第92話 相談相手
あれからというもの、私は愛彩を少し贔屓目に見てしまうことが多くなった。
喧嘩をしていても、愛彩が悪くてもかばうようになっていった。
それに一番反抗したのは彩幸だ。
「ママ、今のは愛彩ちゃんが悪いのに!!ママなんて大っ嫌い!!」
彩幸がふてくされようが反抗しようが、愛彩の味方になっていた。
子供たちはなぜ愛彩のことばかりと、言うようになったが、私は愛彩をきちんと産んでやれなかった、障害を持たせてしまった、育て方なのだろうか・・・。
そんなことも考えながら、罪悪感があったため、どうしても愛彩をかばってしまう。
裕彩が泣いても何しても、愛彩の味方でいた。
どうしていいのかわからないのもあったけど、なんとか愛彩が生きづらくならないようにするにはどうしたらいいのかを考えていた。
大輔さんとのやりとりの中で、愛彩のことを話してみた。
緊張感がほぐれたように、涙がぽろぽろと出てきた。
いろんなことを話した。
これからのこともたくさん悩んでいることなども話した。
大輔さんが受け止めてくれたことでずいぶん楽になった。
潤は、愛彩のことについては自分は触れないと言い出した。
それは、自分の血を分けた子供じゃないから?
それは、自分の遺伝子じゃないから?
そんなことではないと言っていたけど、そんなところじゃないのかと潤に対して不信感を持つようになった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます