第80話 いつもの場所

ある日、子供たちが学校に登校し裕彩を保育園に預けに行ってから、家に帰り、洗濯ものを干しながら、大輔さんとやりとりをしていた。

雰囲気的に今日は会えるような気がしていた。

予想はあたり、会うことになったので、また隣町のショッピングモールのカフェで待ち合わせることに・・・。


買ってもらった服と、化粧品で自分を装飾していく。

髪の毛を整え、お迎えに行くときの服も靴も準備してから車に乗って出かけた。


カフェについてから、大輔さんと合流し、少し食事をしてカフェを出た。

その時、ショッピングモールで子供たちの服を買ってあげると言われた。

子供たちの服は助かるけれど、困ったことに潤がわりと子供たちの服を選ぶのが好きで彩南にねだられて嬉しそうにしていることもあるし、彩幸にも、彩斗にもそれぞれに、ちゃんと相談しながら買ってくれているから、どうかなとも思ったけど、見ていると着せてやりたいと思うものが出てくるものだ。


大輔さんは、みんな同じTシャツ、5人兄弟で色も柄も同じでサイズだけを変えたものを買って、プレゼントしてくれた。

そして、私にも、夏の服や化粧品を買ってくれた。

そして、そのまま大輔さんの車で移動して、ホテルに入った。

大輔さんに初めて抱かれた日はほとんどその時のことを覚えていないほど舞い上がっていた。

今は大輔さんに抱かれると、私はとても素直な気持ちになる。

いつものコースではあるのだけれど、ホテルに入るまではお互いに何もしない、ただ、友達同士で車に乗ってる風に装っていた。

ホテルに入った瞬間火が付いたように、お互いを求めあった。


それから落ち着いて、シャワーを浴びて出てきたとき、大輔さんは、

「さやか、ちょっと痩せた?」

と言ってきた。

そういう一言一言が女性を喜ばせるのだ。


大輔さんと離れることはできないなと思った。

大輔さんは結婚願望があまり強くないから、付き合いが続いているのもあるのかもしれない。

できるならずっとこのままで痛いなと思うのだ。


お迎えの時間が近づいてきた、現実へと戻る準備をして、部屋を後にした。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る