第6話 自由でありたい
亮君と、男女の関係になってからというもの、次女がお腹にいるのにも関わらず、私は香水をつけたり、メイクを楽しむようになっていた。
このころ、妊娠6か月。
お腹もそろそろ目立ってくるころだけど、亮君はお腹の子供を気遣ってくれてはいたが、私のことが好きでずっと片思いをしてくれていた。
そんなルンルンな私に夫は、
「新しい友達でもできたの?」
と、聞いてくる。
だから、
「うん」
とだけ答える。
夫が出勤して、彩南と朝ごはんを食べた。
そして、昼ご飯を食べ、片付けて彩南がお昼寝をする頃、私も眠くなって、
うとうととしていた。
15時。
携帯のメールが届いた。
ふと見ると、夫からだった。
「今日は残業で遅くなるから無理にご飯の準備とかしなくていいよ」
・・・そっか、毎日家族のために頑張ってくれてるんだな。
そう思うと、感謝の気持ちが出てくる。
でも、ここで私は思いつく。
亮君はなにしてるのかな。
亮君にメールをした。
夫の職場は変則勤務制でもあったため、残業で遅くなるということは当番なども考えると、もしかしたら亮君は今日は休みかもしれないなどと予想をしていた。
亮君は案の定休み。
家に連れ込んだとしても夫はまだ帰ってこない。
今がチャンスだと、悪い私がささやく。
刺激を求め、女としての喜びを求める、欲望の塊が、
「夫が残業だから、寂しいな」
と亮君へのメールに指を走らせてしまった。
スグに返事が来て、亮君はすぐに家に来ることとなる。
彩南はまだ寝てるけど、夕方には起きる。
いろいろと頭を悩ませたが、起きたときは起きたときだと、髪の毛がぼさぼさになっていることに気づき、「女」にかえった私はいそいそと自分を装飾していた。
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