第92話 相談相手

あれからというもの、私は愛彩を少し贔屓目に見てしまうことが多くなった。


喧嘩をしていても、愛彩が悪くてもかばうようになっていった。

それに一番反抗したのは彩幸だ。

「ママ、今のは愛彩ちゃんが悪いのに!!ママなんて大っ嫌い!!」

彩幸がふてくされようが反抗しようが、愛彩の味方になっていた。


子供たちはなぜ愛彩のことばかりと、言うようになったが、私は愛彩をきちんと産んでやれなかった、障害を持たせてしまった、育て方なのだろうか・・・。

そんなことも考えながら、罪悪感があったため、どうしても愛彩をかばってしまう。

裕彩が泣いても何しても、愛彩の味方でいた。

どうしていいのかわからないのもあったけど、なんとか愛彩が生きづらくならないようにするにはどうしたらいいのかを考えていた。


大輔さんとのやりとりの中で、愛彩のことを話してみた。

緊張感がほぐれたように、涙がぽろぽろと出てきた。

いろんなことを話した。

これからのこともたくさん悩んでいることなども話した。

大輔さんが受け止めてくれたことでずいぶん楽になった。


潤は、愛彩のことについては自分は触れないと言い出した。

それは、自分の血を分けた子供じゃないから?

それは、自分の遺伝子じゃないから?

そんなことではないと言っていたけど、そんなところじゃないのかと潤に対して不信感を持つようになった。





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