第200話 レイチェルへの性教育
「カイト様の
レイチェルはそう言ったが、16歳の彼女が
「レイチェル、夜伽って、どう言う意味か理解してる?」
「は、はい。
カイト様に抱いていただき、一夜を共にすることだと…
ジェスティーナ王女様から教えていただきました」
なるほど、ジェスティーナがその辺を曖昧にしてレイチェルを送り出す筈はないと思ったが、きっちり意味を理解させてこの部屋に送り込んだのか。
「分かったよ。
レイチェル、ここへおいで」
オレはベッドの左隣をポンポンと叩いて彼女を手招きした。
その言葉に応じ、レイチェルはオレの隣へ腰掛けた。
彼女は、ジェスティーナやアリエスのような超絶美少女ではないが、背中までの黒髪ポニーテールがよく似合い、笑顔が可愛い癒し系の美少女である。
そのボディラインは十分に魅力的で、オレの男を
隣に
左手を回し彼女の肩を抱くと、小刻みに震えているのが分かった。
「レイチェル、緊張してるんだね」
「は、はい。
こう言うことは初めてですので、心臓が口から飛び出そうです」
「大丈夫、何も取って食おうって言うわけじゃないから…」
しかし、緊張したままでは
オレは立ち上がり、隣室に控えていたメイドにホットミルクを持ってくるように言った。
ほどなくメイドが運んで来たホットミルクを受け取り、レイチェルに手渡す。
「これを飲むと落ち着くよ」
「カイトさま、お気遣いありがとうございます」
レイチェルは、カップを受け取るとフーフーしながら、ホットミルクを飲んだ。
「あ~、美味しいです…
それに、とっても暖まります」
そう言ってレイチェルは癒しの笑顔を見せた。
「ジェスティーナに命じられたからって、別に無理しなくて良いんだよ」
「でも、私はカイトさまの妾の身
お努めを果たして可愛がっていただかなければ、暇を出されると父から聞かされていますから…」
おいおい、娘になんてことを吹き込んでやがるんだと、オレはレイチェルの親にツッコミを入れたかった。
オレはレイチェルの頭を優しく撫でながらこう言った。
「大丈夫、その心配は要らないよ。
レイチェルには、聴く者を癒やすピアノの才能があるんだし…
オレが君を引き受けたからには、放り出したりしないから」
「カイト様、ありがとうございます
そう言っていただけて、安心しました」
いつの間にか、彼女の震えは止まっていた。
「それじゃ、今日のところは自分の部屋へ戻って寝るといいよ」
「ありがとうございます。
でも、お務めを果たさないと、王女様に顔向けできません」
「う~ん、それじゃ務めを果たしたと言うことにして、今日はこの部屋に泊まるといいよ」
「分かりました、お言葉に甘えてそうさせていただきます」
「それにしても、レイチェル…
もしオレとベッドを共にするにしても、いきなりは緊張するだろうし、予備知識無しでは、流石に無理があるだろう。
だから、この機会に予行演習してみないか?」
レイチェルは小首を傾げ、オレの言っていることが理解できない様子だった。
「分かりやすく言うと、男の体について学ぶと言うことさ」
「えっ、殿方の体について学ぶって、どういうことですか?」
やはり、言葉だけでは説明が難しい。
「う~ん、具体的に言うと、オレを実験材料として男の体の仕組みを理解するってことかな」
こうなれば、後は実技講習に移るしか無い。
「じゃあ、これから見せるから、驚かないようにね」
そう言うとオレは、下着を脱いで見せた。
そこには熱り立った、オレの分身が鎮座していた。
「えっ、これが…」
レイチェルは口を手で覆い、目を見開いてオレの分身を凝視した。
「こ、こんなに、おっきいんですか?」
「男は性的に興奮すると大きくなるんだ」
「そ、そうなんですね…
触ってみても、いいですか?」
「いいよ、触ってごらん」
「思ってたより大きくて、それに硬くてビックリしました」
「これを刺激されると、男は気持ち良くなるんだよ」
「え?、そうなんですか?」
「そうだね。
撫でたり、握って
「はい、分かりました」
レイチェルはオレに言われた通りにした。
真剣な表情でそれを繰り返すが、さほど気持ち良くない。
「う~ん、まあまあかな。
レイチェル、男のモノを見た感想はどうだい?」
「そ、そうですねぇ…
こんなにおっきいモノが…、わたしの中に入るなんて想像も出来ません」
その素直な感想に思わず苦笑した。
オレはレイチェルに男の体の仕組みと性行為について詳しく説明した。
この世界では、学校で性教育など行っていないのだから、知らなくて当然なのだ。
「さて、今日はこれくらいにして眠ろうか?
隣のベッドが空いているから、そこで寝るといいよ」
そう言って、オレはアリエスのベッドを指さした。
「カイトさま、お言葉に甘えて、今夜はここで休ませていただきます」
そう言うとレイチェルは、ペコリと頭を下げ、隣のベッドへ入ると毛布を被った。
「カイトさま、お休みなさい、今夜はぐっすり眠れそうです」
灯りを消し5分もすると、ホットミルクが効いたのか、レイチェルは安らかな寝息を立て始めた。
レイチェルには、聖人君主のような対応をしたものの、今のオレはヤりたい盛りの年頃なのだ。
一度火がついたオレの男を鎮めるのは並大抵のことではない。
隣に控えているメイドでも連れてきて、体の火照りを沈めてもらおうかと考えていると、静かにドアが開き、誰かが入ってきた。
天窓から差し込む月の灯りに浮かび上がったのは、女性のシルエットだった。
オレは起き上がり、灯りを点けようとした。
「ま、待って、灯りは点けないで…」
それは、フローラ王女の声であった。
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