第20話 安心感
お腹がどんどん大きくなっていき、ご近所さんからも、子だくさんになりそうね、大変だけど頑張ってねと声をかけて頂けるようになってきた。
あれから夫は、検診にもついてきてくれる、長女、次女の時と全く同じように接してくれる。それが逆に辛いと思うこともあった。
胎動が激しくて痛いくらいだった。
結局、私のお腹から出てくる子供たちは全員自分の子供として育てていこうと夫が気を配ってくれ、性別がわかった時もベビー用品を変えなければと、色んなお店に連れていってくれた。
待望の男の子だった。
3人目ともなれば痛みの種類は慣れているものの、やはり痛くて痛くてもうダメかもと思うほどだった。
それでも、さすが経産婦。
わりとスっと出てきてくれた。
大きな大きな産声をあげて出てきてくれた時は複雑な気持ちも吹き飛び、無事に生まれてくれたことが本当に有難かった。
生まれてすぐの長男を抱いた夫。
嬉しそうだった。
愛おしそうだった。
長女、次女は実家の母に預けていたから、すぐに夫が連絡をしてくれた。
翌日には、母と長女と次女、泊まってくれた夫とで、長男を囲んだ。
名前を考えていなかったので、その時にみんなで話し合って決めた。
「彩斗」
あやとくん。
あやとと名付けた。
みんなで、あやとくん、あやとくん、と呼んでは元気に泣いてくれる彩斗をみんなで愛でた。
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