第11話 依頼完了報告

「ふぅ、危なかった…」


調査対象の洞窟に魔宮を見つけた俺は、ギルドに報告するため洞窟から脱出しようと考えた。なんとか脱出には成功したものの、服やローブマントには魔物の返り血がベットリとはりついていた。


「レベルも上がったし、各種ステータスも上がったからいいんだけど…この姿じゃその感動も台無しだよ、まったく…」


そうぼやいてからとりあえず自分のステータスを確認した。


一ノ瀬 大河(タイガ)  Lv11(+9)

 体力 830(+380)

 攻撃力 500(+350)

 防御力 320(+120)

 素早さ 1200(+580)

 魔力 3210(+1710)

《ユニークスキル》

 魔法創造マジッククリエイト

 賢者の知識(先生)

《EXスキル》

 アイテムボックス

《スキル》

 言語理解

 鑑定

 探知

 隠蔽

《魔法属性》

 火属性 Lv11(+8)

 水属性 Lv7(+1)

 雷属性 LvMAX





攻撃力や防御力はなかなか上がらない…その分魔力の増加がエゲツないよ…まぁ結局の所ゲームでもHP…つまり体力の多さが勝利に繋がるから、体力がたくさん上がって欲しいんだけどなぁ…そんなことを考えていると、今ではすっかり見慣れたヒルラードの街が見えてきた。


「あ、魔物の血を落としておかないと…『洗浄』!」


俺は街に入る直前、全身に『洗浄』の魔法をかけた。属性は水だが、最近では洗浄用の魔道具まで出てきているという。それほどに便利な魔法ということだ。ちなみにこの魔法、水魔法の中でも初級に分類され、水属性が使える人は誰でも使える…と先生が言っていた。




「すみませ〜ん。依頼の完了報告をしに来ました〜」


「は〜い。ちょっとまってくださいね」


そういった声が聞こえて、いつもとは違う人が出てきた。


「はい。ではまず依頼完了の品を提出してください」


「はい」


そういって俺は『記憶のかけら』を差し出す。すると、


「はい、確認しました。とりあえず報酬をどうぞ」


といって革袋を差し出してくる。そのあと


「では洞窟はどのようなものだったのですか?」


「これは中々に機密情報ですので…」


と俺はいって魔宮のことを説明する。すると、


「…それは確かに看過できないことですね。少しお待ちいただけますか?」


そういって奥に下がっていった。その3分後、


「ギルドマスターが上でお待ちしています。来れますか?」


「まぁ時間はあるので…」


そういって俺は、この異世界に来てわずか1週間足らずでこのヒルラードの冒険者ギルドトップであるギルドマスターと会うことになるのだった。

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