第8話 セカンドジョブの選択
採取師としては、アイテムを使用しない限りこれ以上、上昇の見込みがない今となっては、このまま薬草の採取で生計を立てるという、ある意味安定した活動をするのか、俺の希望は鍛冶師なので、そこを目指すべきなのか分からない。
祖国に居ればこんな事で悩まなかったのだが。
それよりなんで祖国では俺冒険者登録できなかったんだ?
※元居た国では冒険者登録は15歳になってからです。ケネトは登録する直前に災害に見舞われ登録していません。
カード自体はもっと低い年齢で登録します。
あ?なんか言ったか?まあいい。
・・・・
・・・
・・
・
「という訳でおっちゃん、アドバイスくれ!」
俺は冒険者ギルドでいつものおじさんに話を聞いてみる。
「おう、ケネトか。」
いつの間にかあんちゃんからケネトにランクアップしたようだ。
「採取師がレベル10になった。今後どうすべきかさっぱり分からん。」
「なに?あんちゃんどうやったら冒険者登録をして、たったの1ヶ月でファーストジョブをマックスにできるんだ?」
「いや普通に毎日採取してただけだぞ。」
「だがそう簡単にポイント貯まらんだろう・・・・そうかレベルだな。最初の頃はよくレベルが上がるからな。しかしもう職業のレベルが10か。どうする?アイテムで限界突破するのもいいが、あんちゃん別に採取で生計立てようと思っちゃいねよな。」
「俺の希望はあくまでも鍛冶師だ。」
「うーん、どうすっかな。俺の見立てでは以前も言ったと思うが、商人になるべきだ。だがまだ1か月だからな。ファーストジョブの転職は、最初の1年以内は百万ゴールドかかるからな、あまりお勧めはしねえ。」
「何!百万だと!あるがもったいないな。」
「あるのかよ!まあいい。じゃあセカンドジョブを導入するか?」
「さっきからファーストやらセカンドやら、何の事だ?」
「あ?あんちゃん知らねえのか?」
やっぱり俺はあんちゃんか・・・・最初に名前で呼んでくれたのは何だったんだ?
「知らん。」
「ジョブは3つまで登録できる。これは特に生産職がそうしないと困るからだな。あとはまあ、ダンジョンで戦うにしろ、戦士として登録しても魔法が使えた方が良い。そこでセカンド、サードがある。」
「そんな便利な制度があるなら何で最初に教えてくれないんだ?」
「あのなあ、普通1年ほどはファーストジョブだけで手一杯なんだよ!まあいい。ただデメリットがあるのでな。」
「何だよデメリットって。」
「ギルドで手続する必要がある。ポイントの割り振りとかをな、セカンドジョブに関してはギルドでしないといけない。レベルアップしたからと、その場でできねえんだ。」
「何だそんな事か・・・・普段はいいが、戦闘時に困るな。」
「まあそれも使いようだ。そもそも単独のスキルを得ようとした場合もギルドに来てもらわねえといけねえしな。」
何だか面倒だな。
「それとな、商人の職業は、すまないが商人ギルドで行ってくれ。他の職業は、いや回復系の職業は教会だし、色々あるんだこれが。生産系はここでできる。あいつらこっちに丸投げだからな。」
それはそれで面倒だな。
「冒険者ギルドで全部できないのか?」
「出来ない事は無いが、後で面倒なんだよ。それにだ、あんちゃんの為にも商人ギルドには顔つなぎはしといたほうがいい。それとあんちゃんのポイントと見させてもらったが、セカンドジョブ、あっという間にレベル10になるはずだ。その後セカンドジョブはすぐに変更できるからな、こっちに来てくれたら次になっておいた方がいい職業にしてやるよ。」
「そうか?あんたを信用するよ。」
「信用か。まあ俺がいう事じゃねえが、そう簡単に他人を信用するな。そうは言っても俺のように業務中の場合は余程の事がねえ限り問題ないはずだがな、中には悪意を持って接してくる阿呆がいる。そして儲かるとか得だとか甘い言葉を言ってくる奴らは信用するな。それとな、商人ギルドは信用第一だ。あそこではまずトラブルは起こらねえ。そしてな、俺は言うのも何だが冒険で得たアイテムはな、ここで取引するのもいいが場合によっては商人ギルドで取引したほうがいい場合もある。大抵の冒険者は面倒がってここで取引を済ますがな。あとな、絶対金を貸すな。一緒に逃れてきた連中にも貸すな。貸したが最後、それはあげたと思え。」
世の中世知辛いな。
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