第50話 勝手と自由

自分勝手って自分でなんでも勝手にすることなのだろうか・・・。

それとも、相手があっての言葉なのかな・・・。


子供たちを寝かしつけてからの一人で入るお風呂。

のんびり湯船につかる。

制限なくとはいえ、早く寝ないと明日に響くんだけど・・・。

でも今日はなんだか楽しかったから、ゆっくりその余韻を湯船の中でポカポカしながら味わいたい・・・と思っていたら、潤がお風呂に入ってきた。

いつもなら、どうぞ、湯船にって、手招きするけれど、今日は違った。


「どうしたの?」

と、口から出た言葉。

潤はちょっと一瞬だけど、戸惑ったような顔もしたけれど、

「さやと湯船に入りたかったから」

そういって、服を脱いで入ってきた。

子供たちとお風呂は済ませていても、潤もゆっくりお風呂に浸かることはないから、こうして二人でのんびりと湯船につかり、その日あった出来事を話すことが多かった。

でも、変化が起きている。

自分とはなんの血のつながりもない子供たちを自分の子供のように面倒を見てくれている潤。

それを横目に私は春樹も気になり始めていた。


ちょっとだけ、いつもよりも早く湯船から出て、髪の毛を乾かし、

布団についた。

それを追いかけるようにして潤も布団に入ってきた。

夢の中に入る寸前だったから何も口にしないまま、布団に吸い込まれるように眠った。




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