第103話 二回目のお別れ
最近、潤の様子がおかしい。
自分がそういうことをしているからか、とても敏感になる。
帰りが遅いってわけでもない。
ただ、何か、が違うのだ。
何かが違う。
携帯はずっとずっとポケット。
充電するときはロックがかかっている。
でも、子供たちには携帯を渡して動画を見せてあげたりしているときもある。
でも、なんだかしっくりこない。
それは潤が外で誰かと浮気をしているとかそんな話ではなかったのだ。
潤は私の数々のことを勘づいていて、子供たちの態度や、時々ゆっくり話しているときの子供の目を見ていて怪しんでいたけれど、それを責めてしまうと、この生活が壊れてしまうとおもったと。
でも、潤は気持ちが離れていくということはなく、私を、子供たちを、家族愛という形で愛してくれていたのだ。
自分は散々いろんな男性と関係をもち、今現在もそうしているのに、愛されていることに少しあぐらをかいていたのかもしれない。
それでもやめられないのはなぜだろうと思っていた。
そして、子供たち全員を私が引き取り、あれよあれよとバツ2となった。
子供たちもある程度大きくなってきているので、どういうことかも理解してくれていた。
パパっこだった裕彩だけがどうしてもしばらくは情緒が安定しなかったけど、しばらくすると、生活のリズムや、パパに週一回でもお泊りして会えるということで、安定していった。
私は子供たちを食べさせていくために、養育費、子供の手当て、そして、自分でも職を探し、小さな町工場で作業をすることになり、また忙しい日々が始まった。
そこで大輔さんと連絡を取ってみようと思ったのは、少し助けてくれたらいいなと思った失礼な思い付きだった。
潤と離婚したことを話した。
会って詳しく聞くよといわれ、会う約束をした。
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