第101話 男勝り

子供たちのことをもう少し考えてやらなきゃ・・・。


彩幸が泣きながら帰ってきた。

どうやら下校中に同じクラスの男の子と喧嘩をしたようだ。

内容は教えてくれないけど、けがをしてないか、何をされたかをちゃんと聞かないと、と思い彩幸と二人っきりになれる車の中で話した。


内容は本当にたいしたことではなかった。

でも、彩幸は負けん気が強い子でもあって、男の子が言ったことが許せないらしい。本当に、そんなことで?と思うような話だった。

でも、彩幸はとめどなく涙を流す。

私は聞いてあげることがまず一番だと思った。

そして、ひとしきり話し終わったあと、どうしたいかを聞いた。

彩幸は謝ってほしいと。

でも、自分には悪いところはなかったの?と聞くと、少し言い過ぎたかもしれないという。

学校にでんわして、先生と、その男の子と彩幸とで話し合ってもらえるようになった。

それだけで彩幸は少し、すっきりしていたのか、ケロッとして、遊びに行った。仲良しのお友達の家に自分の小さい鞄を下げて。


学校に上がってからは裕彩もお友達ができて、家が近所だからということもあり、子供たちは自分の友達の家に遊びに行ったり、外で遊んだりしている。

夕方近くになると、うちの子供の声がする、他の子供さんの声もするという環境に安心感を感じることもある。





私のこの安心感があるから余計に自分の欲望を叶えようとしてしまうのだろうか・・・。



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