・・・王都のすぐ近くにあると言うこのダンジョン。


そうは言っても徒歩で1時間ぐらいだが。


ここは比較的魔物が弱いようで、階層も20層ほどだとか。

なので俺の勘を取り戻すのにちょうどいいらしい。


レベル50程度でもソロで攻略できるんだとか。


・・・・まあ勘を取り戻すほどでもなかった。


次に案内してくれたのが50層ほどのダンジョン。


流石に俺のレベルでのソロは推奨されないらしいが、レベル100ほどになればソロでも行ける程度らしい。


なのでこの辺りはまだパーティであれば初心者向け?ソロであれば中級者向けの位置付けなようだ。


ここで1ヶ月ほど素材集めも含め俺は身体を慣らした。


・・・・

・・・

・・



そんなある日おっちゃんが来た。

「おうあんちゃん、ずいぶんよくなったようだな!いやもうあんちゃんっておかしいな。これからはケネトって呼ぼう!」

「なあおっちゃん、ずいぶん見なかったがどうしてたんだよ!」

「ああすまんな。ヘンリクの野郎にこき使われちまってな!そうだ、あいつ等がお前に会いたがっているんだが身動きがとれねえんだ。今から来れるか?」


「まあロセアン様急すぎますわ!」

「そう言ってくれるなセシーリア。おまえもそろそろ・・・・いやいい。ヒルデガルドも寂しがっていてな。来てやってくれよ。」


「そういやヒルデとも随分会ってねえな。しゃあねえ会ってやるか!」


俺はこれがどういう事か全く考えなしにヘンリクとヒルデに会いに行った・・・・


・・・・

・・・

・・


しまった、あいつ国王になってたんだった。忘れてた・・・・


ここは城の中。今は別室で呼び出されるのを待っている。

そしてその間に俺はセシーリアちゃんによってマッパにされ、御召し替えをしている、してもらっている?


いつの間に用意していたのか、多分これは正装なんだろう装い。

俺の準備が終わると今度は目の前でセシーリアちゃんが裸になった。

いや勘弁してくれ!何で恥じらいなく脱ぐ!

「あ、恥ずかしいですわ?」

全く恥ずかしげもなくそう言い放つセシーリアちゃん。


そして・・・・気が付けば物凄く似合うドレスを身にまとっていた。


深い緑のドレスだ。

あれ?こういう時は女性はドレスなのか?


そして俺は謁見の間?に連れられた。


で、中に入るとあれは玉座だな。

ヘンリクが座っていた。


「わざわざすまないなケネト。」

久しぶりのヘンリクだった。

そして、

「ケネト!」


ヒルデが俺の所に飛びついてきた。


「ケネトケネトケネト!!会いたかった会いたかった!」


いや待てこいつこんなキャラだったか?


「どうしたヒルデ、おまえらしく・・・・むぐう!?」

俺はヒルデに顔を掴まれ・・・・口を塞がれた。ヒルデの口にだ。


暫くして離れる口。

「ふう・・・・ケネト成分の補充完了。」


相変わらず謎のケネト成分。


「・・・・もういいか?」

「いつでもいいぜ?」


何がいいのか知らんがそう答えてやった。


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