第51話 つながっているもの

通帳の記帳に銀行に寄った。

毎月1日から3日までに、振り込まれる元夫からの彩南、彩幸、彩斗の養育費がまだだった。

今日は4日だった。

遅れるなら遅れるって言ってくれないと、支払いをきちんと準備できないって何度も言っていたのに・・・


元夫に電話をしたら、手違いで遅れたようで今日中にふりこむとのことだった。

少し安心した。

いや、とても安心した。

経済的なことは本当に元夫頼りのようなところもあるし、彩南と彩幸と彩斗がお泊りに元夫の家にいくと、必ずほしいものが買ってもらえるから、私が欲しいものをねだられて困るといったことはそうそうない。

そういう意味でも、とても感謝している。


今の生活は品出しの仕事は週に一日、元夫の養育費、国からの支援、潤からの支援で困ることはなく過ごしている。

本当はもっと品出しの仕事をしたいけれど、愛彩が病気がちなこともあり、なかなか思うように働けないため、またたくさん働けるように今は働く日を減らしている。


そうなると、彩斗と愛彩が保育園に行ってる間は潤も仕事に行ってるし、一人の時間を持てる。

ただ、洗濯と掃除と食事の準備だけであっという間に時間は過ぎてしまうけど、それでもなんとか自分の時間を確保できるようにしていた。


そんなお昼時に、また春樹から連絡があり、ランチをすることになった。

今日は早く終わったというのだ。


おしゃれして、お化粧も丁寧にして、そして、出かけた。


春樹といると、母親であることをところどころ忘れてしまうときがある。

「女」でいれる時間でもあるのだ。

そうして、何度も春樹と会い、潤という彼氏がいるのに・・・

春樹とも交わってしまうこととなる。







  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る