第12話嫉妬な気持ち
「ふぅ……学生の頃と変わらない積極的は参ったよ彼女には」
「…そんな事を言っています旦那様はカレンから腕を組まれて嬉しかったのでは在りませんか?」
「えっ、腕を組まれて驚いただけだよ嬉しいとは言っていないよ」
ルイーゼ夫人はロバート伯爵と顔を合わせず二人の会話はピリピリとした雰囲気だった。
「ルイーゼ、何を怒っているんだ?」
「何も怒っていません」
「怒っているから私と目が合わせ無いんだろう?」
ロバート伯爵はルイーゼ夫人の顔に両手で支えじっと顔を見て問いかけていた。
「……旦那様とカレンに嫉妬していました」
「嫉妬?何故私とカレンさんに嫉妬しなくてはいけないんだ?」
「……今日は旦那様がお茶会を開いて下さいましたのに、お義母様とカレンが来まして二人のお茶会が出来なく成りましたわ…久しぶりの親友のカレンに会いまして嬉しいのですが……カレンが旦那様に気があるような気がしましたのそれで…」
ルイーゼ夫人は両手で自分の顔を支え持っロバート伯爵の手をソッと重ね、嫉妬していた気持ちを話していた。
「彼女が私に気があるなんて事は無いだろう!?確か彼女はユリウス・ブランシェを追いかけていたはず」
「それは学生の頃で今ユリウス様の事はカレンからは聞いていませんが…でも…それにお義母様も…」
「母さん?母さんがどうしたんだ?」
「……私を旦那様から放し、カレンと旦那様を一緒にいるようにして私を遠ざけているように見えました…もしかしてお義母様はカレンと旦那様を……一緒にとお考えに……」
「ルイーゼ」
ビクッとロバート伯爵の声に驚き苦痛の表情でルイーゼ夫人は目を閉じていた。
「考え過ぎだよルイーゼ、母さんがそんな事を考えているとは思えない、それに私とルイーゼは夫婦だよ」
「……私には旦那様との子供が居ません…お義母様がカレンを連れて来たのは旦那様に会わせる為かと思います……御食事の事でもカレンと旦那様の為に開かれたもので私は……」
グイッ!とルイーゼ夫人を抱き締めて来たロバート伯爵にルイーゼ夫人は驚き、そしてロバート伯爵は声を掛けた。
「私にはルイーゼがいる、私は君と二人で過ごす時間が好きだと前にも話したよ…私の事は信じてくれないのかい?」
「……私は旦那様の事を信じています…でも」
「私が愛しているのはルイーゼただ一人だよ。だから考えるのは止めよう…食事会も母さん達が勝手に決めた事だ断っても良いんだ」
「……私は大丈夫です旦那様、御食事会に行きます」
「しかし……」
「その代わり、カレンの誘惑に負けないで下さい」
「誘惑?私はルイーゼを愛していると言ったはずだよ」
「ふふっ、そうでしたわね旦那様、私も愛しています」
ルイーゼ夫人は、ロバート伯爵の胸の中で抱き合い自分だけを愛していると言ってくれたロバート伯爵に安心感を持っていた。
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