最強ゲーマー、異世界で無双する！

第3話 ヒルラードの街

「さて、魔物を狩りにいきますか〜」

スキルのこととかを《賢者の知識》に教えてもらった俺は、とりあえず現状把握と自分のスキルの感じを掴むため、魔物を倒そうと決めた。

「《賢者の知識》って呼びにくいな…なんか他に名前はないか？」

《賢者の知識：すみません…わたしは名を持たないただのスキルですので…》

「うーん。そうか…じゃあとりあえず先生って呼ぶね」

《賢者の知識：せ、先生ですか…分かりました。マスターの呼びやすいようにお呼びください》

「了解！じゃあ早速だけど先生、このあたりの魔物がいる地域を知らないか？」

《賢者の知識：このあたりですとないですね。しかし街が近くにあります》

「よし、そうか。ならまずはそこを当分の目標にするか」

そういって、俺はまっすぐに歩き始めるのだった。

「このあたりは薬草や浄化草などが多いんだな…」

街に向かって行く途中、ところどころに《鑑定》をかけて薬草や浄化草といった薬の素材になるものを摘んでいった。こういったところでゲームの知識が役に立ったと思う。こういったRPGでは道の側にある草は意外に薬草だったりするのだ。その勘はやっぱり外れていなかったらしく、結構な数の薬草や浄化草が《アイテムボックス》に仕舞われていた。

「そういや先生。浄化草って何に使うの？」

《賢者の知識：浄化草は毒とかから回復するために使う薬を作る素材となります。薬草はそのまま回復薬となります》

「サンキュー」

そういってひたすら集めていた。無論、街についたら売り払うためだ。人間、先立つものがなければ生活していけないからね…

「あといくらぐらいで着く？」

《賢者の知識：歩くスピードから換算して大体2時間位かと思われます》

「そんなにかかるんだ…まぁいいか」

ひたすら薬草などを集めつつ、先生と話をしながら街を目指すのだった。

〜2時間後〜

「ひぇ〜ここが目標の街なんだな…」

俺は街に来ていた。街の名前は「ヒルラード」という名前らしく、人口が200万人ほど居る大都市らしい。日本でも結構大きい街に分類されるよなぁ…と感心していると、

「へい、兄（あん）ちゃん。この街来るのは初めてかい？」

「ええ、まぁ…」

「そうか！案内は要らないかい？」

「とりあえずは自分の目でどんなものか見てみたいので」

「そうか！俺はザルガという。ここの冒険者ギルドに今日はいるからいつでも訪ねてきてくれ！」

「タイガです。よろしくおねがいします！」

俺にこの世界で初めて知り合いができたようだ。